ダイミョウザザミとは、『モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターである。
ヤオザミという小型の蟹もおり、これが幼生とされる。
別名「盾蟹」、でもヤドカリ。通称「ザザミ」。クエストタイトルではその名の通り「大名」と呼ばれる事もある。
通常種は赤、亜種は紫色で、ディアブロスの頭蓋骨を背負っている。生息地は砂漠、密林。
生態
甲殻種 | |
---|---|
ダイミョウザザミ |
|
別名 | |
通常種 | 盾蟹 |
亜種 | 紫盾蟹 |
二つ名 | 矛砕 |
登場作品 | |
モンスターハンターのモンスターテンプレート |
主に砂漠や海浜などの柔らかい地面に生息しており、常に地中に潜んでいるが、餌などを求めるときには地中に出てきて彷徨う。
大型モンスターの中ではショウグンギザミと並ぶ大人しい性格であるが、縄張りに入り込んだ天敵(ハンター)を見ると積極的に攻撃してくる。ヤドとしてモノブロスの頭蓋骨を背負っており、部位破壊すると真紅の角が入手できる場合がある。
通常の甲殻種全体にいえることとして、硬い殻が弾丸を弾いてしまうため、ガンナーにとっては不得手な相手。
たまに身を縮めて分厚い爪で顔を覆い、防御体制をとることもある。このときのダイミョウザザミは非常に硬く、近接武器の斬れ味の消費がいつもの5倍となる。ガンナーでも貫通弾以外の弾は全て跳ね返るので非常に厄介。だがこのときは相手が攻撃してこないので、回復薬を飲んだり態勢を立て直すことが出来る。
食べると美味。特にミソの一番良い部分と脚の肉は絶品とされるが、トレジャーハントの対象であるためプレイヤーは食せない。例によって食道楽を究めた貴婦人に、究極の蟹料理の材料として目をつけられている。
ちなみに甲殻種は食性によって体色が変わるらしく、ダイミョウザザミ亜種は生物学的に言うと亜種ではない。そのためか素材も「盾蟹の紫○」といった通常種の別名が使われている。
ただしMHSTでは亜種に「紫盾蟹(したてがに)」という固有の別名が設定されており、一例としてメインシリーズの固有素材の1つ「盾蟹の紫爪」だったものは、名称が「紫盾蟹の爪」に変わり、更に下位素材として扱われるようになっている。
主な行動
リオレウスなどの火竜と違い、蟹なので飛行はしない(でもジャンプはする)。主に両爪や泡ブレス、後方突進、さらに地中からの奇襲等を繰り出してくる。
動き自体は鈍重だが、他の竜と違ってトリッキーな動きをする為、その点には注意が必要。
怒り時は攻撃、移動が素早くなって隙が格段に少なくなるほか、攻撃力の増大による一撃必殺の可能性も出てくる為、さらに注意が必要である。事故が怖いモンスター。
盾蟹というだけあって両爪で顔を覆い隠して身を守る事も。この時は音に弱くなる為、音爆弾で怯ませる事が出来る。
MHP2Gの亜種の場合は水ブレスが2倍の長さになり、怒り時の突進の速さが通常の3倍になる。それにディアブロスと同じように瀕死になればなるほど怒りやすくなるので注意が必要。
ディアブロスと同じように、あと少しだからと油断して死んだというプレイヤーが後を絶たない。
剥ぎ取りでも「堅竜骨」や「極上黒真珠」といった上位素材が出る事があるので、捕獲推奨モンスターである。
ちなみに特異個体だと連続で両爪を振り下ろしたり、両爪で覆い隠しながら近づいたり、地中の奇襲がMH3のディアブロスみたいだったりと、なにかとボクサーみたいになっている。ザザミの本領発揮や。
二つ名個体
MHXでは“矛砕(ほこくだき)”という二つ名を持つダイミョウザザミが登場する。
