デジモンシリーズとは、バンダイが発売した携帯ゲーム『デジタルモンスター』をテレビアニメ、もしくはコミカライズ化した一連のシリーズ。
概要
現実世界に住む子供達が、異世界(デジタルワールド)に住むデジモン達と共に冒険し、成長していく物語。デジモンアドベンチャーは当時爆発的な人気を生み、その後もファンの中で強く支持されていくようになった。作品を重ねるにつれ、マンネリ化を防ぐために作品の設定や空気をガラッと変えた作品になっている。
同じくシリーズを重ねているTVアニメ版のポケットモンスターと違う点は、「死ね」「殺す」などバイオレンスな台詞も平気で使える点や、「死」が惜しみなく描かれる点である。ただしポケモンとは違って一部の除いて世界観をリセットしているため、作風はそれぞれ極端に異なっている。
作風が違うということは、それぞれファン層の色合いも違うということである。そのため、デジモンシリーズにおいては各TVシリーズのファン同士の、心無い言葉をぶつけあう論争が勃発しており、これは日常茶飯事といっても過言ではないくらい。
2012年初頭にはデジモンクロスウォーズで全世代の主人公が集結するという奇跡的な事態が起こり、のちのゲームでもコラボされるなど、以前にも増して歴代共演の機会が増えている。
ニコニコでは思い入れの強さからか、デジモンに関連する動画では長文コメントがやけに多いのが特徴。
思いの強さはよくわかるが、長文はニコニコ掲示板向けなので、是非使い分けてもらいたい。
作品一覧
テレビアニメ作品
デジモンアドベンチャー
1999年、突然デジタルワールドに飛ばされた子供達は、自分と向き合いながら、仲間やパートナーデジモンと共に困難を乗り越え成長していく姿を描く。
デジモンアニメの原点にして最も根強い人気を誇る作品。それぞれの子供達を主人公とし、メイン回がほぼ均等に用意されているのが特徴。本アニメの成功のおかげで、デジモン市場が大躍進を遂げたことはあまりにも有名である。
2012年にはPSP版のゲームが発表されるなど、今でもその人気は衰えていない。反面、その人気の強さから、本作品を基準にした不文律を構築しているファンもおり、そこから逸脱した作品を叩くという視聴者も目に見えて多いのが残念な限りである。
映画版は、かの有名な細田守が監督を担当したため、両者ともに評価が物凄く高い。
劇場版「デジモンアドベンチャー」
劇場版「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」
- 2000年春休み、突如ネット上に出現した新種のデジモンはデータを食い荒らし、世界を大混乱に陥らせる。選ばれし子供達は新種デジモンを止めることができるのか!?
- 一部、デジモンアドベンチャー02のストーリーと大きく関わる。その完成度とクオリティの高さは「劇場版ONE PIECE」を目当てに来たファンを圧倒し、多くのデジモンファンを獲得することとなる。
デジモンアドベンチャー02
デジモンアドベンチャーの続編。あれから3年がたった2002年、再びデジタルワールドに危機が訪れる。
元々やるつもりがなかったが、デジモンアドベンチャーの人気から急遽生まれた続編。
新たな主人公三人を加えたシリーズで、前作からはタケルとヒカリがレギュラーとして続投するが、それ以外はゲストにとどまっている。進化方法の豊かさが特徴であり、挿入歌もいろいろ増やされるようになった。
継続して支持を受けた反面、前作のキャラクターの設定を無視した展開がいくつか見られ、大きなお友達からは「なんで?」という声があがることもしばしば。すべての主人公の大人になった姿が描かれたことも賛否両論であり、続編でありながらファンから複雑な見方がされている作品。ただしこれは前作のラストでやるつもりだったことであり、02を責めるのはお門違いということだけは忘れないで欲しい。
商業的には若干下がったものの、それでも軽く100億円越えをしている点はやはり当時のデジモン人気の強さを物語っている。後述するが映画二作目ではもっとも高い数値を叩き出している。
劇場版「デジモンアドベンチャー02 前編:デジモンハリケーン上陸!!/後編:超絶進化!!黄金のデジメンタル」
劇場版「デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲」
