ドロヘドロとは、
概要
小学館の月刊IKKI→ビックコミック増刊ヒバナ→ゲッサンで連載されていた漫画作品。作者は林田球。単行本は全23巻。
キャッチコピーは『ワニ頭のヒーローが魔法使いと戦い、餃子を食べる』
「魔法使いの世界」から来た魔法使いによって本来の頭を爬虫類に変えられ記憶も失った男「カイマン」が、それらを取り戻そうとする物語。殺伐とした世界を舞台としたダーク・ファンタジーだがユーモア部分もかなり多い。
主人公のカイマンと敵対している「煙ファミリー」が、主役を食ってしまうと思えるほど魅力的であり、現代の特殊部隊や対ガス防護服等を踏襲したデザインの登場人物のコスチュームも印象的。
デスメタルやハードコア・パンクといった暴力的な音楽からインスピレーションを得て作られた漫画だそうな。
2018年11月12日:最終巻23巻発売日に完結記念PVにてTVアニメ企画が進行中と発表された。
2019年10月11日:TVアニメ公式サイトが開設され、2020年1月12日より放送することが発表された。
世界観
「ホール」と呼ばれる、普通の人間達が住む世界と、「魔法使いの住む世界」が存在。魔法使いらは、自分の世界とホールを繋ぐ"魔法のドア"を作っては、しばしばホールへと出没する。
その目的は"魔法の実験"。外見だけ見るとどちらも人間であり大差無いように思えるが、魔法使いの一族間では少なくとも「魔法が使えない連中は人にあらず」という考え方が一般的らしく、ホールの人間を好き勝手襲っては魔法の練習台に使い、満足したらドアの向こうへ帰っていく。 このためホールの住人は、魔法使いの被害に遭って命を落とす者や、身体の一部を魔法で動物や昆虫などに変形させられたままという後遺症を負わされる者が後を絶たない。
魔法使いの被害者カイマンは、ホールの路地で倒れていた自分を拾ってくれた、恩人であり友人のニカイドウと共に、ホールに現れる魔法使いを返り討ちにブチ殺し、狩る生活を続けている。自分の頭をこんなにしてくれた魔法使いは一体誰なのか、どうやったら元に戻れるのか、そして自分はそもそも何者だったのか、それを知る手がかりを得るために。
だがホールでの魔法使い狩りの被害に対し、魔法使い側とて黙って殺られっぱなしを許すはずもなく、魔法世界における最大勢力「煙ファミリー」が、ホールでの連続殺人を食い止めるべく、始末屋としての行動を開始するのだった――
主な登場人物
- カイマン
- 主人公。魔法で頭が爬虫類にされ、過去の記憶を無くしている。何故か魔法を無効化する特殊体質と、トカゲの尻尾のように斬られた頭部が再生できる身体を持つ。また、口の中には「謎の男」が存在しているが、それがかつての自分なのか、赤の他人なのかさえ、物語開始時点では本人にも分かっていない。
ナイフの達人で、一瞬のうちに相手ををバラバラにしたり手足をいとも簡単に切断するほどの腕前を持つ。厳ついトカゲ顔と大柄な図体に似合わず性格は少年のように純粋で食事好き、特にニカイドウが作るギョーザは大好物。トレードマークはトカゲ顔を隠すガスマスクと目の十字模様。物語初期の頃はリアルなトカゲ顔かつ、細身で長身な外見だったが、すぐに現在のデカくてムキムキな今の姿に変化した。 - 普段はホールの魔法被害者病院でバイトをして生計を立ててるが、食事面はかなりニカイドウにかなり頼りっぱなし(ニカイドウの店でタダ食い)と少々だらしない。
- ニカイドウ (二階堂)
- ヒロイン。カイマンの友人で食堂を経営しており、カイマンの魔法使い狩りに個人的に協力している。彼女の生い立ちと、ホールに住むようになるまでのいきさつに重大な秘密があるようだが・・・。実は伝説の時を操る魔法使い。
戦闘では主に拳法を使用する。手刀で首を跳ねたりキックで人を殺せたり、カイマンや心と能井に劣らず戦闘力はかなり高い。拳法以外にもナギナタの扱いもかなり上手い、ナイスバディな巨乳餃子売り。 - 煙(えん)
- 「魔法使いの世界」のドンであり、一大組織「煙ファミリー」を構成するボス。敵対する相手を手にかけることに何の躊躇もない冷酷な男であるが、非常に部下思いで人望は厚い。なんでもキノコに変える魔法の使い手で、読んで字の通り生き物だろうと非生物だろうとなんでもキノコに変えられるだが、その魔法の応用方法がまた非常に幅広い。