紫がかった甲殻で覆われた通常よりもずっと大きな身体、異様に肥大化した左の鋏が特徴。シオマネキ言うな
その左の鋏でハンターの武器を悉く砕いてきた事から矛砕の異名がついた。
その設定通り鋏部分の肉質補正が非常に強く、剣士の武器でも並の斬れ味のものの攻撃では思いっきり弾かれ、ガンナーの銃弾や矢も逆に跳ね返されてしまうようになっている。
身体が大きくなった分その攻撃も苛烈になっており、普通の回避だと避けきれなくなっている攻撃が増え、さらに新モーションとしてヤドにしているモノブロスの角に蒸気を纏いながら全身を振りまして周りをなぎ払い、その上でジャンププレス攻撃を見舞ってくるというとんでもない攻撃をかましてくる。
また、地中潜行からの突き上げ攻撃も途中でターゲットを変えてくるという厄介な仕様になっている。
ただし、こかすなりして態勢を崩すと両鋏の肉質が軟化、完全に破壊されるとその硬度は完全に失われてしまう。
また、通常種同様ガード時に音爆弾を浴びせると放心状態になってしばらく無防備化するが、時々ガードに隙間を開けて音爆弾の音波を無効にしてしまうため音爆弾の使用タイミングが通常種よりも若干シビアになっている。
強さ
下位から登場するMHP2G以前やMHXでは序盤の討伐対象であり、大概はイャンクックの次辺りに戦う事になる一方、MH4Gでは旅団上位、MHR:Sではマスターランクでそれぞれ最初の緊急クエストの相手となる。
亜種はMHP2G、MH4GともG級クエストのみで登場し、ディアブロスの頭殻を持ち怒りやすくなっている。
ちなみにヤドは打撃武器(ハンマー、狩猟笛、穿龍棍、一部作品ではランスなども)で2段階破壊できる。部位破壊報酬は2段階破壊しないと確定しないため注意。以下のようになればOK
通常種 | 1段階目はモノブロスの左目にあたる部分が壊れ、2段階目は角が折れる。 |
---|---|
亜種 | ディアブロスの角が片方ずつ、両方折れる。 |
MHF
MH2続投組。
激個体は逆襲ザザミや赤壁のなわばりで大量のゼニーや素材をハンターにもたらした。
MHF-G当初(2013/4/17)からG級対応。
クッキー・蟹・ポカラ丼オンラインと呼ばれた黒歴史の二番手でありまたも乱獲されることに。
水ブレスの範囲が増大しており、背負った殻の口からも噴き出す。
激個体
激個体の仕様として常時怒り状態であるほかに、
ジャンプ攻撃がターゲットに向かって回転しながら飛んでいき着地後も慣性で一定距離滑るものになっている。
特異個体
MHFシーズン9.0(2010/9/29)実装。
見た目の変化としては爪や脚が濃い赤になっていたり殻に苔が生えていたりする。
水ブレスの射程が伸びているほか、ガードからはジャンププレスや2連フックに派生、フットワークを駆使しながらの4連フックなどボクサーと化しており、これらの爪攻撃はふっ飛ばし判定になっている。
更に砂利を巻き上げながら潜るとハンターに向かってものすごい勢いで急襲を仕掛け、右の爪を持ち上げて溜めてから地面を抉る強烈な引っ掻きを繰り出す技もある。
G級では覇種並の攻撃力を持っている。
辿異種
MHF-Zから登場した辿異種の最初の4体に抜擢。解禁はMHF-Zへのアップデート当日である2016/11/9。
両の爪が超巨大化しドリル状に、背負ったモノブロスの殻の角も伸びている。特異個体でボクサー化していたザザミだが、近くに越して来た後輩ボクサーからヒントを得たのかとんでもない進化を遂げている。
基本的には白湖に生息しているが、狩衛戦などでは迎撃拠点にも出現する。