デジモンテイマーズ
デジモンが好きな少年、松田啓人(タカト)が自分で描いたデジモン「ギルモン」と出会い、やがて仲間(テイマー)と共に冒険をする事になる作品。
初めて世界観が一新された作品で、デジモンシリーズの中でも全体的に暗く重い雰囲気の漂っているのが特徴。
例外なしで、デジモンが殺されると生き返れないという唯一無二の設定は、本作のシリアスさを如実に物語っている。当時展開されていたデジモンカードとのタイアップ作品であり、デジモンをカードで強化するという要素が加えられ、テイマーにも一定の役割が与えられた。特に究極進化シーンは必見。
初代以上に身近な世界観を描いているのも特徴で、後のクロスウォーズにおいては「アドベンチャーの世界はテイマーズにおいては劇中劇のような扱いをされている」、という見方も出来る演出がなされた。
この作品でピックアップされたデュークモンとベルゼブモンは今でも根強い人気を誇っている。
劇場版「デジモンテイマーズ 冒険者たちの戦い」
劇場版「デジモンテイマーズ 暴走デジモン特急」
デジモンフロンティア
謎の呼びかけに応じてデジタルワールドに辿り着いた神原拓也達は、自らをデジモンに進化させ、デジタルワールドを救う冒険に出る。
人間がデジモンに進化(変身)する、という、デジモンの定番要素を打ち砕いて新たな路線を切り開いた異色作。
ただし作品の雰囲気としてはむしろデジモンアドベンチャーの要素が強いという面白い立ち位置。
マンネリ化しつつあったデジモンシリーズに新しい風を送り込むための大改変だったが、前作の後期から始まったデジモンシリーズ自体の支持力ダウンに加え、子供達へのアピールには欠けたため、商業的には芳しくかなった。
デジモンファンからも「パートナーがいないのは……」と拒絶する人も多いが、アドベンチャーに等しく泥臭い人間ドラマが展開されるため、ストーリー面ではしっかり人気を得ている作品である。
食わず嫌いが損をする作品。
後番組に繋ぎとして『金色のガッシュベル』が放送されたが予想以上に人気が出て1年で終了予定だった所を3年に延長した為、デジモンTVアニメは『セイバース』までお休みする事になる。
劇場版「デジモンフロンティア 古代デジモン復活!!」
- デジタルワールドを襲う人型と獣型デジモンの戦争に巻き込まれた拓也達は……。
- 上原多香子の黒歴史。いろいろなことが災いして、東映アニメフェアに終焉を打つ作品となった。何気に劇場版唯一となるデジタルワールドが舞台である作品。
DIGITAL MONSTAR X-EVOLUTION(デジタルモンスター ゼヴォリューション)
運命に翻弄されるデジモン、ドルモンが新世界で苦脳と困難を乗り越え進化する、デジモン初のフルCGアニメーション作品。デジモンの世界観にイグドラシルが加えられた初めての映像作品。
これまでに登場したデジモンはオリジナルのキャストがほぼ当てられているのが特徴。
ドルモン役の高山みなみは、その後"天才"工藤タイキへと超進化、もとい転生した。
デジモンセイバーズ
ケンカに明け暮れていた中学二年生の大門大は、アグモンと共にデジタルワールドを救う戦いに挑んでいく。
フロンティアが設定的に異色なら、本作は作風的にもっとも浮いた作品である。一言で言うなら漢道を描いた作品であり、「こまけぇこたぁいいんだよ!」ってな感じでアニメとしてのウソ入りまくりの少年漫画的デジモンである。
デジモンシリーズで登場する人間では最強クラスの主人公、マサルダイモン大門大のキャラクターがあまりにも完成されすぎているせいで他のキャラクターの影が霞んでしまっている点も、全員主人公を基本としたアドベンチャーとは真逆をいく方針である。
ドラマ性がないと見られがちだが、少年漫画的な熱苦しい人間ドラマが好きな人には非常に楽しめる作品。きっとこの作品にハマった野郎どもは、後で主人公のことを「兄貴ィ!」と慕っているに違いない。
本作でシリーズ構成を務めた山口亮太は後年、「ドキドキ!プリキュア」で同じような系譜を辿る主人公、相田マナを生み出した。
劇場版「デジモンセイバーズ THE MOVIE 究極パワー!バーストモード発動!!」
- アルゴモンの呪いによって眠らされてしまった人間達。アグモン達は、パートナーを救うために戦う!
