デイ・オブ・ザ・ロブスターとは、サイバーパンクニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」のエピソードのひとつである。
ここではその続編である「デイ・オブ・ザ・ロブスター2」「デイ・オブ・ザ・ロブスター3」についても記述する。
概要
ヤクザ・クランに捕まってしまったお色気担当ヤバイ級ハッカー、ナンシー・リー。
ヤクザの手によって鎖で束縛され、嬌声を上げるナンシー=サン。
しかし、そこにヨロシサン製薬からの刺客であるロブスター=サンが現れ、さらに我らがニンジャスレイヤーがエントリーしたことで、事態は混乱の一途をたどる…
このエピソードは、ツイッター連載を行っているニンジャスレイヤーアカウントの10,000ツイートを記念して訳出された…のだが、「ゴーストライターによる執筆ではないか?という説がある」と紹介されているいわくつきの作品なのである。
実際出来は微妙そのものであり、箸にも棒にも掛からぬ駄作なのだが、それ故にニンジャヘッズにネタにされ続け、公式においても人気投票で「ロブスターは無効」と言われたり、物理書籍版には収録されないことが明言されているといった謎の優遇?を受けている。
再放送
2013年の大晦日には特別プログラムとして本エピソードの再放送が行われた。その際因果律無視ニンジャであるザ・ヴァーティゴ=サンも彼のツイッターアカウントから実況を行った……のだが……。その狂乱の顛末は是非当時の実況まとめを各自で確認していただきたい。この再放送によりニンジャスレイヤーという作品、ほんやくチーム、そしてザ・ヴァーティゴ=サンのフリーダムさが改めてヘッズに認識されたのであった。よりによって年またぎで
デイ・オブ・ザ・ロブスター2
「デイ・オブ・ザ・ロブスター」から数時間後。
ロブスター=サンの製作者であるヨロシサン製薬のナカタ研究員は、廃墟の中で爆発四散したロブスター=サンのハサミ(しかもまだ生きている!)を発見した。
自身の最高傑作の敗北を悟った彼は、雷雨の中ニンジャスレイヤーに対する復讐を誓うのだった…。
そして二週間後。再び囚われの身になったナンシー=サン。彼女の救出のため廃倉庫の熱湯プールへと馳せ参じたニンジャスレイヤー、しかしその眼前に現れたバイオ存在は…!?
まさかの続編。
しかも今度はゴーストライターではなく正真正銘原作者による書き下ろしである。やったぜ!
収録されているのは書籍版や各種漫画に付属する応募券を集めて送ることで入手できた小冊子「完全タノシイ!デイ・オブ・ザ・ロブスター!LOBSTER!」。現在は応募を終了しており、ロブスター1同様書籍版には収録されないことが決まっているため、現在このエピソードを正規の手段で読むことは限りなく難しい。下記の通り再放送されたぞ、やったね!
と言っても所詮はおまけ作品、1とは違い敵役の心情を掘り下げた真っ当な短編エピソードに仕上がってはいるが、言い換えれば「いつもの短編」的な内容であり、特段大きな話題になったり重要性を持つようなものではなかった。
というか、一緒に掲載されていたコミカライズ連載陣の方々による描き下ろしロブスターの方が話題になっていた感があった。
そしてアニメイシヨンへ…
まさかまさかのアニメイシヨン化である。しかも両方。
収録されているのは「コンスピーラシィ・アポン・ザ・ブロークン・ブレイド」と同じ12話。
1話前の「メナス・オブ・ダークニンジャ」がシリアス展開で人気を博し、もうじき折り返しで残り話数も少なくなってきたところにこれである。
そして内容もこれ以上ない程の悪ふざけに満ちており、
- タイトルは「コンスピーラシィ・アポン・ザ・ブロークン・ブレイド」なのに、本編の半分以上がロブスター1&2で占められているタイトル詐欺。
- キャプションには「コンスピーラシィ~」の開幕からバトルシーン終了までが綴られている。「あらすじのほうが詳しい」という斬新すぎるスタイルであり、公式ネタバレにも程がある。
- 本編はOPEDを除けば正味10分程度しかないのに三本立て。
- 順番が「ロブスター1」「コンスピーラシィ~」「ロブスター2」。「コンスピーラシィ~」が始まって「ああ、尺が余ったからロブスター入れたんだな」と思わせておいて今度は2が始まるという二段構えのアンブッシュである。
- 「コンスピーラシィ~」はニンジャスレイヤーの宿命のライバルたるダークニンジャ=サンにまつわる重要エピソードなのに、ロブスター1&2に挟まれたせいで全部持ってかれてしまった。
- その上「コンスピーラシィ~」はダークニンジャ=サンの殺陣の描写がかなり少なくなってしまっている。襲撃者を返り討ちにした後、屋形船ごと共謀者を炎上させた程度の描写しかない。前述のキャプションに書いてある内容が本編では省略されているのである。
- 元々ニンジャヘッズから妙な愛称で呼ばれる事が多かったダークニンジャ=サンは、今回の件で「ダークロブスターサンド=サン」「ダークエビサンド=サン」という新たな愛称まで得てしまった。
- サンシタもいいところの役であるロブスター=サンに津田健次郎、ナカタ研究員に三木眞一郎という、「暴挙」「声優の無駄遣い」としか言いようのないキャスティング。
- そして天丼ネタ。ロブスターだけに海老天ナンシー=サンの嬌声はなんと6分間で8回。
- しかも緊縛シーンは毎回カットが違う(なぜか縛り方も毎回違っているが)。もちろんFLASHではないし、声も毎回撮りなおしている気合の入れよう。
- 締めのシーンでのニンジャスレイヤー=サンの「私の詰めが甘かったからだ」という台詞の際、画面はロブスター=サンの遺体である爪ハサミを映していたりする。「ツメだけに」とでも言いたいのか。
- エンディングロールで流れるロブスター=サンの画像がミニマム。
このとんでもない構成・内容に対し視聴者はあまりに無力であり、「アイエエエエエ!?」と悲鳴を上げる者、ニューロンを焼かれしばらく再起不能になった者、腹筋がしめやかに爆発四散した者など、放映終了直後はマッポーの世めいたアトモスフィアが漂ったのであった。
おお…ナムアミダブツ!
