基本データ | |
---|---|
正式名称 | トルクメニスタン Türkmenistan |
国旗 | 後掲 |
国歌 | 独立、中立、トルクメニスタンの国歌 |
公用語 | トルクメン語 |
首都 | アシガバード(Ashkhabad) |
面積 | 488,100km2(世界第51位) |
人口('22) | 約643万人(世界第111位) |
通貨 | マナト(TMM, £) |
トルクメニスタン(Türkmenistan, Turkmenistan)とは、中央アジア南西部に位置する共和国である。西側でカスピ海に面し、アフガニスタン、イラン、ウズベキスタン、カザフスタンと国境を接する。
概要
正式名称も「トルクメニスタン」。意味は「トルクメン人の土地」である。
国土の85%をカラクーム砂漠が占めているが、豊富な石油や天然ガスを埋蔵する。特に天然ガスは世界第4位の埋蔵量を誇る。こういう恵まれた土地は周囲に狙われやすくなるため、ソ連解体後すぐに永世中立国を宣言している。が、今でも立派な独裁国家である。
ニヤゾフによる独裁
サパルムラト・ニヤゾフ前大統領による独裁体制が敷かれていたことで有名で、2006年に死去するまで、極端な個人崇拝に基づいた権威主義的な政治を行っていた。言論の自由もなく、インターネットの一般利用さえ許されなかった(ベルディムハメドフ現大統領はインターネットの解放を約束している)。このため、欧米諸国からは「中央アジアの北朝鮮」「明るい北朝鮮」とまで呼ばれ、ニヤゾフ自身も「中央アジアの金正日」といわれた。
一方で資源輸出による潤沢な資金流入によって、独裁国家としては珍しく国民は非常に裕福である(「明るい北朝鮮」といわれる所以である)。経済が豊かで国民性が穏やかなため、現状ではとても治安はよい。さらに日用品の物価が低く抑えられているほか、教育・医療費・電気・ガス・水道などが無料であり、意外と滞在しやすい。
なお、ニヤゾフ前大統領の「やりたい放題」は非常にユニークなものが多く、他の国では考えられないようなトンデモ政策・法律がたくさん存在した。たとえば、
- メロン最高!! ということで8月の第2日曜日は「メロンの日」として祝日に。どうでもいいけど日曜日が祝日って意味ないような。
- 首都にはほぼ50mごとに、ニヤゾフ大統領の肖像や銅像を設置。永世中立記念アーチのてっぺんには金メッキ像。常に太陽の方を向くように動くよ!(24時間で一周する)
- 若者のヒゲや長髪はなんか見苦しいから禁止。
- 女性は金歯禁止。「美しくない、文化でもなければ伝統でもない!」との見解。
- コンサートだろうと結婚式だろうと口パクで歌ってはいけない。「歌や音楽の発展に負の効果をもたらす」から。
- 国内禁煙。ニヤゾフ前大統領がガン手術で禁煙していたため。
- 首都と大学以外の図書館を廃止。「田舎の人は本なんか読まない」らしい。
- 温暖化で絶滅の危機にあるペンギンがかわいそうなので、動物園にはペンギンを必ず入れること。
- ニヤゾフ大統領がヅラであることを報道してはいけない。
- テレビのニュースキャスターは化粧不可。トルクメニスタン人本来の小麦色の肌こそ美しい、というのが理由。
- 健康のため、閣僚に36km走を命じる。
- 大統領の著書「ルーフナーマ」は国民必読で、イスラムの聖典「クルアーン」と同等。教科書としても使います。
- AIDSやコレラみたいな伝染病なんか認めない! よってその名を口にすることも禁止。
- 国際結婚するには男性側が300万+挙式費用を支払わないといけないかった。美人だから当然だろ?って理論。
- 年金廃止。「親の面倒は子供が見るもんだろ」というニヤゾフ大統領の見解による。
などなど。これでもほんの一部である。しかし、2006年のニヤゾフ逝去に伴い、グルバングル・ベルディムハメドフが第2代大統領となってからは、年金制度や医療施設の再開、映画の解禁や公共料金の無料化を進めるなど、脱ニヤゾフ化が一部進められており、今後の動向が注目される。
国旗
左側の5つの絨毯模様が特徴的なこの国旗は、「世界でもっとも複雑な国旗」とも言われているらしい。
独立翌年の1992年に制定された図柄が元となっており、1997年に絨毯模様の下に永世中立を表す花輪を、2001年には絨毯の衣装に若干の変更が施され、現在に至る。
関連動画
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 9
- 0pt