トム・リドルの墓とは、小説『ハリー・ポッター』シリーズに登場する墓である。
概要
第4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』に登場する墓。勘違いされやすいが、トム・マールヴォロ・リドル(ヴォルデモート)の墓ではなく、彼の父親であるトム・リドル・シニア(と、その両親)の墓とされている。
移動キーが仕組まれていた優勝杯を取ったハリー・ポッターとセドリック・ディゴリーがワープした先のリトル・ハングルトンの墓地にあった墓。その後、ピーター・ペティグリュー(ワームテール)によって、自身の右手とハリーの血、そして墓にあった父親の骨がヴォルデモートの復活に使われた。
もとの小説では、墓の外見は詳しく記述されておらず、「トム・リドル」と書かれていること、ハリーの身体を押し付けることができる程度の大きさであることが本文の記述からわかる程度である。
Harry saw the name upon it flickering in the wandlight before he was forced around and slammed against it.
日本語訳版
ム
・
リ
ド
ル
一部の日本語訳版では、上記項目のような本文に組み込まれた書き方ではなく、なぜかカマボコ状の石碑に楷書体で「トム・リドル」と縦書きされた挿絵が追加されている。
- シリアスなシーンのわりに、その辺にありそうな雰囲気のシンプルな石碑が登場する
- 数十年は経っていそうなのに傷一つ無い新品のような描かれ方になっている
- 縦書き楷書であり、妙に和風である
- 特に挿絵にする必要性はない
等と突っ込まれており、「Kの墓」と同様にネタにされることが多い。なお、版によっては「トム・リドル」と本文に組み込んで普通に書いているものもある。
この後にも「お辞儀をするのだ」という、ヴォルデモート卿の台詞の有名な迷訳が登場する。
実写
銘が書かれた石碑に加えて、大きな羽の生えている、鎌を持つ死神の像が横に設置されており、かなり目立った様子になっている。映画ではその恐ろしさがヴォルデモート復活の雰囲気に一役買っているほか、ワームテールの魔法によって死神の像の腕が動かされ、途中までハリーを縛り付けていた。ハリー・ポッターの世界を再現したアトラクション等でも、墓はこのデザインで登場することが多い。
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なお、銘板には以下のように書かれている。
上の「トーマス・リドル」「メアリー・リドル」の2人はトム・リドル・シニアの両親、トム・マールヴォロ・リドルの父方の祖父母にあたる人物である。ともに1943年に孫によって殺された。
一番下に書かれている「トム・リドル」がトム・リドル・シニアを指す。彼も息子のトム・マールヴォロ・リドルによって殺されている。
このようにややこしいことになっているためか、公開時の映画版では一番下の人物が「TOM MARVOLO RIDDLE」と誤記されていたようだ(参考)。のちに修正されている。
Thomas Riddellの墓(イギリス・エディンバラ)
イギリスのエディンバラには、偶然「Thomas Riddell」という人物の墓があり、一部で「トム・リドルの墓」として注目されたことがある。1806年に72歳で亡くなった人物。
一部のファンがこの墓に数百通もの手紙を残していったが、やはり無関係の人物であり遺族に迷惑がかかるため、エディンバラ市によって撤去されている。
関連静画
関連リンク
- 誤訳・珍訳 日本語版ハリー・ポッターの不思議 Wiki「炎のゴブレット/GoF-notes」
- Harry Potter letters removed from grave in Edinburgh (BBC, 2014/04/07)
関連項目
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