悟空は死んだ・・・
これはもうひとつの
『ドラゴンボールZ 絶望への反抗!!残された超戦士・悟飯とトランクス』とは、1993年2月24日(水)に放送されたテレビスペシャルである。
概要
原作漫画唯一の番外編「TRUNKS THE STORY ―たった一人の戦士―」をベースに大幅なオリジナルシーンを加筆して製作された『ドラゴンボールZ』のテレビ映画第2弾。
第175.5話扱いで、やはり1時間スペシャル扱いで放送されたが、関西地方では劇場版のテレビ放送時にも頻繁に再放送が行われた。
ドラゴンボールの歴史において、フリーザとの対決の後、トランクスが歴史に干渉しなかった『正史』を描き、人造人間に地球戦士が滅ぼされた後、トランクスがサイヤ人の誇りに目覚め、孫悟飯との修行を経て超サイヤ人となり、現代にやってくるまでを作品にしている。
『Z』本編の第194話「もうひとつの結末!! 未来はオレが守る」は本作の続編的なエピソードでセル編のフィナーレを飾る作品にあたる。
また、PSPゲーム『ドラゴンボールZ 真武道会2』は本作の完全な続編として制作され、トランクスが主人公になる珍しいゲームである。
こちらでは、原作でも実現しなかった魔人ブウと未来トランクスの対決や、天下一武道会に出場するトランクスが見られる。
原作の番外編では、トランクスが未来世界で既に超サイヤ人に覚醒していたが、この作品ではオーラこそ金色であるが、完全に超サイヤ人に目覚めきれず、序盤の戦いの足手まといとなっている。
しかし、皮肉にも人生と格闘技の師匠であった悟飯の死による悲しみと人造人間に対する激しい怒りで超サイヤ人へと覚醒するというようにドラマチックな方向へと大幅に改訂された。
これについてはファンからも「こちらの方が説得力がある」として寧ろ好評である。
『ドラゴンボールZ』には珍しく、この作品では敵に勝利するシーンが一度もない。
このため、非常に暗い作風であり、主演の野沢雅子は「人造人間に悟飯がやられたときは本気で悔しかった」と語るほか、もう一人の主演である草尾毅も印象に残るエピソードにこの作品を挙げている。
あまり笑えるネタではないためか、敵が本編で善人だった17号と18号だからなのか、本作をベースにした動画はニコニコにおいてはどちらかというと少数派。
そして本編は人造人間の手で破壊権利者の要望により、全て削除されている。
一方、ゲームでは、『ドラゴンボールZ 真武道会2』以降の作品で本作に登場する『未来の孫悟飯』が使える作品が増加傾向にある。
本編のグレートサイヤマンなコミカルな悟飯と異なり、こちらの未来悟飯は本編の青年悟飯と比べると風貌が勇ましく、顔の傷跡も再現されているほか、精神と時の部屋で悟空と修行をしたことからか、光線技主体のサイヤ人スタイルな青年悟飯に比べると、本来の師であるピッコロの技や体術系統、気を使った攻撃などを主要とする魔族スタイルの技が使えるといった具合にカラー分けされている(ただし、表現規制の影響か、隻腕状態は再現されない)。
また、『ドラゴンボールZ Sparking! METEOR』などで、死別した悟空や生まれなかった弟の悟天と戦わせるとなかなか感動的なセリフを放ってくれる。また、青年悟飯と競演するというIFが描かれる作品もある。
なお、本作およびもうひとつのスペシャル『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦~フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父~』は、BOXセットの特典映像としての商品化はあったものの、単品での商品化が大幅に遅れ、なんと日本で正式に単品販売されたのは2011年になってからである。
しかも、当時のシネテープが散逸したため、音声はモノラルである。
さらに、本作はより状況が悪く、予告編も散逸したらしく、DVD化されていない。
この当時の放送を良好な状態で所有している君は、『本来の音』でのこの作品を持つ数少ない人間なので、大切にしてもらいたい。
そして、出来れば何かしらの媒体に録音し、デジタル化して保存しておこう!
昨今、こういった「個人所有」の映像ソースがソフト化される事例が増えてるので、東映に送れば、ステレオ版や予告編のDVD化が叶う?)
登場人物
この作品では、登場人物たちが未来のビジュアルで登場。
時代的には本編の最終回とほぼ同じであるが、その姿や性格は大きく異なっている。
- トランクス
- 孫悟飯
- 人造人間17号
- 人造人間18号
- ブルマ
- 亀仙人
- ウーロン
- プーアル
- チチ
- 牛魔王
- 孫悟空
- ピッコロ
- べジータ
- ヤムチャ
- 天津飯
- チャオズ
- クリリン
- ヤジロベー
- ペッパータウンアナウンサー
- 服屋店主
- ジェットコースターの係員
スタッフ
- 鳥山明
- 企画 - 清水賢治、金田耕司、森下孝三
- 製作担当 - 山口彰彦
- シリーズディレクター - 西尾大介
- シリーズ構成 - 小山高生
- 脚本 - 戸田博史
- 音楽 - 菊池俊輔
- 美術設定、美術監督 - 鷲崎博
- キャラクター設定、作画監督 - 前田実
- 演出 - 上田芳裕
- 原画 - 中鶴勝祥、ほか
- 制作 - フジテレビ、東映動画
- オープニングテーマ 『CHA-LA HEAD-CHA-LA』
- エンディングテーマ 『青い風のHOPE』
関連動画
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関連コミュニティ
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関連項目
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こうしてトランクスはタイムマシンに乗り込み今の時代へとやってきた
そこには新たな戦いが待っていたのである!
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