テキサスホールデムとは、ポーカーの遊び方の一つである。世界中のカジノのポーカールームで最も遊ばれているルールである。
概要
日本でポーカーと言えば、手札5枚を相手から見えないように持つドローポーカーが一般的であり、ドラクエ6でのポーカーゲームもこのルールである。
だが、テキサスホールデムでは各プレイヤーの手札は2枚だけである。この2枚の公開されない手札と、卓上に並べた5枚の公開された札(コミュニティカード)の計7枚のうち最善手となる5枚を選んで勝負をする。
コミュニティカードは全プレイヤーで共有され、自分の手札と合わせて役ができることもあれば、相手の手札の方が役が強くベットしても負ける場合もある。しかし「降りる(FOLD)」ことも可能であるため、極端な話、手札がカスでもコミュニティカ-ドが強いカードであれば、強気に賭け金を釣り上げて相手を怖気づかせ降ろしてしまうことも可能。
逆に相手の強気のベットに不利を感じて降りたら相手の手札の方が弱かった、ということも起こりうる。
これによって、相手のカードが全く見えないドローポーカーに比べ、より高度な心理戦が展開されることとなる。
同様に手札の一部をオープンにするポーカーとしては、各プレイヤーに7枚のカードを配りその内の4枚をオープンにする7カードスタッドポーカーが有名である。
遊び方
BET ROUNDは計4回。まず、ブラインドのプレイヤー(ディーラーボタンの置かれているプレイヤーの前のプレイヤーをビックブラインド[以下BB]、その前のプレイヤーをスモールブラインド[以下SB]と呼ぶ)が、BBがBETの最低額を、SBが最低額の半分を賭ける。その後、全てのプレイヤーに2枚のカードが配られた段階でBBの次のプレイヤーからBETを行なう。この時、自分の手札が相手に勝てそうにないと思ったらFOLDする(賭けを降りる)ことが出来る。相手の同額で賭けを受ける時はCALL、賭け額を釣り上げる時はRAISEと言う。FOLDしたプレイヤー以外の全員の賭け額が同額になった時(全員がCALLした時)に、次のラウンドに進む。
この時のラウンドを【プリフロップ】と呼ぶ。
最初のラウンドで賭けが成立すると、【フロップ】と呼ばれる3枚のコミュニティカードが開かれ、同様にBET ROUNDを行なう。
プレイヤーが残っていれば更に【ターン】と呼ばれる4枚目のカードが開かれ、再びBET ROUNDを行なう。
最後のカードは【リバー】と呼ばれ、5枚のカードが出揃った状態で更にBET ROUNDを行ない、2名以上のプレイヤーが降りずにいればショー・ダウンとなり手札を開いて勝負をする。勝者は、賭けられたチップの全てを獲得することが出来る。
トーナメントルール
WSOPなどの大会で採用されているルール。
最初にプレイヤー全員が同額のチップを持ち、手持ちのチップが無くなったプレイヤーから脱落していく負け抜け方式で、最後の優勝者が決まるまで続けられる。
そのため、直接お金を賭けるのとは違い、どれだけお金を持っていようがこのルール上では、参加者は全員平等な条件下でプレイするため、純粋な実力勝負となる。
また、時間経過、もしくはプレイヤーが脱落するに従って、BETの最低額が上がっていくのが特徴である。また、ノーリミットと呼ばれるルールではその名の通りBETの上限額が無く、手持ちのチップを全て賭ける(ALL IN)ことも出来る。
採用されている主な会場・ゲーム
- WSOP(World Series Of Poker)のmain event。
最も有名な世界最高峰の大会。
毎年5~7月にラスベガスで開かれるポーカーの大会で、メインイベントとして大会のラストを飾る。
参加者は(各種予選で免除されていない限り)1万ドルを参加費として支払う。そして合計8日間の試合を勝ち抜き、11月に行われる決勝へと進む。
この大会の目玉はなんといっても莫大な賞金にある。2008年の大会を例に取ると、決勝へ進んだ9人には約90万ドル(当時のレートでおよそ9000万円)の賞金が保証され、優勝したピーター・イーストゲート選手には913万ドル(およそ9億円!)の賞金と勝者の証であるブレスレットが贈られた。また、決勝でヘッズ・アップ(最後の二人による1対1)となると、ポーカーテーブルの中央に優勝賞金と同額の札束の山が築かれ、それを挟んだ状態でゲームを行う。優勝賞金自体は決勝の途中で試合会場に運ばれてくるが、賞金が目の前にある状態で戦うのがこの大会の名物となっている。
なお、この大会はESPNで放送され、世界中の注目の的となる。
日本の大会・ゲーム
- AJPC(All Japan Poker Championship)
日本で行われるホールデムの大会。東京と大阪で予選を行い、決勝トーナメントを行う。なお、参加費は無料。優勝賞品はブレスレットと、WSOPメインイベントの出場権・大会中のホテル・ラスベガスへの航空便の各チケット。
- Japan Open Poker Tour
日本で行われるホールデムの大会。PokerStars.netがスポンサーになっている。1年に2シーズン行われ、シーズン毎に大阪(関西)・東京(関東)・グランドファイナル(全国)が行われる。店舗予選とオンライン予選の2種類があり、参加料は各店舗・オンライン予選毎に異なるので、主催者に確認すること。
優勝賞品はPokerStars.netがサポートしている国際トーナメント(APTやAPPTなど)への参加パッケージ(渡航費・滞在費・トーナメント参加費)などとなっている。
- Poker Stadium
バンダイナムコアミューズメントにより2020年に稼働を開始したアーケードのオンラインホールデム。後述のSNCとは異なりメダルを賭ける訳ではなく、現金でプレイ権を購入し、6人卓のテーブルで6000チップから15000チップを目指す(ベットは100チップ単位)。カードをめくるなどの動作をプレイヤーが行うと画面上のキャラクターも同じ動作を行うようになっている。チップとは別に持ち時間も計算されており、自分のターンでの経過時間でも減少するが、1stラウンド毎にも4秒減算される。そのため勝ち目がないからと早々にFOLDを繰り返していると時間が無くなってしまう。どちらかが無くなるとコンティニューが必要になる。勝利すると4秒が、対戦相手のチップを0に追い込む(KOさせる)と8秒が持ち時間に加算される。15000チップに到達し勝ち抜けると連続2回まで無料でのコンティニューが可能だが、持ち時間は15秒加算されるだけなので勝利もしくはKOを積極的にもぎ取ることが求められる。
スマートフォンアプリなどの競合とCOVID-19による影響か稼働が伸びず、2022年2月末をもって稼働終了が公式に発表された。
終了したトーナメント・サービス
- TPT(Tokyo Poker Tour)
東京都内で行われた大会。AJPCと違い、参加費は有料。優勝賞品は大会によって変わり、主なものは、海外のポーカー大会のサテライト(メインイベントの前に行われる参加費が比較的安い大会)の出場権・ホテル・航空券のセットなど。AJPCより知名度は低いが、開催頻度は多く年に5~6回行われていた。
また、この大会では、芸人のアントニオ小猪木('10第二回、'10SP)や、長州小力('10第三回)などがゲストとして参加していることもあった。
- SNC(Sega Network Casino club)の2作目以降
ただし、こちらはホールデムで最も多く採用されているノーリミットではなく、変則リミットベット(トーナメントモードではALLIN可能)なので注意。既にオンラインサービスは終了しているが、ローカルモードで稼働させている店舗も現存しており、CPU戦のみではあるがプレイは可能。
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関連項目
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