ユーザーボックス | ||
---|---|---|
|
概要
マウスはマウス自体を動かして、底面にあるセンサーでその軌跡をトレースするものであるが、大きなボールを上面に配置し、そのボールを指や掌で転がすことによりカーソルを制御するのがトラックボールの大きな特徴である。
マウス普及以降はマイナーデバイスの地位に甘んじているが、アイディアとしてはマウスより早い時期のものである。
長年ボール式マウスとほぼ同じ機械式の機構が用いられてきた(厳密にはマウスと同じゴムシャフト式とより高級なローラー式があった)が、最近は光学式への移行がほぼ終了している。ボールにつけられているラメや模様がマウスにおける光学式対応マウスパッドの役割を果たすため、付属以外のボールへ交換することはできない(同じ大きさでもトラックボール用の加工がないと正しく検知できない。同じ大きさのボールを使う別機種のトラックボールとは入れ替え可能な場合もある)。かつて機械式の頃はビリヤード球などに交換することも流行っていた。
元「2ちゃんねる掲示板の管理人」ひろゆきもトラックボールの愛好家であり、年期の長い親指タイプのユーザーとして知られている。
市場としては縮小傾向で熱心な愛好家が辛うじて支えていると考えられていたが、08年末からの主力メーカーの新製品ラッシュで復権が期待されている。
メリット
- アームレストを兼ねた形状の製品が多いこともあり、手首への負担が少ない。腱鞘炎などの方にオススメ。
- ゴロゴロ感が気持ちいい。マウスでは難しい、慣性を利用した操作が可能。
- 大ぶりな本体の製品が多いものの、マウス+マウスパッド+アームレストより小さな面積で設置できる場合が多い。
- 本体が動いてもカーソルは動かないためボタンを勢いよく押してもカーソルがぶれない。また、本体を動かす必要がないため机などに固定することができ、不安定な場所でも落下しない。これにより、船舶や飛行機のような時に激しい動揺を起こす乗り物に乗っている時でも安定した操作が可能。とりわけ、船舶のレーダーコンソールでは民間用でも採用されるほか、軍艦や軍用機のレーダー等の各種コンソールでも広く用いられる。その他、ミスクリックや操作に手間取ることが許されない管制用・軍事用などの製品も存在する。
- ベッドの上、膝の上、ソファの肘掛けなどの通常マウスでは柔らかくて反応しない場所でも使用が可能、ソファに座った状態でのリビングPCなどでも活躍
デメリット
- 人差し指(中玉)タイプの場合、レイアウト上スクロールホイールにあたる機能がない場合が多かった(ツールなどによってエミュレートする必要がある。)。近年、Kensingtonではボール周囲に水平回転型のスクロールホイールを追加する、他メーカーでは親指で操作する位置にスクロールホイールを置くなど、対応が進んでいる。
- 親指、または人差し指~薬指でボールを操るため、ボタンを押しながらの操作、つまりドラッグがしづらい。これも近年ではボール操作とボタン操作の指が明確に区別化された設計となり、概ね解決できる。Kensingtonの大玉タイプだけは、かなりの慣れが必要。
- ボールが上を向いており、手で触って操作するため、光学式マウスと比較してこまめな掃除が必要。
- ボールを支える部分が金属球の製品(近年はあまり見ない)は長く使うと金属球が磨り減り、特にボールが大型だと滑りが悪くなるので対策する必要がある。
- 繊細かつ高速なマウス操作が必要なゲームFPSなどにおいてやや不向き
関連動画
関連商品
日本で購入できる代表的なメーカーは以下の4つ。またメーカー不詳(ノーブランド)のものも見ることができる。
かつてはMicrosoftも一大シェアを誇っていたが、2006年に撤退。状態のよい製品はオークション等でプレミアとなっている。
購入する際の注意
ひろゆきが動画で使っているのはサンワサプライ初期の製品Streamシリーズであるが、これはトラックボール史上に残る大失敗作といわれ、設計ミスのために上下方向への移動を正しく検知できないなどジャンクマウスにも劣る核地雷である。
