トランジスタとは、
- 半導体電子部品の一つ。本記事で詳しく説明する。
- river 氏によるVOCALOIDオリジナル曲(後述の関連動画参照)
概要
端子には、ちゃんと名前がある。
代表的な種類のものは、ベース(B)、コレクタ(C)、エミッタ(E) の3つの端子からなる。 ただし、トランジスタには他にも種類が色々あって、端子名が違うことがある。 例えば電界効果トランジスタ(FET)ではゲート(G)、ドレイン(D)、ソース(S) と呼んだりする。
端子の配置は、平らなほう(あるいは欠けているほう)から見て、左から E・C・B (えくぼ、と覚える)になっているケースが多いようである。本当かどうか確かめたいときは、hFE(直流電流増幅率)を測定できるような装置を使うという方法があるが、そのような機能を搭載したテスターも販売されているので、秋葉原などの電子部品店や、近所のホームセンターなどを訪ねてみるとよいだろう。
回路図では、電源を表すのに Vcc、Vdd、Vss などがよく使われるが、cc などの小さい文字はトランジスタ(またはFET)の端子名に由来する。
回路記号と極性
PNP型(型番:高周波用 = 2SAxxx、低周波用 = 2SBxxx)
NPN型(型番:高周波用 = 2SCxxx、低周波用 = 2SDxxx)
矢印の向きは電圧をかける方向を表している。矢印のついているところがエミッタ、左側から太い棒にまっすぐに突っ込んでいるところがベースである。
エミッタを電源のマイナス(GND:グランド)に落とす NPN 型のほうが多く使われているが、PNP 型でないと対応できない回路もあるので、どちらも必要なものである。
この回路記号は、ニコニコ技術部でよく使われるニコニ・コモンズの素材「ミッドなんとかっぽい式ニコ技魔法陣アイキャッチ」(フリスクP作)の中央にも描かれている。
主な機能
増幅作用
最も重要な機能といえる。これは、ベースとエミッタの間に電圧を加えると、 それに比例してコレクタとエミッタの間で電気が流れやすくなるというものである。これにより、弱い入力信号を強くすることができる(かつては真空管が同じような役割を果たしていた)。 増幅回路(→ アンプ)はアナログ信号を大きくする回路ということで、アナロ熊が増殖する一端を担った機能ともいえる。
スイッチング作用
その名の通り、トランジスタをスイッチとして使う(リレーと同じような機能)。これは増幅作用をデジタル化したものと考えるとわかりやすい(うんと強いか、うんと弱いか、という2値しか使わない)。スイッチング作用はコンピュータをはじめとしたデジタル回路を働かせるうえで極めて重要な働きである。
かつて真空管でこれを応用しようとした例はあるが、素子数が増えてしまうことで巨大な熱源となって松岡修造のごとく熱くなってしまうという問題があり、コンピュータとしてはあまり普及せず、現在では骨董品のごとく博物館などに残っているケースが多いようである。
現在では一つの部品に(IC、LSI といった形で)膨大な数のトランジスタを内蔵できるようになったことから、 このスイッチング作用を使うことが多くなり、現在のパソコンの性能向上や地デジカの台頭にも寄与している。
関連動画
トランジスタの使い方講座。絶対最大定格を超えると壊れてしまうので、データシートを見て適切な電流・電圧・電力を見積もっておきたいところだが、そのための基本を学べたりする。
増幅作用(アンプ)の応用例
スイッチング作用の応用例。下記の動画ではLEDをON/OFFするためにトランジスタを使っている。
関連商品
関連項目
- 電子工作
- 派生語
- 派生楽曲
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- ウインク・トランジ・スター - 「さつき が てんこもり」による初音ミクオリジナル曲
- トランジスタ・ラジオ - RCサクセション
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