これまでの個体のあらゆる技を組み合わせながら使いこなしつつ新技も習得しており、怒り状態が存在しない代わりに2つの形態を使い分けるようになっている。また水攻撃は水属性やられ【特大】、ボディプレスなどは超振動がつている(これらの詳細は辿異種の項を参照)。
通常形態では主に水属性を使用し既存技の変化では水ブレスの射程が大幅に伸び、正面・正面から右か左に薙ぎ払い・正面に一瞬吹いてから右か左に薙ぎ払いの3パターンになっているほか、激個体の回転ジャンププレスも着地と同時に周囲に水弾をばら撒く形で使用し、特異個体の潜行急襲は水属性を伴う。薙ぎ払いブレスは回る方向の前脚を少し持ち上げる動作があり、横範囲が狭いので回避も可能。回転ジャンププレスは水弾が本体の着地点から周囲に飛ぶので、ザザミ本体に向かって着地攻撃を回避すれば水弾にも当たらない。どちらの攻撃も対処できれば攻撃チャンス。なお回転ジャンププレスのみ超振動が発生しない。
またヤドから水を噴射して突っ込む新規技は拡げた爪と水噴射の判定に引っかからないよう注意。
戦闘開始から一定時間が経つと鋏で地面に波を立てる動作を行い、垂直に飛び上がった勢いでそのまま地面に潜り水弾と共に飛び出してボディプレスを行い硫化形態へと移行する。なおこの潜行時に石礫を撒き散らすため近くにいると怯みの多段ヒットを食らって乙るので予備動作を見たら速やかに離れよう。
硫化形態のザザミは体が深緑色になり、水属性の代わりに爪を使った攻撃の際に爆発が起こるようになる。
硫化時は鋏をカチカチと鳴らしたあとハンターににじり寄りながら3,4回鋏を叩きつけ、最後に力を溜めた一撃を振り下ろす新技を使う。鋏を叩きつける度攻撃判定の地割れと超震動が発生し、より広範囲の超振動を伴う最後の一撃は埋まった鋏を地面から引き抜く際に爆発が発生する。ある程度の距離と機動力があれば振り切ることも可能だが、耐震強化が無い場合は超振動で足止めされないように途中の叩きつけも回避する必要がある。威力は最後の一撃を含め見た目ほどではないが最初の1,2撃目を被弾すると起き上がりに重ねられる可能性があることや攻撃・超震動ともに叩きつけるより一瞬遅れて判定が発生することは注意。
更に一定時間が経過すると硫化形態移行時の技を使用して通常形態に戻り、その後も一定時間ごとに形態移行技を繰り出し通常形態と硫化形態を行き来する。
両方の状態で共通の要素としては、その場で小さくジャンプしつつ軸合わせや特異個体の4連引っ掻きを2発でキャンセルしてジャンププレスをすることがあり、ガードの時間が非常に長く音爆弾を当てやすいほか、大技として片方の鋏で地面をめくり上げながら強力なアッパーを繰り出しつつ飛び上がってハンターを打ち上げそのままプレス攻撃で潰す鋏昇撃を身に着けている。ジャンプ軸合わせは水ブレスなどの予備動作になっており、キャンセルジャンププレスは通常形態では激個体式、硫化形態では特異個体のものだが着地後本体の左右斜め前方と真後ろの3箇所から砂水が吹き上がる。鋏昇撃のアッパーは威力が高い上に本体に向かってかち上げられるのでほぼプレスの被弾によるコンボが確定し、生半可な防御力では根性を貫通する。回避自体は余裕があるがアッパーの範囲が広くプレスにも超震動が付いていることには注意。ちなみに、鋏昇撃は★3のクエスト名でもありG級遷悠種ジンオウガの使う昇牙竜撃によく似ている。
