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トゥチョ=トゥチョ人(Tcho-Tchos)とは、クトゥルフ神話における奉仕種族の名前である。
概要
トゥチョ=トゥチョ人はミャンマー奥地のスン高原(ツァン高原)やマレー半島に棲んでいると言われる民族。
スン高原では彼らの長老であるエ=ポオ(E-Poh)の指示のもと、恐怖の湖にある星の島に築かれた古代都市アラオザル(Alaozar)を守っているという。彼らはアラオザルの地下に幽閉されているロイガーとツァール(Lloigor/Zhar)を崇拝しているのだ。
背が高いものでも1.2メートルほどしかない小人族である。ほとんど人間と変わらない姿をしているが、目はとても小さく、頭部は無毛で窪んでいる。
彼らの祖先はチャウグナル・ファウグン(Chaugnar Faugn)が自らを奉仕するために作り出したミリ・ニグリ族(Miri Nigri)が人間と交配することで生まれたとされ、チャウグナル・ファウグンやロイガーとツァールだけでなく、クトゥルフ、ハスター、シュブ＝ニグラスなど様々な神を崇拝している。
翻訳するうえで様々な表記がなされ「トゥチョ＝トゥチョ人」「チョー＝チョー人」「チョ＝チョ人」「トコ・トコ人」などがある。
トゥチョ＝トゥチョ人の三合会
北アメリカには合法的に事業を隠れ身にするための「トゥチョ＝トゥチョ人の三合会」と呼ばれる3つの集団が存在しており、トロントの二竜貿易会社の星歩会、ニューヨークの臥仏貿易会社の黒蓮会、サンフランシスコの福蛸貿易会社の夢達人会という。
星歩会はツァールとロイガー、黒蓮会はチャウグナル・ファウグン、夢達人会はクトゥルフを崇拝しており、ほかにもトゥチョ＝トゥチョ人はなにか事業に隠れて様々な神々を崇拝しながら社会進出しているのかもしれない。
三合会の会員はすべてトゥチョ＝トゥチョ人かトゥチョ＝トゥチョ人の血を引くものに限られているといわれており、秘密は保持され続けているという。
トゥチョ＝トゥチョ人はそんなグループのなかで「ドクター・ドリーム」と呼ばれる黒蓮を売りさばいているらしく、幻覚剤としての作用として黒や白の錠剤として売りに出されているという。
中毒性があるので服用は注意してほしい。 ドクターD、D＆D、ドク、ディー＝ディー、「夢」
トゥチョ＝トゥチョ人の登場する作品
様々な作品にその名前は使われ、クトゥルフ神話における旧支配者に対する奉仕種族の一例として用いられることが多い。クトゥルフ神話の名脇役ということができるかもしれない。
- 『潜伏するもの』においてトゥチョ＝トゥチョ人は取り上げられており、主人公であるエリック・マーシュはフォ＝ラン博士とともにアラオザルでトゥチョ＝トゥチョ人にであり、エ＝ポオと会話し、彼らの崇拝する神「ロイガーとツァール」の儀式を知ることになる。星の戦士たちがアラオザルに舞い降りる最後は何とも幻想的なものだ。クトゥルフ神話中によく名前が使われるトゥチョ＝トゥチョ人のスピンオフ……というのは言い過ぎだろうか。
- 『博物館の恐怖(The Horror in the Museum)』(ヘイゼル・ヒールド著)、『イタカ(Ithaqua)』(A・ダーレス著)では廃墟となったトゥチョ＝トゥチョ人の都市について言及している。
- 『戸口の彼方へ(Beyond The Threshold)』と『風に乗りて歩むもの(The Thing That Walked on the Wind)』(オーガスト・ダーレス著)、『クトゥルー神話の魔道書(－)』(リン・カーター著)ではトゥチョ＝トゥチョ人の棲むレン高原の伝説を明らかにするビルマ(ミャンマー)語で記された本を登場させている。
- 『クトゥルー神話の神神(―)』(リンカーター著)ではロイガーとツァールを奉仕する種族としてトゥチョ＝トゥチョ人を紹介している。
- 名前の記載のみ
『破風の窓(The Gable Window)』、『魔女の谷(Witches' Hollow)』、
『生きながらえるもの(The Survivor)』、『暗黒の儀式(The Lurker at the Threshold)』、
『異次元の影(The Shadow out of Space)』(ラヴクラフト＆ダーレス著)、
『ハスターの帰還(The Return of Hastur)』、『ルルイエの印(The Seal of R'lyeh)』、
『サンドウィン館の怪(The SandwinThe Sandwin Compact)』、
『丘の夜鷹(The Whippoorwills in the Hills)』、『永劫の探究シリーズ』(A・ダーレス著)、
『墳墓に棲みつくもの(The Dweller in the Tomb)』、『時代より(Out of the Ages)』、
『陳列室の恐怖(The Horror in the Gallery)』、『深淵への降下(The Descent into the Abyss)』(リン・カーター著)
その他作品でも名前だけの記載が多くある。
オーガスト・ダーレスはトゥチョ＝トゥチョ人の名前を出すことで一つの例として挙げていたものと思われる。
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関連コミュニティ
関連項目
- クトゥルフ神話
- 奉仕種族と独立種族
- 奉仕種族
- エ＝ポオ
- ロイガーとツァール
- チャウグナル・ファウグン
- トゥチョ＝トゥチョ人の三合会
- ドクター・ドリーム
- ツァン高原
- アラオザル
- 『潜伏するもの』
- オーガスト・ダーレス
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