トライアウトとは、
- 広く試験、適性検査のこと。また試すこと。チーム選抜などに出ること「She tried out for the idol team.」
- ぷよぷよなどの楽曲の一つ。→TRY OUT
- スポーツで、プロ選手になることやチームに加入するために、希望者がスカウトや採用担当の前でアピールする場のこと。サッカー(Jリーグ合同トライアウト)や総合格闘技団体(K-1や戦極など)も行っているが、ここでは主に日本プロ野球のことについて記述する。
概要
戦力外通告を受けた選手、自由契約状態になった選手が、再びどこかのチームに所属し現役を続行することを目指して、合同で実戦形式でアピールし、契約を目指す制度のこと。正式名称は「12球団合同トライアウト」。基本的に戦力外通告期間が終了したあと、毎年11月に行われる。2001年から開始され、2014年までは2回開催されていたが、2015年からは年1回の開催となっている。
基本的には同年にNPB球団から戦力外通告を受けた選手が参加するが、過去にNPBに所属した経験のある選手であれば、独立リーグの選手や所属チームのない選手でも、NPB復帰を目指すために参加が可能。なお2018年までは何度でも受験できたが、2019年からは同一選手の受験は2回までという制限が設けられている。
現行ではシート打撃方式で、(守備に野手がつく)投手は打者3人と、野手は投手7人と対戦する。が、ルールは厳密に決まっておらず、カウント1-1から始まる年や、スカウトが「この投手がランナーを背負った場面で崩れないかを見たい」「打者の走塁を見たい」という場合には凡退しても塁に打者が出るということもある。
しかしながら、実態としては戦力外になった選手が他球団に獲得されるかどうかは大抵の場合はトライアウト前からすでに決まっており(他球団の人間はその選手を2軍戦などで見ているわけで、まだやれそうか、それとももうダメか、ある程度知っているわけである。そのため、特に実績のある選手はトライアウトを受験しない場合も多い)、トライアウトの内容や結果だけで再契約を勝ち取るケースはほとんどなく、獲得する選手の能力・状態(怪我をしている様子がないか、など)の最終確認として機能していることが多いようだ。そうして他球団からの契約を勝ち取ったごく一部の選手以外にとっては、その選手の引退試合、またその選手の第二の人生に向けての踏ん切りをつけさせる(野球への未練を断ち切らせる、引導を渡す)場としても機能している。
NPB以外にも、独立リーグや社会人野球、台湾・韓国などのプロ野球球団のスカウトや、野球をやめて就職することを考えている選手を探している一般企業の人事、また野球選手の身体能力を他競技に活かせないかということでK-1などの格闘技団体や日本競輪学校、相撲部屋などもスカウトに来る。
2004年からTBS系列で毎年年末に、戦力外通告を受けた選手の動向を密着取材するドキュメンタリー番組『プロ野球戦力外通告・クビを宣告された男達』が放送されており、その番組では12球団合同トライアウトが番組の山場として取り上げられている。
その他
NPB以外でも、MLBなどの海外リーグ、また日本国内の独立リーグも独自にトライアウトを実施している。NPB以外のトライアウトは戦力外通告選手の再チャレンジの場ではなく、新人選手発掘のための合同入団テストとして行われていることが多い。
一部の格闘技団体(戦極やK-1)、Jリーグもトライアウトを行っている。Jリーグでは無所属になっている選手や0円契約(つまり戦力外通告)された選手が再雇用を目指して行っている。格闘技団体では育成する選手として採用するかどうかを、希望者を対象にトライアウトを行っている。ミット打ちや体力測定が行われる。
関連動画
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関連項目
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