チャン・コーハン(張巨漢、장거한)とは、SNKの格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS』(KOF)シリーズの登場人物である。
概要
鉄球を担いだ肥満体の大男。元は傷害と器物損壊の常習犯であり、刑務所に収監された際に全身に鎖で拘束され巨大な鉄球を括りつけられたが、これを軽々と担ぎ上げて刑務所の壁を突き破り脱獄。しかし報道を目にしたキム・カッファンに目を付けられて逮捕され、有り余る力を正義のために使えるようにと同じく逮捕されたチョイ・ボンゲと共に過酷な更生修行を課されることとなる。
シリーズ3作目の『'96』ではKOFの優勝を条件に更生の完了を認めると言い渡され、『'97』のエンディングでは晴れて解放されたのだが、チョイと一緒に高飛び先で暴れる計画を同じ飛行機に乗っていたキムに聞かれてしまい、一転して一生修行の継続を宣告されてしまう。
一応キムの弟子だが格闘家としてのやる気など無いのでKOFには嫌々参加しており、『XI』や『XIII』ではサボるために他の格闘家にキムを押し付けている。それにしては戦っているときは楽しそうだが。
更生の成果が全く出ていないかというとそうでもなく、タイトルを重ねるごとに凶暴さが薄れて性格が丸くなっており、キムや同門のジョン・フーンにチャンやチョイの方が振り回される事も増えた。『2003』のエンディングに至っては、悪と戦う決意を新たにするキムとジョンに同意している。
『XIV』では休暇中に酔って暴れたチョイに巻き込まれて収監され、伝説の犯罪者「ザナドゥ」に目を付けられる。当初は大物に取り入って悪の道に舞い戻るつもりだったが、ザナドゥの支離滅裂ぶりに後悔する羽目になる。
服装は初期は黒い囚人服、『'96』以降は袖を破ったテコンドーの道着、『XIV』でアメリカで採用されているオレンジの囚人服を着ている。
キムの技をいくつか習得しているが、体格の都合で無理があるのかサマーソルトキックの「飛燕斬」は跳び上がって背中からコケるだけ、地面を踏みしめる「覇気脚」は地震を起こす技となっている。唯一「鳳凰脚」を真似て開発した超必殺技の「鉄球大暴走」は普段の鈍重さが嘘のように俊敏な連撃を再現しているが、これは開発スタッフがネタで作ったものがそのまま採用されたらしい。
『'98』ではレオナ・ハイデルンから試合開始前デモで敬礼されるバグがある(敬礼すべき上官のラルフ・ジョーンズには「あなたでは勝てない」という暴言であり、ミスで逆になったと思われる)。これは後付けで「純粋な力に敬意を表している」と設定がつき、『2001』以降のタイトルでも正式仕様として継続されることとなった。性格が丸くなってきた頃だけに、破壊衝動に折り合いをつけていると思ったのだろうか。『XIV』のストーリーモードでは何故かチャンの方も敬礼を返している。
シリーズ1作目の『'94』の開発当初から原型が存在しており、初期設定ではチョイとは別人の凶悪そうな犯罪者2人とチームを組んでいた。『XIV』で悪人3人のチームが組まれたのはある意味リブートと言える。
担当声優
性能
鉄球を使った通常技はリーチと攻撃判定が優秀であり、特にジャンプふっとばし攻撃は非常に強い。歩きは遅くジャンプ力も無いが、KOF自体のゲームスピードが速いため低いジャンプからジャンプ攻撃を連発されればそれだけで脅威となる。やられ判定は大きいが、その分体力も多くされることが多い。
小技は殆ど連打が利かないものの、弱パンチを筆頭に性能は悪くなく、発生の速い連打技の「鉄球大回転」やコマンド投げの「大破壊投げ」を持ち密着しても強い。ある程度間合いを問わずに戦えるが、機動力の低さから強力な飛び道具を持ったキャラには封殺されやすい難点もある。
癖が強そうな外見に反して、特に初期のタイトルではシンプルな動きで強さを発揮する初心者向けのキャラクターである。
- ゲーム全体で攻撃力が高い『'94』〜『'98』ではチームに入れておくと安心な用心棒として、大門五郎(大門先生)と並び「チャンコ先生」と呼ばれ重宝された。その大門に対しては牽制でペースを掴ませないため優位に戦える。
- 『'99』『2000』ではゲージを消費して一定時間通常技にフルアーマーが付加される「アーマーモード」との相性が非常に良い。
- 『2001』のみタメ技や連打技のコマンドが変更されて出しやすくなっている。
- 『2002』ではどこでもキャンセルを活かす手段がなく、システム面で恵まれていない。
- 『2003』ではガードポイントがあり割り込みに使える必殺技版「鉄球大撲殺」や、発生の速い超必殺技の「鉄球大粉砕」の追加でテクニカルな性能になった。同作はふっとばし攻撃が削除されているが、チャン(とレオナ)には特殊技として実装されており、バックステップから出せる上に中段判定と過去作より凶悪になっている。
- 『XIV』では遠距離立ち強パンチやしゃがみ強パンチのモーションが変わって癖が強くなった。MAXモード中に使えるEX大破壊投げのダメージが高く、鉄球大回転からスーパーキャンセルで超必殺技が繋がるようになったことで過去作よりシステムを有効活用できる。
- 『カプエス2』ではKOFのようにゴリ押しは利かず、オプションのチョイを使って連係を仕掛けるテクニカルキャラになっている。
関連動画
関連静画
関連項目
- 1
- 0pt