概要
バターと砂糖で炒めたりんごを型の中に敷き、その上からタルト生地をかぶせて焼いた、フランスの伝統的な菓子。
皿に盛り付けるときは、ひっくり返してりんごの面を上にする。
その珍しい作り方から、フランスではタルト・ランヴェルセ(さかさまのタルト)とも呼ばれている。
発祥の地であるフランスのソローニュ地方では、りんごのかわりに洋梨やアプリコットを使うこともあり、
形も丸や四角などさまざまなものが存在している。
今ではフランスのみならず、さまざまな国で食べられるポピュラーな菓子となったタルト・タタンだが、
実は菓子作りの失敗から偶然生まれたものだという。
その生みの親は、19世紀にフランスのソローニュ地方でホテルの経営をしていたタタン姉妹。
タタン姉妹がりんごのタルトを作っていたある時、うっかりタルトの生地を入れ忘れ、
りんご・砂糖・バターだけを焼いてしまったのだという。
しかたなしに途中からタルト生地をかぶせて焼いてみたところ、
りんごがキャラメリゼにされてとても美味しい仕上がりになった。
以後、このタルトはタタン姉妹の名をとって「タルト・タタン」と呼ばれ、フランス中に広まっていったというのである。
現在でも、タタン姉妹のホテル(ホテル・タタン)はフランスに残っていて、宿泊もでき、
元祖のタルト・タタンを味わうこともできるらしい。
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