ドンジャラとは、麻雀を簡素化した卓上(テーブル)ゲームである。 麻雀とはまったく別物、と捉える人もいる。
※「ポンジャン」という呼び名(商品)もあるが、本稿では一般的に知られている「ドンジャラ」を主に説明する。
歴史
事の発端は、1960年代後半~70年代前半にまで遡る。
当時、日本では大学生や社会人を中心とした「(第二次)麻雀ブーム」と呼ばれる、麻雀流行期が訪れていた。
麻雀小説や麻雀専門雑誌も創刊され、多くの人が麻雀を触れる契機となった。だが一方で
「ルールや牌が複雑でわかりづらい」「賭博性が強すぎる」「子供に悪影響を及ぼす」
「子供から大人まで誰でも楽しめる、簡単な擬似麻雀ゲームを作ろう」
という流れから、まず玩具会社アノアから「ポンジャン」と呼ばれる卓上ゲームが販売される。
牌の構成が3種類(船・自動車・飛行機)・3色(赤・黒・青)・各9枚ずつの計81枚のみであり、役も刻子(3枚1組)を中心とした、わかりやすい物を主に採用した。
このポンジャンを更にアレンジしたのが、1980年に玩具会社ポピー(現バンダイ)から販売された「ドンジャラ」である。
まず牌の図柄にアニメ(漫画)のキャラクターを採用、役もその内容や家族構成に沿ったものにすることで、子供により親しみやすい仕様へ変化。この採用が大当りし、ドンジャラは子供たちを中心に大人気となり「簡単な擬似麻雀ゲーム」として一応の完成を見た。
以後は牌の図柄を『ちびまる子ちゃん』『ドラゴンボール』『ポケットモンスター』『ワンピース』等、様々な漫画・アニメ等の人気キャラクターに差し替え、ドンジャラは今も販売され続けている。
2000年以降は家庭用ゲーム機やPCゲーム版として販売されるようにもなり、一人でも遊べるようになった。
2010年、ドンジャラ販売30周年記念として「ドンジャラ日本一決定戦」が9-11月にかけて催される予定。
ルールetc
ここではドンジャラの基本的な部分を紹介する。なお商品や地域によって、仕様が異なる場合があるので注意。
ゲームのおおまかな流れ
流れ自体はほぼ麻雀と同じである。
- 牌をシャッフル・整理して、2段並びの牌山を4個つくり、親を決める。
- 親から牌を2枚ずつ取り、全員が8枚揃うまで繰り返す。
- 8枚揃ったら、次に親は牌を山から1枚取り、不要牌を捨てる。これを役が揃う(和了)まで親から順番に繰り返す。
- 役が揃う一歩手前になったらリーチを宣言(※1)し、チップを出す。
- 役が揃ったら「ドンジャラ」(※2)宣言をして、点数を計算。点のやりとりを行う。
- 1~5を(誰かの持ち点がなくなるまで)繰り返す。
- 終了時に持ち点が1番高かったプレイヤーが勝ちとなる。
※1:別にしなくてもいいが、他家からのロンあがりはできなくなる。
※2:ロンあがりでもツモ上がりでも全て「ドンジャラ」と宣言する。
牌について
全部で9種81枚が存在する。
牌にはそれぞれキャラクターが描かれているが、他にも役をわかりやすくする為に背景に色がつけられていたり、点数を計算しやすいように得点が振り分けられたりしている。
またこれとは別に、麻雀には存在しない「オールマイティ」と呼ばれる牌も存在する。この牌は、どんな牌としても扱えるラッキー牌でありこれを所持したプレイヤーは和了にぐっと近づく。
役構成
前述したとおり、ドンジャラにおける役は刻子(3枚1セット)がメインとなる。そのため七対子やカンは存在しない。
以下は代表的な役である。
- 「一種九牌」 → 同一牌を9枚集める役。集めるのが非常に難しい。
- 「九種九牌」 → 全く異なる牌を9枚集める役。麻雀とは異なり和了役に設定されている。
- 「同色六-三牌」 → 背景色が同じ牌を6枚・3枚セットで集める役。
- 「他色六-三牌」 → 上記の6枚・3枚セットを色違いで集める役。
- 「同色三種三牌」 → 背景色が同じ牌を3枚セット×3で集める役。
これらの役にプラスして、集めた牌の得点がプレイヤーの獲得点数となる。
※商品によっては、これ以外の独自な役も存在する。
麻雀との相違点
- 牌の簡略化
- 麻雀では34種136枚の牌を使用するが、ドンジャラは9種81枚にとどまる。
- (一部)鳴きの制限
- ポン・カン・チーの廃止、和了宣言は"全て"「ドンジャラ」、リーチ無しでのロン上がり禁止等。
- 点数計算の簡略化
- ドラ牌の廃止、役の削減・簡素化、点棒の代わりにチップを使用、親和了による点数増加の廃止等。
- ルールの簡略化
- フリテン廃止(同一牌が多い為)、方角による呼称の廃止(四風牌が無い為)、流局での点数計算の廃止等。
ニコニコ動画におけるドンジャラ
動画としては、既存ゲームの通常プレイ、および実況プレイ動画がメインである。
実際にドンジャラを一から作ってしまうツワモノもいる。
麻雀関連の動画で、麻雀と全く無関係な牌が混じっていたりすると「ドンジャラ」と揶揄されることがある。
関連CM
1989年.ver 懐かしい
関連商品
関連項目
関連リンク
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