ディ・モールト (di molto) とは、イタリア語で「非常に」という意味である。
ディ・モールトベネ(非常に良しッ!!)、ディ・モールトグラッツェ(どうもありがとう)のように使う。
概要だッ!
ジョジョの奇妙な冒険第五部「黄金の風」でメローネが使用した言葉で、ファンを中心にネット上でディ・モールト広まっている言葉である。
しかし、このディ・モールトの使い方はイタリア語としてはディ・モールト間違っている。ディ (di) は英語の "of" に当たる言葉であり、ここに出てくるのはディ・モールト不自然である。
モールト (molto) は、形容詞の前に置かれた場合は英語で言う "very" に当たるが、そうではない場合は "many" あるいは "much" に相当する言葉である。つまりモールトは正確には「(量が)多い」「沢山の」という意味で使うのが一般的なのだ。
そのため、モールトベネ (molto bene) やグラッツェモールト (grazie molto) なら問題ないのだが、ディ・モールトベネやディ・モールトグラッツェは当然ながらイタリア人にはディ・モールト不自然な言い回しに聞こえるため、ジョジョの奇妙な冒険のイタリア語版では使われていない言葉だということにディ・モールト注意する必要がある。
ただし、イタリア・トスカーナ地方の方言としてディ・モールト(di molto)は原作同様「非常に○○」としてディ・モールト使用されている。これは、メローネがトスカーナ地方出身という設定があるのではなく、作中内でネアポリス地方出身のブローノ・ブチャラティが「ディ・モールト グラッツェ」と発言しているため、作者がイタリア取材旅行中にトスカーナ地方の方言を聞いて一般的なイタリア語であるとディ・モールト勘違いした可能性が指摘されている。なのでトスカーナ地方を訪れた際にはディ・モールト使用しても問題ないだろう。
補足ッ!
イタリア語版ではディ・モールトベネの部分は "benissimo" (ベニッシモ)となっている。 "issimo" は形容詞の場合には絶対最上級、副詞の場合には最上級を表す。"bene" は副詞なので最上級となる。
bene(原級) → meglio(比較級) → benissimo, ottimamente(最上級)
なお、"bene"(良く、上手く、上手に) に相当する形容詞は「ボーノ」"buono"(良い、善良な、上手い、おいしい、親切な、適切な)である。
buono(原級) → più buono, migliore (比較級) → il più buono, il migliore (最上級) → buonissimo, ottimo (絶対最上級)
関連項目だとおッッ!
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