ダスティ・アッテンボローとは、銀河英雄伝説に登場するキャラクターである。
概要
CVは井上和彦(石黒監督版OVA)、横堀悦夫(長篇「黄金の翼」)、石川界人(Die Neue These)。
自由惑星同盟軍に所属し、最終階級は中将。座乗艦はトリグラフ→マサソイト。ヤンがイゼルローン要塞駐留司令官になって以後、分艦隊司令官としてその腕を振るう。
26歳で閣下と呼ばれる立場になったが、これはヤンよりも早かった。アムリッツァ会戦などで多数の将星を失ったこともあって、バーラトの和約に到るまでは自由惑星同盟軍を指導しうる貴重な人材であった。
バーラトの和約後は不穏分子として同盟政府の監視対象となるが、ヤンの同盟脱出においてはシェーンコップやバグダッシュらと共にこれを画策、ヤン・イレギュラーズの中核となる。ヤン暗殺後はユリアンを支える黒幕となり、彼を助けてイゼルローン共和政府を軍事面で支えた。
人物・能力
明るく前向きな毒舌家。好きな言葉は「それがどうした!」。軍人らしくはないが、軍の規律を維持するためには厳しい態度に出ることもある。
判明している家族は父にパトリック、母方の祖父にダスティ、ほか姉三人で、長男かつ末っ子。元々はジャーナリスト志望だったが、父パトリック・アッテンボローが軍人であった義父ダスティとの結婚時に約束していたことから強引に軍人にさせた。士官学校時代は脱柵夜遊びの常習犯であったが、それが縁でヤンと知り合う。やはり脱走を得意とする、リチャード・アッテンボローとの関係は定かではない。同じように革命を志したものの立場を異にするという点で、銀河帝国初代皇帝ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムとは「究極の革命 vs 至高の革命」の関係にあるといえるだろう。
戦術指揮能力は非常に優れており、逃げるフリと逃げ足を活かした囮役や足止めなどゲリラ的な指揮を得意とする。士官学校時代のシミュレーションの頃から敗軍の再編と抵抗において抜きん出ており、「この青年が指揮すると、敗軍のうごきが急に精彩をおびるのが不思議」とまで語られている。
アムリッツァ前哨戦でウランフ率いる第10艦隊が黒色槍騎兵と戦った際は同艦隊に所属しており、司令官を失いながらも残存部隊の脱出が成功したのは、彼の働きが大きかったとされている。イゼルローン回廊帝国側での遭遇戦では新兵の割合が高い艦隊を率いて、本体の援軍が到着するまでを支え、回廊の戦いでは黒色槍騎兵相手に囮役を務め、回廊に引きずり込むことに成功している。新帝都フェザーンでは、皇帝ラインハルト暗殺を試みる地球教徒をユリアン、ポプランと共に追い詰めもしている。
ヤン暗殺後はユリアンを指導者として自分が黒幕となることを決心し、ユリアンの指導に疑義を抱く者にたいして厳しい態度で臨んだ。ユリアンが世間から「ヤンの功績を盗んだ」と批判されることに対しては、これに対して真っ向から反論。ヤンとの仲からユリアンとも非常に親しくしており、また彼の能力を認めていたことから、終始ユリアンの庇護者であり良いお兄さんであった。
皇帝ラインハルトが崩御した後は帝国議会議員になる希望を語っていることから、以後ユリアンと摂政皇太后ヒルデガルドが帝国議会設立の合意に到った場合、議員に立候補した可能性も考えられる。
独身主義で妻や恋人はいないが、同盟脱出に際しフレデリカがヤンの軍服を用意していたのを見て、独身主義の返上を伺わせる言動をしていた。また、自身の経験をノートにしたためており、いずれはこれを自叙伝にして大儲けしようと考えている。常にヤンやユリアンの近くにいて歴史の中心部に身を置いていたことから、自叙伝が発刊されれば重要な史料となったはずである。
毒舌仲間
主な毒舌仲間はポプランとシェーンコップ。ときどきユリアン。
ポプランとは頻繁にやりあっているが、彼に押され気味になることも多い。軍議でも特に遠慮はしない。
「ポプラン観測射→アッテンボロー応射→ポプラン効力射→アッテンボロー応射→ムライ咳払い介入→鎮圧」が王道パターンとなっていた。
若手士官の集まりに加わろうとしてポプランに「三〇歳以上はおことわり」と拒否されたり、30歳になったときアッテンボローが「おれはシェーンコップ中将みたいに悪いことはなにもしていない。それなのになんだって三〇歳にならなくてはならんのだ」と不満を述べたのに対し、シェーンコップから「なにも悪いことをできなかったような甲斐性なしに、三〇歳になってもらいたくないね」と返される、などというやり取りをしたこともある。この三人の毒舌共鳴は、ユリアンも呆れるほどのものだった。
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関連項目
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