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もしかして : ダークサイド(闇堕ち) |
ダークモードとは、黒を基調にしたユーザーインターフェースのことである。
- OSに搭載されたユーザーインターフェース(カラーテーマ)。
- ニコニコのWebサイトにおける機能の一つ。
- niconico darkmode - ニコニコのサイトを暗いカラーテーマに変更するブラウザ拡張機能。
当記事では1と2について解説する。
1の概要
昔々、1980年以前の最初期のコンピューターの話。画面と言えばまだブラウン管で、黒地に単色の文字が表示されるだけの簡素なものだった。ブラウン管の性質上、白地にすると光らせる面積が増えて画面が眩しくなり、消費電力も増加するためであった。
1980年代後半からはフルカラーモニターが普及するにつれて紙面に近い表示が好まれるようになったため、白地に黒文字の表示が多くなった。しかし白地にすると眩しい上に消費電力が増加するという、前述のブラウン管の問題を当時はまだ抱えたままであった。
1990年代以降モニターの主流がTN方式やTFT方式の液晶になってくると、白地にしてもそれほど眩しくなくなった上に、むしろ消費電力が抑えられるため、白地によるデメリットは既に無くなっていた。
しかし、2010年代後半にスマホ不眠症などといった、明るい画面を長時間見続けることの弊害が叫ばれるようになると、再び黒地に白文字を中心とした表示方式が注目を浴びるようになってきた。
さらにディスプレイの主流が液晶から有機ELに変化すると、消費電力の節減や焼き付き防止につながることなどから、特に2019年に入ってから各OSでの対応が進むようになった。
問題点
OSがダークモードに対応していても、OS上で動くアプリが必ずしも対応しているとは限らない。場合によってはアプリで背景はOSのデフォルト値、文字色は黒に近い色と指定していると、OSのダークモード設定変更で背景が黒、文字も黒でほとんど読めなくなってしまうという可能性もある。
また、アプリ画面がOSの設定の影響を受けない場合でも、黒っぽい画面に目が慣れているところにいきなり従来の白基調の画面が来ると眩しい思いをしたりする。
採用OS
- Windows 10: 2019年5月リリースのバージョン1903より対応
- macOS: 2018年9月リリースのバージョン10.14 Mojave(モハベ)より対応
- iOS: 2019年9月リリースのバージョン13より対応。2016年3月リリースのiOS 9.3からNight Shiftという色を暖色系に変える機能があったが、黒基調にするものではなかった。
- Android: 2019年9月リリースのAndroid 10よりダークテーマとして対応。2016年リリースのバージョン7.0 Nougat(ヌガー)の頃から夜間モードというほぼ同様の機能があった。
macOSにおけるダークモード
macOS Mojaveで追加された機能。macOS標準アプリが黒を基調としたユーザーインターフェースに変化する。サードパーティ製アプリは対応状況が異なる。
黒を基調にしているので光の刺激が弱まり、長時間PCの前で作業することが多い開発者にとって目の負担の軽減になる・・・かもしれない?
iOSにおけるダークモード
日本時間で2019年9月20日に配信されたiOS13。そのiOSの新機能のうちの一つで、黒を基調とするユーザーインターフェースのダークモードを設定可能となった。
設定画面、専用の壁紙、iOS標準アプリなどがダークモードに対応している。サードパーティ製アプリは対応状況が異なる。
これまでの白を基調としたものに比べて発光が押さえられ、暗いところでiOS端末を使用する際に目への負担が軽減できる。また有機ELディスプレイの端末ではバッテリーが長持ちするというメリットもある。
ダークモードの設定方法
macOS
Appleメニューから「システム環境設定」を選択、「一般」をクリックし、外観モードの「ダーク」を選択する。
iOS
- 「設定」から変更する
- 「設定」から「画面表示と明るさ」をタップし、外観モードの「ダーク」を選択する。
- コントロールセンターから変更する
- 端末の右上から下に向かってスワイプしてから、明るさ調節のコントロールを長くタッチ、「ダークモード オン」をタップする。
Androidにおけるダークテーマ
Androidにも「ダークテーマ」という類似機能が存在する。
ダークテーマ自体はAndroid 9 Pieから搭載されていたが、通知エリアなど一部にしか対応していなかった。その後Android 10でアップデートされ、システム全体をダークテーマに変更可能となった。
なお、あくまでAndroid純正OSの機能のため、各メーカーによってカスタマイズされたOSを搭載したAndroid端末では対応状況が異なるため要注意。特にdocomoから発売された端末は、ダークテーマ対応していてもdocomo仕様の絵文字に青単色のものが多いせいで視認性が台無しになることがある。
Google Pixel 3などが純正OSに対応している。
主な対応アプリケーション
- Chrome : 2019年前半のChrome73〜74あたりで各プラットフォーム上で対応するようになった。
- Kindle
- niconico : 2020年5月25日にiOS版、2022年7月6日にAndroid版が対応した。iOS13以降・Android10以降の端末のみ。
2の概要
ニコニコにおける機能のひとつ。その名の通り、暗いインターフェースに切り替える機能である。
現時点では、あくまでユーザーからのフィードバックを目的とした実験的実装であり、正式なリリースではない。(2025年4月9日現在)
某動画サイトでは既にダークモードに対応しており、ニコニコではその対応が遅れていた。ユーザーからの要望が上がっていたことが実装の背景にあったと思われる。非公式ながら「niconico darkmode」というブラウザ拡張機能が有志で開発されているあたり、ユーザーの切実な要望が伺えるだろう。
ニコニコ内のサービスでは、ニコニコ動画・ニコニコ生放送がダークモードに対応している。詳しくは後述の通り。
余談だが、前述のとおりスマートフォン向けniconicoアプリもダークモードに対応している。
ニコニコ動画
2024年8月9日に実装された機能。動画視聴ページのみに対応している。[1]PC版・スマホブラウザ版の両方のサイトで利用可能。
実験的実装であるためか現時点では(β)と付いており、今後仕様が変わる可能性がある。
2025年4月7日に行われたランキング画面のリニューアルに伴い、ランキング画面もダークモードに対応した。[2]動画視聴ページの設定がこちらにも反映される。
ニコニコ生放送
2025年2月6日に実験機能として追加された。視聴画面のみ対応している。[3]
関連リンク
関連項目
脚注
- *【PC版ニコニコ動画】動画視聴ページへの機能追加予定 - ニコニコインフォ
- *4/7(月)ランキング画面をリニューアルしました【PC版ニコニコ動画】 - ニコニコインフォ
- *【PC版ニコニコ生放送】2/6(木)視聴画面にダークモードを追加しました!【実験機能】 - ニコニコインフォ
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