ダナジン(danazine、形式番号:ovv-af)とは、『機動戦士ガンダムAGE』の第三部:キオ編以降に登場するモビルスーツである。
概要
火星圏独立国家ヴェイガンが開発した量産型重モビルスーツ。A.G.160年代に本格投入が開始された。人型⇔ドラゴン型に変形していたガフラン、バクトや人型に近かったドラドから一転、羽根の生えた肉食恐竜というトンデモフォルムを持つ量産型MS。とある連邦兵士はその独特のシルエットから「この恐竜野郎が!!」と吼えたという。
A.G.140年代を支えたドラドの後継機に当たるが、系譜的には戦争序盤に登場した重MSバクトの系譜に連なり、重量感あるフォルムや堅牢な装甲、高いパワーなどバクトの面影が見て取れる。
本格的な地球侵攻に合わせて地球上のあらゆる環境を踏破できる性能を目指して開発された。そのため安定性を重視し人型であることを捨て、短足かつ太く頑強になった獣型脚部により様々な地形に対応できるほか、ドラドではオミットされた巨大な翼を搭載、ガフランのように長距離航行を可能としている。ビームライフル機能を捨てた代わりに太く堅牢になった尻尾「ダナジンスピアー」を持ち、重力下での安定性向上に一役買っている。主に地球に大量の機体が投入されたが、宇宙でも問題なく運用できる非常に高い汎用性を持っている。
変形機能を持ち、頭部の小型ウイングを畳み脚部を収納することで飛行形態に変形。大気圏や宇宙空間で高い機動力を発揮する。カメラを隠して前が見えるの?は禁句
武装はヴェイガンとしてはおなじみのビームサーベルとしても機能する腕部の「ビームバルカン」に加え、顎部にビームバルカンと同様の機能を備えた「ビームシューター」を装備。腹部には高出力のビームを放つ「ダナジンキャノン」、上述の尻尾「ダナジンスピアー」は高威力の打撃武器としても機能する。ダナジンキャノンは新世代のヴェイガンを担うに相応しい威力を持つが、流石にAGEシステムの粋を結集したガンダムAGE-3のシグマシスライフルには敵わなかった。
基本的に武装は旧世代のものを流用しているため、火力を補う目的で戦線ではダナジンを前衛とし、高火力を誇る大型MSレガンナーを後衛に配置することが多かったという。
開発はA.G.140年代の時点で既に始まっており、地球潜伏中のヴェイガン兵がプロトタイプで湾岸都市を襲い怪獣騒ぎをおこしている。このダナジンのプロトタイプと思わしき機体の出現に対しガンダムAGE-2ダブルブレイドが出動、パイロットのアセム・アスノはそのシルエットを嫌悪し、高い出力に苦戦しつつもプロトタイプを撃破している。ちなみにダナジンキャノンはまだ装備されていなかった。
ズゴック、バクゥ、ガガ等ガンダムシリーズにおいて異形の量産型MSは数あれど、そのほとんどが局地戦用や特殊用途用で、ダナジンのように異形のMSが汎用量産型MSとして主力を担ったというのは稀な例といえる。
関連機体
ダナジン(紫カラー)
いわゆる指揮官機。劇中ではファントム3のゴドム・タイナムとグラット・オットーが乗り込み、通常機を従えて出撃、ガンダムAGE-3を追い詰める活躍を見せていた。プレミアムバンダイでプラモも販売されていた。
ガニア・ダナジン
ダナジンの上位機種でカラーリングは黄色。ゲーム版に登場する敵専用MS。
グルジン
ダナジンをピンク色に塗装し、陸戦用に特化させた現地改修機。巨大な砲撃ユニット「グルジンキャノン」を装備し、脚部はホバーに換装されている。
エゴス
ゲームオリジナル機体。ダナジンと同時期に開発されたと思わしきMSで、ダナジンを幾分か人型に近づけ、スリムにした体型を持つ。様々な戦闘に対応する目的で開発されており、両腕にはブレードを装備、専用ビームライフルも所持している。
ゲームでの活躍
不遇
ゲーム版『機動戦士ガンダムAGE ユニバースアクセル/コズミックドライブ』では敵専用機体として登場するので使用できず、AGEの機体が多数登場する『ガンダムトライエイジ』でも一切登場しない有様。現時点でプレイヤーがダナジンを使用できるゲームはない。『スーパーロボット大戦BX』ではヴェイガンの主力として登場、それなりの出番が用意されている。そして『ガンダムブレイカーモバイル』では遂にプレイアブル化を果たした。
関連動画
関連商品
関連項目
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