ディスコ・キッドとは、1977年の第25回全日本吹奏楽コンクールにおける課題曲である。
概要
作曲はアレンジャー、シンセサイザー奏者としても活躍する東海林修。吹奏楽の課題曲は、一般にマーチ風のオーソドックスな作品や、高い技術力が必要とされる現代音楽系の作品を連想することが多い。しかし、1970年代後半にはポップスやロック調の作品が数多く作られていた。現在でも、このディスコ・キッドが実は課題曲だったと知って驚く人も少なくないが、当時まだロックやエレキギターが不良が好むものという偏見や風潮が残っていた時代に、このような作品が課題曲として普及していたこと自体、日本の吹奏楽が時代を先取りした斬新さと柔軟性を持ち合わせていることを伺わせる。また、毎年出る各課題曲は悪く言えばその年その年での使い捨てであるにもかかわらず、本曲は小気味よいリズムと軽快で明るいメロディーがたちまち吹奏楽愛好家たちの心をとらえ、今なお多くの人に愛される吹奏楽の名曲中の名曲である。
一見簡単そうに感じられるが、さすがは課題曲だけ合って各パートが高い演奏力を持ち合わせないと、うまくハーモニーが調和せずバラバラに聞こえてしまうなど、決して勢いだけではいい演奏が出来ない隠れた難曲。しかしそれ故に、手応えがあって演奏しがいのある良曲であることも確かである。特にクラリネットやドラムなどのソロパートは各自アドリブで演奏することが多いため、数多くの個性的な演奏が楽しめる曲でもある。また、冒頭でおなじみの「ディスコ!」という掛け声は、実は本来の譜面にはないものだが、この掛け声を入れた演奏が当時のコンクールで人気になったことから、今では定番となっている。ニコニコ動画では「ディスコ!」の掛け声のときに弾幕になることがしばしばある。なおCDなどでの楽曲の購入自体は可能であるが、アレンジ版が多い。しかしながら、当時の課題曲として配布・販売された参考演奏の音源の入手も可能である(関連商品の項を参照)。テレビ朝日の「題名のない音楽会」では吹奏楽人気曲ランキングで1位に輝くなど、これからも多くの人々によって演奏され続けられるだろう。
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 1
- 0pt