ツィーテン(Zieten)とは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。CV.青森伸(石黒監督版OVA)。
概要
外伝『螺旋迷宮』に登場する銀河帝国軍人・元帥・宇宙艦隊司令長官。帝国暦381年頃の生まれで、頭髪こそ七割がた失われているものの見事にそろった灰色の眉毛と口髭を持つ、貫禄ある中年軍人(帝国暦436年12月、第二次ティアマト会戦当時)。石黒監督版OVAにおける旗艦は<アウドムラ>。
実戦指揮より軍政・軍令関係で大過なく経験を積んできた人物であり、作戦構想力も持ちあわせているもののやや柔軟性を欠くと評されている。
第二次ティアマト会戦
帝国暦436年の第二次ティアマト会戦において、ツィーテンは元帥・宇宙艦隊司令長官として総司令官を務め、艦艇55000~56000隻、兵員630万~660万人(同盟軍推定)の大艦隊を指揮した。敵将は帝国軍最大の雄敵、”叛徒どもの巨魁”ブルース・アッシュビー大将であり、その戦力は48000隻であった。
当時ツィーテンはすでに軍務省本省や統帥本部において長い経験を持っており、この第二次ティアマト会戦で「よほどの惨敗」を喫しないかぎりは次期軍務尚書(当時は軍務尚書ケルトリング元帥が憤死した直後であったが、ケルトリングの直接の後任となる予定であったかは不明)への就任は確実と目されていた。
しかし、その「よほどの惨敗」は、彼の目前にまで迫っていたのである。第二次ティアマト会戦は最終的に帝国軍の完全な敗北に終わり、"軍務省にとって涙すべき40分間"において60名におよぶ将官を失う壊滅的打撃を被ったのだった。ただし同時に、憎むべき敵将ブルース・アッシュビーをほぼ偶然ながら戦死させるという、戦略的意義としては極めて大きい戦果を得た。
なお、ツィーテン自身がそもそも生存したかどうか、以後どのような処遇を受けたかは記述がなく一切不明。
補遺
第二次ティアマト会戦の直前、帝国軍が集結した最前線基地において、当時司令官コーゼル大将のもとへ出頭中であったクリストフ・フォン・ケーフェンヒラー大佐がツィーテンとすれ違っている。幕僚団を引き連れたツィーテンはケーフェンヒラーの敬礼に対し、「傲然というより気にもとめぬという態度」で軽くうなずき、その貫禄によってケーフェンヒラーを圧倒したという。
関連動画
関連項目
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