デザイア・パス(desire path)とは、特に設計されていない、人間の行動によって発生した道(特に、近道)である。
概要
現実に発生する非公式なショートカットルートを指す。舗装路をショートカットする形で、芝生などの草がその部分だけ禿げる形で発生することが多い。都市計画などの文脈で使用されており、学術論文やニュース記事でも使用されている。
複数名が行き交う場所で発生しやすく、特に都市部にある公園や、大学などの学校、大病院の敷地で見られやすい。地域によっては道路脇に緑地帯が存在することがあり、そのような場所でも見られる。
よくあるパターンとしては「交差点の手前から斜めに発生するショートカット」「カーブを省略する直線ルート」「歩道と駐車場など、並行する2つを横に結ぶルート」「広場を縦横無尽に横切る道」など。
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ただし「車両進入防止用の柵を左右によけるルート」など、実際の距離では長いものの、時間距離的には短くなる場合もある。
土埃が舞い、その箇所の土が流失したり、(特に建物が外靴で立ち入り自由の場合は)建物内に土を持ち込まれたりするため、敷地の所有者には歓迎されない場合があり、通行禁止の看板が立てられたり、生垣などで通行できなくした場所もある。しかし、そもそも計画の段階でデザイア・パスが発生しないような設計にする必要もある。
一方で、後でデザイア・パスに舗装を施して公認とする場合もある。オハイオ州立大学やイリノイ工科大学、ミシガン州立大学などでは、あえてこうしたデザイア・パスを広場に複数作らせて、後でその道筋を舗装して整備している。
デザイア・パスの日本語訳は定まっておらず、「欲望の小道」「欲望線」「希望の道」「希望線」など様々。「けもの道」とも似ているが、そちらは必ずしもショートカットというわけではなく、動物の移動のほか林業や狩猟、登山などで人間が歩いて作られることが多いので、時間短縮の欲望のままに人間が歩いた結果生じたデザイア・パスとは少しニュアンスが違うかもしれない。
関連リンク
- November 2023:PARK Studies ― 公園の可能性 | KAJIMAダイジェスト | 鹿島建設株式会社(石川初)
- Desire pathの再現に基づく歩行環境が歩行軌跡に与える影響の解明 - 重み付きランダムドロネー網上の最短路探索シミュレーション - (田端祥太・新井崇俊・本間健太郎・今井公太郎, 公益社団法人日本都市計画学会 都市計画論文集 54-3, 2019)
- Desire paths: the illicit trails that defy the urban planners | Cities | The Guardian(Ellie Violet Bramley, 2018/10/05)
- Desire paths: How UI designers can learn from the ways we walk around | by Jeremy Brown | Medium(2022/01/29)
- What desire paths can tell us about how to design safer, better public spaces - ABC News(Sian Johnson, 2023/04/23)
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