- プリキュアと同時上映されるという一時期の東映アニメフェアを思わせる作品。ただしそのおかげで両方割りを食ったのは結構有名な話。
デジモンクロスウォーズ
困っている人間を放っておけない少年、工藤タイキは、助けを求める声を聞きデジタルワールドへと旅立つ...(1期)
工藤タイキの戦いが終わった一年後、後輩の明石タギルは、デジモンハントに惹かれ、戦いに身を投じていく!(3期)
デジモンから基本的に進化を抜いて、合体させるという要素に切り替えた作品。
成熟期や完全体といった成長レベルが存在しないという設定なので、「なんで究極体が成熟期の部下なんだよ!」というツッコミが常態的に起こり、批判の矢面に立たされる。だがレベル帯の無視したおかげで、これまで陽の目を浴びなかったデジモンにも大活躍する機会を与えられたという点は特筆に値する……はず。
セイバーズが汗臭い青春ドラマなら、こっちは義理と人情を重んじる任侠ドラマ(任侠部分は出演者談)。
唯一これまで制作されていた劇場版が制作されていないなどデジモンシリーズの中では、恐らくもっとも商業的にコケた作品。しかし本作のデジヴァイスであるクロスローダーは、そのゲーム内容の完成度の高さからなかなかの売り上げだったそうな。
31話以降は副題に「〜悪のデスジェネラルと七つの王国〜」がついて2期、
55話以降は副題に「〜時を駆ける少年ハンターたち〜」がついて3期と呼ばれる。
追加の半年分である3期は聖闘士星矢Ωまでのつなぎ、という理由で制作され、商品展開がまるでないのにアニメだけ継続されるという不思議なことになった。おかげで総話数は合計で最長となったが、どうせならあと一期やってほしかったものである。
デジモンアドベンチャー tri.
全6章のOVA劇場公開作品。
2005年を舞台にしたデジモンアドベンチャー続編。
スタッフ一新、キャラクターデザインの大幅変更、選ばれし子供達の声優総入れ替え(これに関しては仕方ない部分だが)など公開前から賛否が飛び交った。
アグモン・ガブモン以外のパートナーデジモンの究極体が見れる。
がオメガモンや「Butter-Fly」の多様、また間にあるはずの02要素が殆ど無いなどの批判点が挙げられている。
舞台 超進化ステージ デジモンアドベンチャーtri.~8月1日の冒険~
デジモンユニバース アプリモンスターズ
読書好きな少年、新海ハルはある日出会ったアプリ生命体「アプモン」のガッチモンと共に、”凶悪なるラスボス人工知能・リヴァイアサン”から世界を守り物語の”主人公”に慣れるのか…⁉
「パートナー」や「進化」など色々な要素を抜いてきたデジモンアニメだが、ついに「デジモン」では無く「アプモン」になった。
その為、進化も2体のアプモンが合体する「アプ合体」、成長レベルも「並」「超」「極」「神」(超アプモン以上は基本的に3DCGで描かれ、それを使ったバトルシーンも迫力あり。)、属性も7+1属性と変った。
「脱デジモン」(反デジモンでは無い)を掲げたが商業的にはカードがデジタルでは3.4弾共にコラボのデジモン押し。アナログに至っては神アプモンが出ないで終了。その後もアプモン関連コンテンツは増えないでデジモンコンテンツで展開しているのでまあ…
デジモンアドベンチャー LASTEVOLUTION 絆
選ばれし子供たちは ”大人”になろうとしていた 迫りくる未知のデジモン ”今”の彼らが選んだ答えとは― これが、太一たち最後の物語。
映画。triの続編であり、初代デジアドの完結編。その為キャスト陣はそれを引き継いでいる。でもキャラデザは戻った。スタッフも変わった。
公開前にはtriの続編であることや初代シリーズディレクターが今作の設定について難色を示し降板、新進化のデザインなどから再度賛否が飛び交った。
が公開後にはリスペクトや作画の良さ、02要素などから公式の映画作品人気投票で(最新作知名度もあるが)3位に入るほどの評価されている。もっとも初代と矛盾するような設定などの問題点はあるが。
