ラファール(Rafale)とは、フランスで開発された多目的戦闘機(マルチロール機)である。
概要
カナード翼に無尾翼デルタを組み合わせたたクロースカップルドデルタの形状をとっており、インテークが独特の丸みを帯びているのが特徴。
レーダー反射断面積が考慮され、多少のステルス性があるとされる。
またSNECMA社の開発したM88エンジンが搭載され、アフターバーナーなしで超音速巡航(スーパークルーズ)できるほどの性能がある。
これまでに、カタール、エジプト、インド、ギリシャへの輸出を成功させているほか、[1]クロアチアも2021年に採用を決めている。[2]
開発経緯
1970年代末に欧州で戦闘機の欧州共同開発計画が持ち上がり、フランスは当初イギリスやドイツらなどと共にこの計画に参加していた。しかし、陸上発進戦闘機としてのみの運用を考えていた他の欧州各国とは違って、フランスはこの戦闘機に空母からの発進も可能な艦載機としての機体サイズ、運用性を求めた。
また、フランスのSNECMA社は経営状態が思わしくなく、この開発計画に自社のエンジンを乗せられるかどうかに会社の存亡が懸かっており、フランス政府はSNECMA社を守るためにこのエンジンの採用を提案した。しかし、他の欧州各国はより高性能な共同開発エンジンを乗せることで話がまとまっていた。
以上のようなすれ違いから、フランスは戦闘機共同開発を脱退し、独自に戦闘機の開発に着手することにした。なお、フランスが脱退した共同開発計画で後に開発された戦闘機がEF-2000となる。
こうしてフランスは共同開発計画を脱退し独自に戦闘機開発を始め、開発は順調かつスムーズに進んでいった。開発が進みラファールと名付けられたこの戦闘機の試作機は1986年7月に初飛行をし、量産型の運用が2002年12月に開始された。
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関連項目
脚注
- *ギリシャ フランスとの戦闘機ラファール導入契約に調印 2021.01.27
- *クロアチア フランス製ダッソー「ラファール」戦闘機12機の採用を決定 2021.5.30
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