そして伝説へ…
M:「第3部終盤に向けてテンションはさらに張り詰めるが、長編ばかりだと息が詰まってしまう。何事もバランスが大切だ。最終話前に、短編をたくさん書こうと思っている。…ああ、そうだ!日本のクレイジーなニンジャヘッズに向けて、デイ・オブ・ザ・ロブスター3を書き下ろしたからお楽しみにね!」
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2015, 7月 24
アイエエエエエエエエエエエエエエエエ!?
ということでアニメイシヨンのBD2巻「承」の特典として新作のデイ・オブ・ザ・ロブスター3を含めたロブスター3部作を収録した「デイ・オブ・ザ・ロブスター[トリロジー]」なる冊子が封入されてしまった。
冊子であるので当然わらいなく氏の名鑑もついている。アニメとは別の意味でやる気のないこちらのデザインもある意味必見である。
デイ・オブ・ザ・ロブスター3
またまた卓球工場に捕えられスパンキング拷問を受けるナンシー・リー。
彼女を救出するため駆けつけたニンジャスレイヤーが見たものはまたしても復活を遂げたロブスターだった。
カラテの差を見せつけロブスターを三度爆発四散せしめたニンジャスレイヤーだったが、彼とナンシーを待ち受けていたのはさらなる悪夢であった!
まさかの3作目にして完結編である。多分。今回も原作者書下ろしではあるが、ボンドとモーゼスどちらの手によるものなのか、または両方なのかは定かではない。
前作が比較的しんみりしたアトモスフィアであったのと比較すると今回は文字通り「担当がラリっていたとしか思えない」出来であり、現行全エピソードの中でもぶっちぎりのジェットコースター展開(とテンドン・ジツ)が貴方を待っている。
再掲載と新発見
2017年に9月に3作全てがまさかのニンジャスレイヤーPLUSに掲載。更には11月にニンジャスレイヤーPLUS1周年記念と称してロブスター2&3がツイッター連載された。これにより、誰でも容易に読むことが可能となってしまった。
なお冊子やPLUSで一気読みしたときには気づかれにくかったが、ツイッター連載されて1ツイートごとにテキストを分析する時間ができたことで、ロブスター2が低予算Z級映画がモチーフになっていたことや、真っ当な短編のように思えて実は文体やキャラがいつもとずれていて(先述したようにナンシー=サンが嬌声ばかりあげていたのも、彼女のキャラがずれてるから)、原作者本人が書いたはずなのにゴーストライターが書いたように感じることが際立った(あるいは発見された)。あとアニメイシヨンは尺を短くしたことでテンポよくなっていたことも。
ロブスター3の方も第三部最終章の伏線がちりばめられていたことが発見される。つまり、ロブスター3のあまりにラリった展開のせいでヘッズが話の細部を忘れてしまい、第三部最終章が掲載された際にロブスター3と結びつかなかったということである。
AREA4643
AREA4643にロブスター3を元ネタにしたステージが存在する。肝心のロブスターは雑魚敵の扱い。
余談
時系列的には基本的に第一部「ネオサイタマ炎上」内、「ベイン・オブ・サーペント」から「ワン・ミニット・ビフォア・ザ・タヌキ」の間の出来事である。
ただしこの作品についてはアメリカでは外伝的短編を集めた「テイルズ・オブ・ジ・エイトミリオン・ニンジャソウルズ」に収録されている。
ロブスター3だけは第二部での出来事だったことが後にニンジャスレイヤーPLUSで明かされている。
同時に、ロブスター3がナンシーが見た予知夢だった(けどナンシーが衰弱していたので、わけのわからない悪夢になった)可能性が示唆されたが、この時点ではまだヘッズの注目を集めなかった。
やがて物理書籍の刊行が第三部の山場まで進むと、そこであるハッカーが「特定の暗黒メガコーポがネオサイタマを支配し、その他のメガコーポは滅ぼされ、真っ白に漂白された街の中で人々が配給に並ぶ」予知夢を見て、そして行動しないとこの悪夢が現実になると確信する場面が加筆される。
夢の大まかな内容はロブスター3の一場面と一致しており、ここでロブスター3の内容が「第三部の敵組織が世界征服に成功した世界線の夢を見たが、当時のナンシーが敵組織の詳細を知らなかったからか、知っているものに置き換わったもの」だったのではないかという説が出てきた。
その後ロブスター3がPLUSに掲載されると、第三部最終章の伏線がちりばめられていたことが知られるようになったのは、先述の通りである。
関連動画
関連商品
デイ・オブ・ザ・ロブスターに関するニコニコ市場の商品は無効です。そんなのは犬の餌にしろ
関連コミュニティ
デイ・オブ・ザ・ロブスターに関するニコニコミュニティは無効です。
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 3
- 0pt