ドルカス(HBV-10)とは、SEGAのゲーム「電脳戦機バーチャロン」に登場するバーチャロイドである。
理想の支援型を目指したらより良い結果に変わった例
本来は支援型バーチャロイドとなるはずだったが、同カテゴリーに属するベルグドルとはあらゆる点で異なっている為、重戦闘型バーチャロイドに分類される。
バーチャロイドは主に主戦闘型と支援型に分類されるが、HBV-05ライデンがあまりの高コストの為わずか26機しか生産されなかった事により、支援型バーチャロイド(SAV)が予定の配備数を大幅に下回る事が決定的となった。その代替型としてベルグドルが開発されたが、ライデンの失敗により極限な緊縮予算しか与えられず、安価な兵装と安い素材で作られたライデンのフレーム、さらに致命的な設計ミス(照準器を頭部に艤装)によりバランスの悪いバーチャロイドとして評価された。
この反省と2機種による運用というコンセプトへの回帰として、MBV-09アファームドと共に開発されたのがHBV-10ドルカスである。
不運のVR
フレームは徹底的な合理化、小型化が図られ兵装はfs-27"ファランクス"という多目的ロケットランチャーを搭載する。その後近接戦闘への対応を要求された為、無線誘導式飛行型攻撃ハンマー"H.L.S"を左腕に装備し、本機特有の左右非対称なフォルムとなった。この為ドルカスは支援型としてだけではなく主戦闘型としての運用が可能となり、形式もSAVではなくHBVとなった。
量産されたドルカスは主にムーンゲート防衛用の月面師団にアファームドと共に配備されたが
そのムーンゲートの暴走によって月面師団100機のVRの一部はたまたま近隣宙域で演習中だった
特戦隊(S.H.B.V.D.)と交戦、アファームド・ドルカス共にライデンによって撃破された。
特にドルカスは相当な数が撃破された事で「完成度はそこそこ、だが運用面で問題がある『不良品』VR」の
烙印を押され生産中止、ムーンゲート周辺の残骸も回収されず放置された。
・・・この評価はかなり事実無根でありドルカス自体に問題があった訳では無い。月面師団用VRは
戦闘用コンピューターのプログラム・データが「基本」しか入って無く無人。特戦隊はパイロットが全VRの搭乗経験があり
当然アファームド・ドルカスも操縦しているので機体特性・動作は熟知。そして全員がエース級・・・。
強いて問題を上げるならVR数の比率が特戦隊1:月面師団3~4と特戦隊の方が圧倒的に不利だったこと。
その不利を実質マンパワーでひっくり返したためDNA将校や経営幹部らはその交戦中の状況などは
「ささいなこと」として無視、ドルカスに不当な評価を付け排除してしまった。
ドルカスの撃破数が多かったのはS.H.B.V.D.のパイロット達のドルカスの評価が相当高く、OMG開催中の
月面基地内発電所の鹵獲・防衛任務中に「ドルカスの数が多く来たらこっちが壊滅」との意識があって、
ドルカスを優先的に撃破してたら敵に気付かれて相手の増援がドルカス多めの編成となったから。
後のサンドサイズ作戦中にサルペンが「ドルカスがあれば・・」とぼやくがブロンガーに
「お前の部隊がドルカスばっか撃破したせいで打ち止めだし在庫も無いからこねーよ」
と即座にツッコミを入れられたのはまた別のお話・・・。
ゲーム内のドルカス
ゲーム内では、対CPU戦でAIが強くなる3ステージ目に出てくることや、避け方を知らないと避けにくい上に威力も高いファランクスやハンマーを撃ってくることから「初心者殺し」と呼ばれた。ただし遠距離や近距離では攻撃が当たりづらい、近接戦闘能力がやや低い、重量級ゆえジャンプ中の機動性能が低いという弱点も持つ。また特殊技として、ハンマーを構えた状態でコマのように回りつつ敵に突進する「メガスピンハンマー」という大技も持つ。
関連項目
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