既に廃盤となったものの流通在庫を大手量販店で見かける機会も多く、ひろゆきの動画を見て興味を持つ人も居るだろうが、ネタ以外の目的で買ってはならない。
トラックボールをまともに体験したいのであれば絶対に避けるべきである。
2chハードウェア板のトラックボールスレでも非推奨とテンプレに明記されており、そのクソっぷりに異論が出ることはほとんどない。
ひろゆきがまともに使いこなしている(ように見える)のを不思議がられるほどである。
本製品のあまりのオワタっぷりに反省したのか、それ以降のサンワサプライ製品には大きな問題は見られないのが救いだろうか…
お勧めできる(普通に使える)製品
小玉タイプ
いわゆるハンディトラックボール。”小玉”とよばれる直径30mm未満の玉が使われていて、指一本(親指が多い)でぐりぐりと動かす。
玉が小さいためカーソル速度と精密移動が両立しにくく、大画面には向かない。「ハンディ」の名前の通り、小型ノートPC等と持ち運ぶのに適する。
玉をコロコロと転がすトラックボール特有の感覚は弱いが、トラックパッドや光学センサーより楽に操作できるのがイイ。
人差し指(中玉)タイプ
ボールが中央にあり、左右対称かそれに近い形状のタイプ。ボールは直径40mm前後で、”中玉”と呼ばれる。
ボールは人差し指~薬指を使って動かす。
構造上、マウスでホイールがある位置にボールがあるため、代替機構で済ませている機種が多いのが欠点だった。近年では親指で操作するスクロールホイールを備える物が多い。
上記8機種のうち、TM-400とM-DPT1MRXBKはホイール込みで8ボタン、ボール直径44~45mmの高級機。
普及モデルとなる残り6機種のうち、TM-150は上下スクロールボタン、Orbit Opticalはボール部の擬似ホイール化機能を持つ。MA-TB41はボールの支持球が寿命の短いスチールだが、本体右端に横向きのホイールがある。
Orbit Trackball with Scroll Ring(通称OTSR)はスクロールリング(後述)を装備したOrbit Opticalの後継品。スクロールリングのない旧型のOrbit Opticalもカタログ落ちせず当面は併売される模様。
親指タイプ
ボールが本体左端にあり、親指で操作するタイプ。ボールの直径は35mm程度(親指の可動範囲の都合による)。
ボタン周辺の形状が一般的なマウスに近く、マウスからの移行が楽。
スクロールホイールもマウスで使い慣れた位置に無理なく配置されている。
M570は日本ではカタログ落ちとなっていたコードレストラックマン(TM-250無線版)の後継機ともいえる、5ボタンとUnifyingレシーバーを備えた製品。 Microsoft撤退後、多ボタン化でマウスに5年以上の遅れをとっていた親指トラックボールにとって期待の新星であった。発売時期が大きく下がるが、M-XPT1MRBKは遂に8ボタン搭載した新鋭の高級機である。
人差し指(大玉)タイプ
本体中央に直径50mmを超える巨大な玉が鎮座し、その周りをボタン(通常4つ)が取り囲む。
トラックボールの醍醐味であるボールのゴロゴロ感が最もよく味わえるタイプ。ボール駆動機構や本体の大きさから高価になる。
人差し指(中玉)タイプと同じくホイールの設置場所が定まっていないが、上又は下のボタンの間にあるタイプ(上記機種ではトラックボールPRO)のほか、ボール周辺に水平なリングとして設置する”スクロールリング”(Expert Mouse)、複数センサーを使用したボールの縦回転の検出(SlimBlade Trackball)など、高級機ならではの機構で解決を図っているものもあったが、近年では中玉タイプと同様に親指で操作するスクロールホイールを備える物が多い。
買ったら
お絵カキコでテスト運用してユーザ記事のユーザーボックスを追加しよう。
人差し指大玉じゃない?気にしたら負けである。熱愛版(上)が恥ずかしい人は通常版(下)もどうぞ。
|
|
|
|
関連コミュニティ
関連項目
- 12
- 0pt