ドーブネ(英:Dobune)とは、2019年生まれの日本の競走馬。青毛の牡馬。
概要
父ディープインパクト、母*プレミアステップス、母父Footstepsinthesandという血統。
父は説明不要の無敗三冠馬にして大種牡馬。2019年に死亡し、2020年産のラストクロップはほんの数えるほどしかいないため、2019年生まれのドーブネは事実上のラストクロップとも言える。
母はアイルランド産の輸入繁殖牝馬で、アメリカ・イギリス・フランスで走り16戦3勝、重賞は未勝利。
母父はキャリア3戦でイギリス2000ギニー(GⅠ)を勝利しそのまま引退。通算3戦3勝。種牡馬としての産駒にChachamaidee、Marianafootなどがいる。
2019年4月3日に千歳市の社台ファームで誕生。2021年の千葉サラブレッドセールにて、同年から馬主業に参入したサイバーエージェント(『ウマ娘 プリティーダービー』の開発元・Cygamesの親会社)社長・藤田晋に、4億7010万円(税抜)という同セールの史上最高取引価格で落札された。税込だと5億1711万円。全サラブレッドセールを合わせても史上5番目の取引額だとか。
馬名の意味は、表向きには「どぶね(古代の舟)より」。現在の新潟県あたりで使われていた古代の木造和船のこと。
ただし、他に藤田の所有する2019年産馬はワインから取られているため、本馬も本当の由来は超高級ワインのドメーヌ・ドーヴネ(Domaine d'Auvenay)と思われる。これについて、藤田はインタビューで、「馬名の登録は商品名が絡むと大変なことが分かったので、来年からはやめようと。」と答えており、商標に引っかかった旨が示唆されている。詳しくは「競走馬の命名規則」の記事を参照。
超高級古代ワインの舟
2歳
栗東・武幸四郎厩舎に入厩し、武師の兄で『ウマ娘』とも縁が深い武豊を鞍上に迎えて、2021年9月4日の札幌の新馬戦(芝1500m)でデビュー。後方からコーナーで大外をブン回し、直線で力強く抜け出して2馬身差の快勝デビューを飾る。藤田オーナーの所有馬5頭の中で初勝利となった。
続く2戦目は10月2日のききょうステークス(OP、中京・芝1400m)。鞍上は吉田隼人に乗り替わり。積極的に前に出て逃げ、直線でも後続を突き放して完封、1馬身半差をつけての逃げ切り勝ち。ただ鞍上の吉田は抑える競馬を教えたかったようで、「今日は能力だけで勝った感じです」とコメントした。
ちなみに7頭立てだったこのレース、1着から7着まで全頭が人気順通りに決着するという珍しい結果になった(翌週のGⅢサウジアラビアロイヤルカップでも同じ7頭立てで同様の結果に)。
ともあれ無傷の2連勝で、3戦目は当初は11月のデイリー杯2歳S(GⅡ)の予定だったが、ここをパスして12月の朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)へ参戦。鞍上は引き続き吉田隼人。本馬場入場の際の出走馬紹介でカンテレの石田アナが本記事冒頭の紹介をしたため、「ウマ息子」がTwitterのトレンドに上がる事態に。
レースでは後方で脚をため、外から追い込んだものの直線で上手く進路を確保できなかったせいもあってか上位勢には追いつけず、1着ドウデュースからは1秒差、6着トウシンマカオからも3馬身差離された7着。ウマ娘おじさん武豊悲願の朝日杯FS初勝利を後方で見送った。
ドーブネの勝利を祝うくす玉を用意していた藤田オーナーは、割れていないくす玉の写真とともに「しまったな。「祝!G1初出走」バージョン用意しとけば」とツイートしていた。
3歳
明けて3歳は鞍上が武豊に戻り、3月の皐月賞トライアル・スプリングステークス(GⅡ)へ出走。スタートで出遅れ最後方からのレースとなり、大外をブン回して直線で追い込んだが伸びきらず6着まで。上がり最速タイの末脚は見せたものの優先出走権には届かなかった。武豊は「3コーナーで上がっていくときの脚は良かったのですが、馬場に脚を取られたのかバランスを崩して、勢いが衰えてしまいました。荒削りなところがありますが、いずれは走ってきそうです」とコメント。
次走はNHKマイルカップへの登録もあったが同オーナー・同じく武豊主戦のジャングロが出走することもありここはパスして、ダービートライアルのプリンシパルステークス(L)へ。武豊は好スタートから2番手につけ、向こう正面で折り合いをつけて中団に下げ脚を溜める展開を選択。直線では内を突き、前を行くセイウンハーデスを追いかけたものの、最後に脚の伸びが止まって2頭にかわされ4着。
その後は詰まったローテが災いしたのか、骨折が発覚し放牧へ。治療に専念しつつも、今後の飛躍に向けて英気を養う事になった。
2021年に大ブームを巻き起こした『ウマ娘』の親会社社長の、超高額取引馬ということでデビュー前から何かと注目を集めるドーブネ。「超高額取引馬は走らない」というのは有名な競馬界のジンクスだが、漆黒の青毛はそのジンクスを打ち破る活躍を見せられるか。
血統表
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ウインドインハーヘア 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
*プレミアステップス 2010 黒鹿毛 FNo.6-e |
Footstepsinthesand 2002 鹿毛 |
Giant's Causeway | Storm Cat |
Mariah's Storm | |||
Glatisant | Rainbow Quest | ||
Dancing Rocks | |||
Primissima 2001 黒鹿毛 |
Second Set | Alzao | |
Merriment | |||
Princess Taufan | Taufan | ||
Guindilla |
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関連項目
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- 0pt
https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%8D