本項では両方を記述する。
1.の概要
華麗な超絶技巧で知られるサラサーテの代表曲。題名の意味は「ジプシー(ロマ)の旋律」。
ハンガリーの民謡や大衆音楽の旋律を組み合わせており、ドラマティックな構成と哀愁を誘う旋律が特徴。特に冒頭の大袈裟劇的な「G-C-D-Es-D-C」は、様々なシーンで使われている。
関西人であれば、吉本新喜劇の桑原和男の「神様、神様~」と言えばピンとくるのではないだろうか。
緩-緩-急の3部で構成。全体の演奏時間は8分ほど。
演奏においては複雑な装飾音符をこなす為の高い技術が求められ、ヴァイオリン奏者にとっては屈指の難曲となっている。
- 第1部 ハ短調・4/4拍子
開幕から壮大かつ堂々とした管弦楽の斉奏。そこからヴァイオリンによる独奏が主題を奏でる。
ゆったりとした速度だが装飾音符が多く、緩急がついて情感たっぷりの展開。 - 第2部 ハ短調・2/4拍子
ハンガリー民謡から題材をとったパート。哀切な旋律が特徴的。このパートは「ジプシーの月」というタイトルの曲としても知られている。 - 第3部 イ短調・4/2拍子
一転、テンポアップするパート。速弾きと両手のピチカートによる超絶技巧の演奏。
ニコニコではその派手かつ急速な展開のかっこよさから、人気がすこぶる高い。
管弦楽は2管編成。
トライアングルは任意である。が、トライアングルの無いツィゴイネルワイゼンなんて.....。
2.の概要
監督は鈴木清順。
その後の『陽炎座』(1981年)『夢二』(1991年)と並び、「浪漫三部作」または「大正浪漫三部作」と呼ばれる。
二組の夫婦を中心に、幻想的な独自の世界を描く。
作中にはサラサーテ本人が演奏した「ツィゴイネルワイゼン」のレコードが登場。主人公はレコードの中にかすかに聞こえるサラサーテの肉声を聴き取ろうとするが、それをきっかけに少しずつ夢と現実、あの世とこの世が交錯していく。
独特な世界と耽美な映像によって高く評価され、同年の日本アカデミー賞優秀作品賞の他、多数のタイトルを受賞した。
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