★2からは潜行時特異個体の急襲以外に真下から水弾と共に飛び出してプレスする技が増え、長時間のガードの頻度が下がり軸合わせしての水ブレスやジャンププレス+周囲3箇所から噴水(通常形態は更に軽く軸合わせして水ブレス)に繋げるようになる。飛び出しからのプレスは砂煙がすぐハンターの足元に来た場合に行い2連続で回避することで対処でき、ガードは時間が短くても音爆弾が効くことは変わっていない。
★3では変わったモーションで一瞬ガードした後全身が爆発する技が硫化形態に追加される。使用後は4連引っ掻きを行うのだが、最初の一瞬のガード時に近接武器で攻撃してしまうと斬れ味が一気に落ちる。
最高難易度の★4になると後退しながらザザミから見て正面・右・左の順に薙ぎ払う硫化形態限定の最凶技の砂ブレスが解禁される。これは形態移行技以上の多段ヒットでありまともに食らえば乙は免れないが、射程は水ブレスよりは短く後退と薙ぎ払いの関係もあり体力がつきる前に抜けられることもある。またこれが通常形態の水ブレスに相当する技となり、単発使用の他にガードからの軸合わせ砂ブレスやガード→ジャンププレス→砂ブレスといった連携も使い、★3からのガード爆発後も軸合わせから砂ブレスを行うようになる。近くにいるなら回り込む、中距離にいるなら離れるのが簡単な対処法だが、ガード性能なし片手剣でもガードは可能なのでそれでしのぐのもあり。使用後は疲れて隙を見せるので攻撃チャンスにもなる。
他の辿異種と比べると付随要素は直接死に繋がらず基本的な攻撃の威力もそこまで高くないが、怒涛の連携やコンボを駆使して攻めてくる点が主な手強さとなる。また、メラギナスのように特定のハンターを集中攻撃する傾向があるので、手数の多さも相まって慣れないうちはお手玉にされてすぐにBC送りということが起きやすい。しかしながら、連携とは言い換えれば予備動作・確定モーションでもあるのでそれらを覚えて次の攻撃に備え安全な場所で攻撃できるようになればスムーズに狩猟できるようになるだろう。
水耐性55と耐震強化はあれば劇的に楽になるほどではないが、慣れないうちはあったほうがいいだろう。後者は攻撃チャンスを増やすことにもなるので、特に近接は慣れてからも余裕があればつけたい。
耐久も辿異種の中では高くない方なので的確に攻撃を加えられればそこまで時間はかからない。
部位破壊は従来と変わらず発達部位の爪(両方破壊で報酬)とヤド(2段階で報酬)のみ。爪は巨大化してる上に下げることが多いので狙うのは難しくない。ヤドの破壊は相変わらず打属性でないとできない。爪破壊で肉質が軟化する仕様も健在のようだが、戦闘での弱体化は爪振り下ろしの超震動が無くなるのみ。
弱点は共通して頭だが、形態によって変化し通常は弾に対して硬く硫化では弾肉質が軟化する代わりに斬打肉質は硬化する。これに加えて実際の戦闘でも前述のように通常形態は射程の長い攻撃が多く近接が有利、硫化形態では近くを狙う攻撃が多くガンナーが有利となっている。ちなみに、この関係で硫化時のヤドの肉質が弾>打となるため斬・弾で適応撃を使ってヤドを破壊する場合通常形態の間しか意味がない。
属性は基本的に雷、火>氷>水とり、特に頭に雷、爪に火が通り硫化時は全体的に通りやすくなる。
関連モンスター
その他
ザザミ結びと柊かがみ
ダイミョウザザミをモチーフにした女性ハンター用髪型「ザザミ結び」が柊かがみに少し似ている。
「なんでやねん、一ノ瀬ことみの方が近いやないか!」と思う人も居るかもしれないが、かがみんの方が人気・知名度ともに上であるため、あまり言及されない。
オンラインで、髪型がザザミ結びで色を紫色か紺色にしているのを見かけたら、そのハンターを操作しているプレイヤーは各々を俺の嫁としているに違いない。
蟹の友情
関連項目
- 4
- 0pt