- 基本的にニコニコした表情を見せないが、ペットであるキクラゲの相手をしている時ににこやかな表情を見せる時がある。ケムリの量が他の魔法使いと比べ圧倒的に多く、本気になれば町一つキノコに変えるほど莫大なケムリを吐くことができる。
- 心(しん)
- 煙の部下にいる殺し屋の一人。能井の先輩。なんでもバラバラにする魔法の使い手。その対象は人間や魔法使いも該当し、生かしたまま腑分けして拷問することさえ可能。心臓を模したマスクを被るが素顔は普通に二枚目男。
- 実はホールの人間と魔法使いの間に生まれたハーフで、魔法使いだった母親はシンが生まれてすぐホールの人間に殺され、ハーフのシンも当時は魔法が使えなかったので、少年時代までは人間の父と共に普通の人間として過ごしていた過去を持つ。
- 武器は少年時代から愛用していた釘抜き付き金槌で、戦闘ではハンマーの部分ではなく主に釘抜き部分で相手の体を殴る(刺す?)。格好は黒スーツだが、仕事の関係上動きやすいようにかスニーカーをはいている。
- ホールにいた時は食い逃げの常習犯だったため、飯を食うのが異様に早い。
- 素手での戦闘能力は能井には劣るが体格が非常に恵まれた大男なので、普通の人間ぐらいならパンチ一発で人体を貫通させたり、素手で心臓を抉り取るなど高い戦闘能力を持つ。
- 能井(のい)
- 煙の部下にいる殺し屋の一人。心の後輩。なんでも修復する魔法の使い手。物体であっても人体であっても、眉間を銃でブチ抜かれた直後の自身の身体であっても治せるという白魔法使いじみた内容とは対照的に、戦闘スタイルは徹底した肉弾戦で、蹴りで人体を唐竹割り、チョップで人体一刀両断、顔面パンチで首が吹き飛ぶレベル。
- 2mを超える巨躯とレスラーじみたマスク姿からは想像しがたいが、実は中の人はナイスバディな銀髪美女。心と出会ったばかりの時は華奢で可愛らしい女の子だった。OFFの時は女性物のスーツを着たり、甘い物が好きだったり意外に女性らしい所がある。
- 女の子とは基本的に戦いたくないらしい。
- 藤田
- 煙ファミリーの下っ端魔法使い。ホールに相棒の松村と魔法の練習に来ていた時に、カイマンとニカイドウに襲われ、相棒の松村はカイマンに無残に惨殺されるが、死ぬ前に藤田だけをなんとか逃がした事で物語りは始まる。親友だった松村を殺された怒りから打倒カイマンとニカイドウを誓う。
- 小心者の小物だが仲間意識は高い。また意外に面倒見が良くカイマンに教われたショックで記憶を失い、頭がおかしくなったしまった恵比寿の保護者的な存在になり、なにかと気にかけ世話をやいてる。
- ケムリを弾丸のように飛ばす魔法を使うが、本人の魔法使いの格が低いせいか、魔力(出力)が低く、戦闘でもほとんど役に立たない。後で恵比寿の機転で野球ボールのような物体にケムリをかけて投げた場合、簡単に剛速球を出せるなど戦闘でも役に立つ応用法が判明したが、あくまで魔法だけの出力をあげるのにこだわっているせいなのか応用法は一度しか使わなかった。
- 恵比寿
- カイマンに魔法をかけた疑いがある魔法使いの少女。ホールに来ていた時に運悪くカイマンとニカイドウに殺されかけ、間一髪の所を藤田に助け出されるが、その時の後遺症の他、色々な不幸が重なってしまい、記憶喪失と情緒不安な状態になってしまう。煙ファミリーに保護されている状態で一員では無いが、ボスも含めて気さくな人が多い煙ファミリーだけあってみんなには可愛がられている。
- カスカベ
- 魔法研究者兼医者。本当は60代近くらしいが魔法使いの練習台にされ本来の年齢より若い少年の姿に変えられている。魔法使い研究者の第一人者で自宅には悪趣味な魔法使いのホルマリン漬け標本がずらりと並んでいる。
- 魔法使いの死体を繋げて人造人間を作ったり、魔法使いの死体で魔法界に通じるドアを作ったり悪趣味だが腕は確か。魔法を使えなかった心を魔法を使えるように手術したのも博士だったりする。
- カスカベと言う名前は昔に突然失踪した奥さんの名前で、ホールでの本名はヘイズ。だが本人がカスカベと名乗ってるので周りからカスカベ博士と呼ばれている。
- ジョンソン
- 直立歩行する巨大化したゴキブリ。頭に制御装置を付けられ現在はカスカベに従っている。バースデーケーキを自分で作れたりと、見た目によらず意外に器用。
