タランチュラとは、ヨーロッパの伝承に登場する毒蜘蛛のこと、もしくはオオツチグモ科に属するクモ達のことである。
本項では、後者について扱う。
ウルトラQに登場するタランチュラについてはタランチュラ(ウルトラQ)を参照。
サソリやムカデよりも輸入されてくる種類が豊富で、色も綺麗なためか飼育頭数は多い……気がする。
概要
生息域は広く、アジアやアメリカ大陸、アフリカや離島等、主に温暖な地域に生息している。残念ながら日本には生息していない。
生活様式は、地中性、地表性、樹上性等多岐に渡るが、水中や空には生息していない。
一般的にオスよりメスのほうが強く大きく育ちかつ長生きである。(♂は2~3年、♀は10年以上)完全な女尊男卑。
オスとメスの区別は、メスの方が大きくがっしりしている、セックスフックや移精針の有無、生殖口の形、脱皮殻の形で見分けるが、パッと見の色だけで判別可能な場合もある。
巨大なクモで有毒であるということで、必要以上に恐怖して危険な生き物だと認識している人も多いが、毒はあまり強くなく、人が死ぬことはない。死ぬほど痛ったいけど死にはしませんから。
しかし、対巨大動物用に刺激毛というケツ毛を飛ばす種類もいて、これが皮膚に刺さると素晴らしく痛がゆい思いをすることになる。もし吸い込んで肺に入ったら(ダジャレじゃないよ)と思うと……多分シャレにならない。
種類
タランチュラは、生活様式や分布によって大雑把に四つの種類に分けられる。
バードイーター
アメリカ大陸に生息し、主に地表棲で刺激毛を飛ばしてくる。
大人しい種が多く、飼育しやすいのが人気の理由であるが、中には例外もいる。
バードイーターという呼称は巨大なクモで、鳥すら食べてしまいそうなことから取られている。事実、ゴライアスバードイーターやゴライアスピンクフットバードイーター等のような世界最大のクモと呼ばれる大きな種がおり、それらは小鳥やネズミ、カエル等の小型脊椎動物も野生下で餌としている。名前から、大きなクモばかりが当てはまるように感じられるがそうでもなく、体長数センチの小型種もいる。あまり巣穴を掘らず歩き回っていることが多い。
主な種類は、メキシカンレッドニー、チャコジャイアントゴールデンニー、チリアンコモン、ゴライアスバードイーター、サンタレムピンクヘアード、コスタリカンタイガーランプetc...
ツリースパイダー
生息域にあまり関係なく、樹上棲のタランチュラをツリースパイダーと呼称する。(樹上性でもそう呼ばれない種もいる)
足の長い種類が多く、移動速度が速い上に凶暴な種類が多いとされ、あまり初心者向けではない。しかし、アンティルツリースパイダーやインディアンオーナメンタルなど美麗種も多く人気も高い。その中でも、グーティーサファイアオーナメンタルは美しい青色でかつ巨大に成長するため、人気が高くタランチュラの最高峰と呼ばれることもある。
ベネズエラサンタイガーという種は名前からして後述するアースタイガーの仲間のように思えるが、樹上性なためこのツリースパイダーの仲間に含まれる。紛らわしい。
飼育するにあたっては、樹上棲で巣をケージの上部に作るため土はあまり厚く敷く必要はなく、上方向にスペースを儲けると良い、また、適度な湿度は必要だが蒸れにも弱いとされる。
主な種類は、インディアンオーナメンタル、グーティーサファイアオーナメンタル、アンティルツリースパイダー、サウスアメリカンピンクトー、グリーンボトルブルータランチュラetc...
アースタイガー
アジアやオセアニアに生息する主に地中棲のタランチュラだが、樹上にまで生息圏を伸ばすことがある。
腹部に虎のような模様の種がおり、それからこう呼ばれたとされる。カッコイイ
その模様やコバルトブルータランチュラのように美麗な種も多いが、かなり気性が荒いことで有名。ショシンシャムケジャナイ
飼育する時は地中棲な為、土を厚く敷くといいとされるが、そうすると巣を深く掘ってしまい中々その姿を拝めなくなったりする...。
主な種類は、コバルトブルー、シンガポールブルー、マレーシアンアースタイガー、タイゼブラ、インディアンバイオレットetc...
バブーン
アフリカに生息する地中棲のタランチュラで気が荒いところ等アースタイガーに似ている。
キレると牙を擦り合わせ威嚇音をたてる。
アースタイガーとは違い、色は地味なものが多いがウサンバラオレンジのような例外もいる。成長速度が遅く成体にかなりの年月をかける場合があるが、その分長生きで生息域の環境から丈夫で飼いやすい種も多いとされる。
主な種類は、ウサンバラオレンジバブーン、キングバブーン、トーゴスターバーストバブーン、ストレートホーンドバブーン、ヘラクレスバブーンetc...
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関連項目
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