チャリンとは以下のものを指す
チャリン(Charyn)とは、アイルランド生産・イギリス調教の競走馬である。芦毛の牡馬。
概要
父Dark Angel、母Futoon、母の父Kodiacという血統。
父は2歳G1のミドルパークステークスの覇者で、種牡馬としては短距離を中心に多くの活躍馬を輩出している。母の父は競走馬としては振るわなかったが、種牡馬としては短距離を中心に活躍馬を輩出した。
2020年4月9日にアイルランドで誕生。生産者はGrangemore Stud、馬主はNurlan Bizakov、調教師はイギリスの ロジャー・ヴェリアンとなった。
なお、馬名はトルコ語で「絶壁」を意味する。また、カザフスタンにはその名を冠する「チャリンキャニオン(Charyn Canyon)」という国立公園が存在し、アメリカのグランドキャニオンのように広漠な岩山が続き、自然の力強さを感じられる場となっている。
2歳(2022年)
8月上旬のヘイドックパーク競馬場の未勝利戦をデヴィット・イーガンを背に出走してデビュー戦で初勝利を挙げた。
その後は8月下旬ののニューマーケット競馬場の条件戦をレイ・ドーソンを背に2着。9月17日のミルリーフステークス(G2)ではトム・マーカンドを背に3着と好走した。
10月上旬のクリテリウムドメゾンラフィット(G2)ではミカエル・バルザローナを背に追い比べを制して勝利。グループ競走初制覇を果たした。
3歳(2023年)
3歳の始動戦は2000ギニーステークスの前哨戦であるグリーナムステークス(G3)。ここではイーガンを背に5番人気となったが、Isaac Shelbyと空馬となったChaldeanを捕えれずに3馬身差の2着に敗れた。
続いて本番の2000ギニーステークス(G1)ではショーン・レヴィーを背に11番人気で出走したがChaldeanの8着と大敗。続いて故郷のアイリッシュ2000ギニー(G1)はイーガンを背に5番人気タイで出走したがPaddingtonの4着に敗れた。
ロイヤルアスコット開催のセントジェームズパレスステークス(G1)には9頭立ての最低人気タイでの出走。後方2番手から追い込んで3着。PaddingtonとChaldeanを捕らえることは叶わなかったが激走を見せた。
その後はジャンプラ賞(G1)に5番人気で出走するも8着に敗れた。サセックスステークス(G1)では最低人気で出走して、流れ込むような形でPaddingtonの3着に入った。セレブレイションマイル(G2)では1度は先頭に立つも交わされAngel Bleuの3着に敗れた。
この年はG1で3着になることもあったが、未勝利のままシーズンを終えた。
4歳(2024年)
古馬初戦は3月のドンカスターマイルステークス(L)から始動。鞍上シルベストル・デ・ソウサを背に後続を突き放して3馬身半差の圧勝。G1戦線で活躍した実績に恥じない走りを見せた。
続いてベッド365マイル(G2)では1番人気で出走。後方2番手での追走から残り3ハロンを切ったところで外から進出を開始。鋭い脚で瞬く間に先頭まで突き抜けると1馬身1/4差で勝利。人気に応えて差し切り勝ちを収め、2度目のグループ競走制覇を挙げた。
その後はロッキンジステークス(G1)に3番人気で出走。馬群の2列目から飛ばして逃げるゴスデン厩舎のラビットのAudienceに1頭食い下がるも捕えることはできずに1馬身3/4差の2着に敗れた。
ロイヤルアスコット開催で行われるクイーンアンステークス(G1)に出走。ここにはロッキンジステークスの覇者Audienceやドバイターフを制したFacteur Cheval、クイーンエリザベス2世ステークスを圧勝したBig Rockなどが出走。前走で負けはしたものの最後まで食い下がった走りが評価されて単勝オッズ4.3倍の1番人気の支持を受けた。
発馬を決めると道中は集団の3列目のところを手応え良く追走。残り3ハロンから各馬の鞍上は腕を動かすも、チャリンは余裕で走り続けており、鞍上が気合付け程度に追っただけででにいたAudienceを捕らえる。残り1.5ハロンのところで抜け出して先頭に立つと、後方から伏兵Docklandsが追い上げるもこれを封じて2馬身1/4差の圧勝。力を見せつけてG1初制覇を果たした。
次走は春が使い詰めだったことから間隔を空けて、8月のジャック・ル・マロワ賞(G1)に出走。ここには3連覇を狙うG1・6勝馬Inspiralや立て直したいBig Rock、仏2000ギニー馬Metropolitanに、無傷の4戦4勝の上がり馬Quddwahなどが出走していた。この中でもチャリンは単勝オッズ2.1倍の1番人気という確固たる支持を受けた。
レースはBig Rockがハナを切って逃げる展開となり、チャリンは差のない3番手に付けて追走した。残り400m付近で早くも先頭に立って押し切り態勢に入ると、後方にいたInspiralやQuddwahが脚を伸ばしてくる。しかし、残り200mで後続を突き放すと2着争いを尻目に悠々とゴール版を駆け抜けて勝利。2着のMetropolitanに3馬身差の圧勝で圧倒的な走りで本格化を印象付け、2度目のG1制覇を挙げた。
その後のムーラン・ド・ロンシャン賞(G1)では単勝オッズ1.9倍の圧倒的な支持を受けて出走。中団の4番手からしぶとく脚を伸ばすも、離した逃げを打ったTribalistを捕らえられずに2着に敗れた。
そしてブリティッシュチャンピオンズデーのクイーンエリザベス2世ステークス(G1)に出走。ここではサンチャリオットステークス優勝から中1週で参戦したTamfanaやブリーダーズカップ・クラシックを断念してここに照準を合わせたFacteur Cheval、その他Henry Longfellow、Metropolitanといった有力馬が参戦した。人気はチャリンが単勝オッズ2.6倍の1番人気の支持を受けた。
レースは先頭から2馬身圏内の2列目という好位で追走。残り2ハロン付近で持ったままの手応えで先頭に立つ。後方からFacteur Chevalが追い上げ接近するも、それを見計らったかのように鞍上が追い出しを開始。一時は叩き合いとなるもこれを捩じ伏せて差を広げ、2馬身差で突き抜ける完勝劇を演じて3度目のG1制覇を挙げた。
この年限りで引退して種牡馬入りする予定だが、その前に日本に遠征してマイルチャンピオンシップへの出走を表明している。鞍上はCity of Troyを英ダービー馬に導いたライアン・ムーアに乗り替わり。京都外回りと18頭立ての多頭数が鍵となるが果たしてというところだったが、出負けして後ろからの競馬になってしまう。それでも、上がり2位タイの33.6秒で追い込んで2着争いに食い込む5着という結果は欧州最強マイラーの実力に恥じぬものであった。
血統表
Dark Angel 2005 芦毛 |
Acclamation 1999 鹿毛 |
Royal Applause | *ワージブ |
Flying Melody | |||
Princess Athena | Ahonoora | ||
Shopping Wise | |||
Midnight Angel 1994 芦毛 |
Machiavellian | Mr. Prospector | |
Coup de Folie | |||
Night At Sea | Night Shift | ||
Into Harbour | |||
Futoon 2013 鹿毛 FNo.14-b |
Kodiac 2001 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig |
Razyana | |||
Rafha | Kris | ||
Eljazzi | |||
Vermilliann 2001 鹿毛 |
Mujadil | Storm Bird | |
Vallee Secrete | |||
Refined | Statoblest | ||
Annsfield Lady |
クロス:Northern Dancer 5×5×5(9.38%)、Ahonoora 4×5(9.38)
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