デジモンアドベンチャー:
最後って言ったじゃん!(ラスエボ公開前には解ってたが)
2020年現代を舞台にした初代デジアドのリブート作品。初代の要素を色々使ってはいるがストーリーはほぼ別物。当然triとも別軸の物語なので選ばれし子供達のキャストも一新。(回によるが)迫力ある作画やブリッツグレイモンやクーレスガルルモン更には…などの別進化が見どコロ。
デジアドを名乗っているためどうしても初代と比較される一方、単体としてみても(初代より話数多いのに)キャラクターの掘り下げの薄さや展開の唐突さ、説明不足や太一編重などが批判点にあげられる。
商業としては全てが変った新生デジモンカードや新育成機器のバイタルブレスな、前年から始まったプラモデルFigure-rise Standard Amplifiedなどの好調もあってか、更なる新作に続いていく事となる。
デジモンゴーストゲーム
中学一年生の天ノ河 宙は失踪した父が残したバイタルブレスを付けると、世間で「ホログラムゴースト」と呼ばれる怪奇現象の正体であるデジモン見える様に…
(アプモン)を除くとクロウォ以来の完全新作アニメ。スタッフは数名がデジアド:から引き続き。キャラクターデザインは下記のVテイマー01の作画である やぶのてんや。
怪奇現象要素などホラー要素が強い。誰が呼んだかデジモン版ゲゲゲの鬼太郎。
短編集的な回が大半の為、縦軸の薄さやワンパターン的な点が難点だが、作画の平均点は恐らくTVシリーズトップでその作画から日曜日朝アニメとしてはギリギリなホラー表現が繰り出されるためかなりトラウマ物。
劇中でも使われているバイタルブレスの新型「デジヴァイス-V-」がメイン玩具だがあまり積極的に販促は行わないスタイルでゴーストゲーム単体の関連商品はほぼ無い。
デジモンIP自体のプラモデルをFigure-rise Standardでも展開したり、海外売上などが良かったが、後番組は『逃走中 グレートミッション』に譲る事になる。
デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING
「僕は、世界ではじめてデジモンとパートナーの関係を結んだ人間だ」
「02」がメイン要素で田口智久×大和屋暁のスタッフからラスエボの流れをくむ作品。
コミック作品
ゲーム版デジモンのコミカライズ作品はここでは取り扱わないものとする。
デジモンアドベンチャー Vテイマー01
勝率100%コンビ、八神太一とブイドラモンのゼロマル。
ホーリーエンジェモンによって召喚された彼らは、デジタルワールドを救うためにデーモンと戦う旅に出る。主人公は八神太一だが、アニメとはパラレル関係に当たる。後に本作が出自となるデジモンはアニメやゲームに逆輸入された。番外編などでは本宮大輔や神原拓也、秋山遼と共演。
デジモンネクスト
サッカー部最強のグレイモンを育てた龍野ツルギは、
ある日ネットゲーム『デジモンバトルターミナル』からデジタルワールドに転送されて…。
作画は『地獄先生ぬ~べ~』でお馴染み岡野剛。セイバーズ放送時期の作品のため、パートナーデジモンとデジヴァイスはセイバーズのものとなっている。
デジモンクロスウォーズ
アニメ以上に過去作品のオマージュ描写を取り入れており、人によっては「こっちの方が良作」とまで言わしめた。
ちなみに作者はデジモン初心者だったがコミカライズに辺り猛勉強した結果、アニメのプロデューサーをも唸らせたという逸D話を持つ。ハンナモンは許可取ってます。
デジモンユニバース アプモンモンスターズ
2巻しか無いが上手くまとまっていると評判。
アプモン学園
デジモンドリーマーズ
ちょっと変わったテイマー鼓堂リツとパルスモンのショートコメディ。
作者はやぶのてんや
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