コミュニケーションも取れるが話せる言葉は「ショッキング!」のみ。(どうも巻が進むごとに自意識や感情を持つ良き仲間のように見えてきて仕方ない・・・) - ナイフやナタが折れるほどの頑丈さを誇り、カイマンでも敵わないほどの硬さだが、虫なので殺虫剤やタバコの煙は苦手。
バウクス
顔をトカゲにされ記憶を失ったカイマンが運び込まれたホール中央病院の先生。顔に刺青を彫っており言動も態度もいい加減だが、負傷したカイマンやニカイドウがお世話になったり、カイマンの口の中の男について調べるのを何度か手伝ったりもしてくれている。カスカベ博士とはお互い若い頃からの付き合いで、バウクス先生がまだ15、16歳ぐらいの頃から既に知り合いだった。
関連動画
テレビアニメ
2020年1月より同年3月までTOKYO MX他にて放送された、全12話。アニメーション制作はMAPPAが担当する。
スタッフ
- 原作:林田球(小学館「ゲッサン」刊)
- 監督:林祐一郎
- シリーズ構成:瀬古浩司
- キャラクターデザイン:岸友洋
- 世界観設計・美術監督:木村真二
- 画面設計:淡輪雄介
- 色彩設計:鷲田知子
- 3DCGディレクター:野本郁紀
- 撮影監督:朴孝圭
- 編集:吉武将人
- 音響監督:藤田亜紀子
- 音楽プロデュース:(K)NoW_NAME
- アニメーション制作:MAPPA
キャスト
放送局・配信サイト
放送局 | 放送日 | 曜日 | 時間 | 備考 |
---|---|---|---|---|
TOKYO MX | 2020年1月12日 | 日曜 | 24時00分~ | |
BS11 | ||||
MBS | 2020年1月14日 | 火曜 | 27時00分~ | 初回放送は27時15分~ |
配信サイト | 配信日 | 曜日 | 時間 | 備考 |
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Netflix | 2020年1月11日 | 土曜 | - | 放送波前日先行配信 |
ニコニコチャンネル | 2021年7月12日 | 月曜 | 24時00分~ | 全話一括有料配信 |
主題歌
- オープニングテーマ「Welcome トゥ 混沌(カオス)」
- 歌:Ayaka Tachibana - (K)NoW_NAME
- 作詞:Ayaka Tachibana、作曲・編曲:Makoto Miyazaki
- エンディングテーマ「Who am I ?」
- 歌:Ayaka Tachibana、NIKIIE - (K)NoW_NAME
- 作詞:Ayaka Tachibana、作曲・編曲:Makoto Miyazaki
- エンディングテーマ「Night SURFING」
- 歌:Ayaka Tachibana - (K)NoW_NAME
- 作詞:Genki Mitsuno 作曲・編曲:Shuhei Mutsuki
- エンディングテーマ「D.D.D.D」
- 歌:NIKIIE - (K)NoW_NAME
- 作詞:NIKIIE 作曲・編曲:Shuhei Mutsuki
- エンディングテーマ「Strange Meat Pie」
- 歌:Ayaka Tachibana - (K)NoW_NAME
- 作詞:Ayaka Tachibana 作曲・編曲:Tetsuya Shitara
- エンディングテーマ「SECONDs FLY」
- 歌:NIKIIE - (K)NoW_NAME
- 作詞:NIKIIE 作曲・編曲:Hiromitsu Kawashima
- エンディングテーマ「404」
- 歌:NIKIIE・AIJ - (K)NoW_NAME
- 作詞:NIKIIE 作曲・編曲:Tetsuya Shitara
関連チャンネル
関連リンク
関連項目
そ し て 本 作 を 読 む こ と で わ か る こ と 。
そ れ は ま だ・・・・・・・・・・・ 混 沌 の 中 。
そ れ が ・・・・・・・・・・・ド ロ ヘ ド ロ !
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