ドリームタイム(Dreamtime; the dreaming)とは、オーストラリアの先住民族アボリジニの土着信仰に伝わる概念を言い表した用語である。
概要
ドリームタイムという用語はオーストラリアの人類学者アドルファス・ピーター・エルキンによって命名され、同じく人類学者のウィリアム・スタンナーが普及した。先住民の間で使われている言語であるアランディック諸語の言葉に由来するが本来の意味は「永遠、創られざる存在」とされ、この用語を巡っては論争が続いている。そのためドリームタイムやドリーミングという言葉を敢えて使わない動きもある。
その場合はアランダ族の言語でドリームタイムに当たるアルチェリンガ(alcheringa)という言葉をそのまま用いるなどしている。
ドリームタイムはニューエイジ運動やヒッピー対抗文化の流れに乗る形で80年代以降欧米の大衆文化で流行し始め、小説や映画などの題材に使われる事も多くなっている。
アボリジニ神話の世界観
アボリジニの言伝えによればドリームタイムは知識の淵源であり、森羅の法則の来たる所であるとされる。
またアボリジニ神話では世界と時代を三つに区分している。世界は霊界(sacred world)、人界(human world)、質界(physical world)の三つに分かれており、また時代は始まりの時代、創造の時代、伝承の時代の三つに分けている。
ドリーミングワールドは遙か先祖のいる世界とされ、彼ら超自然的存在達は創造の時代に大地から現れ、「自らの裡なる永遠より生まれ出でた」その瞬間からこの世界の時は始まったと説明している。
伝承の時代は創造の時代が過ぎた後に訪れた時代で、現代もこの伝承の時代に含まれるという。アボリジニの間に残る言い伝えや伝統文化は創造の時代に授かった知識を何世代にも亘って受け継いでいった結果だという。
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
ドリームタイムに関するニコニコミュニティを紹介してください。
関連項目
- 0
- 0pt