概要
2012年4月号より漫画雑誌『ちゃお』で連載されていた漫画作品。
やぶうち優の作品としては「少女少年」に続く『女装男子』を扱った漫画で、同作の後継的な位置づけの作品である。そのため、『女装した男の子が女装した姿で芸能界へデビューしていく』という点も共通。
ちなみにちゃおの中では「~少女少年~ドーリィ♪カノン」というタイトルになっている。
2013年7月には実写ドラマ化も実現、ちゃおの付録DVDで視聴できるほか、公式サイトでも配信していた。(実写ドラマは動画の放映のみで、テレビ番組ではない。)
10代のころから描きたかった「女装+歌モノ」を、念願かなってちゃおで連載させてもらえることになりました!ただ考えてた当時とはもう時代が全然違うので全然違うお話ですが。時代がネタを作ってくれるって事で(笑)。
どうぞ私の夢におつきあいください♪
ストーリー
作詞・作曲が趣味の女の子・宍戸心音。
中学生になってからは学園のアイドル・奥田奏四に出会ってから創作意欲が湧き上がる日々を過ごしていたが、ある日自宅でもあるビルの中のカラオケボックスで憧れのシンガーソングライター・レミの歌を聴いて、本人同然の歌声に魅了され個室の扉を開けるとそこには100点の採点画面を写メで撮影する奏四の姿があった。
憧れである奏四に、そして理想とする歌声に出会って喜色満面の心音と、「痛い趣味を見られてしまった」秘密を言いふらされたくない奏四。そのため、口封じのために心音と付き合うことにした奏四だが、代わりに奏四は女装して歌う心音の趣味に振り回されることになる。
そしてその夜、心音の顔馴染みでもあるカラオケ店員・幸田が、カラオケボックスの中に置き忘れられていた奏四の歌声を録音したCDを動画サイト『i.Dream』へ投稿、一日にして20万以上の再生数を記録という爆発的な人気を博した結果『一夜で姿を消してしまった伝説の歌い手・カノン』として語られることとなる。
そしてその件はi.Dreamからプロデビューを果たしたレミの知るところにもなり、やがて心音と奏四のヒミツの関係から始まった「プレリュード」はレミの生放送でのある発言によって、ネット上や芸能界を巻きこんだ「本編」へと繋がっていく。
登場人物
- 宍戸心音 (ししど ここね)
- 主人公。私立美空学園に通う中学1年生の女の子。作詞・作曲が趣味。
8歳まではドイツに住んでおり、世界的ピアニストの母から英才教育を受けた経験から、絶対音感を持っているが奏四に言われるまでは自覚が無く、音痴だと思い込んでいた。「でぇ~す」が口癖。
奏四が好きだが、当初は奏四に憧れるその他大勢のうちの1人でもいいと考えていたものの、偶然の事故から奏四と付き合い始めてからは自分の服や父から贈られた服を奏四のコスチュームとして着せながら歌ってもらっていた。後に、歌い手・カノンが有名になってからは、カノンが歌うオリジナルの楽曲の作詞・作曲を担当する事になり、『CC』名義でカノンと共にカノン専属の作曲家として活動している。
実写ドラマ版では綾乃美花が演じる。 - 奥田奏四 (おくだ そうし)
- 心音と同じクラスの男子。類稀な美貌を持つ少年で多くの女子生徒の憧れの対象。普段は物腰柔らかだが、家では3人の姉達の自分勝手に振り回される生活から女性不信の嫌いがあり、心音に対しても当初は女装を強いられる事を嫌がっていたが、音楽活動を通して次第に心を惹かれはじめているらしい。また動画の悪口に対して
ヒトカラが趣味で、たまたま一人でレミの歌を歌っていたところを心音に目撃されてしまって以降は周囲に付き合っている事実を伏せたまま付き合っている。自分の歌声がi.Dreamへ投稿されて以降歌った曲目から動画視聴者たちに『カノン』の名で呼ばれ始めてからは、女装姿で『カノン』として歌うようになる。
実写ドラマ版では高橋春織が演じる。 - 幸田或人 (こうだ あると)
- 心音の家に入居しているカラオケボックスでアルバイトをしている高校生。16歳。
人当たりのいい笑顔が特徴で、心音のことを「ココにゃん」と呼ぶ。
彼が偶然置き忘れられていた奏四の歌が入ったCDを投稿してから全てが始まったが、『カノン』がデビューしてからは、カメラによる撮影及びカノンの動画を編集する役割も担当する。
なお、心音からは「幸田さん」としか呼ばれないが、2巻(第8話)で彼の本名と本業が判明する。
実写ドラマ版では栗原吾郎が演じる。 - レミ
- i.Dreamからプロデビューを果たした大人気のシンガーソングライターで、心音や奏四と同い年の女の子。
カノンの存在が有名になると、生放送でカノンに対して「また動画投稿してください」と呼びかけた。
プロデューサー・村崎ツトムの事を『村P』と呼ぶ。
実写ドラマ版では七木奏音が演じる。 - 村崎ツトム (むらさき つとむ)
- 「少女少年」シリーズ恒例の男性音楽プロデューサー。(『〜少女少年〜 GO!GO!ICHIGO』には未登場だが)
本作でも、カノンの歌に惚れ込んでプロデュースさせてほしいと申し出てくる。が「胡散臭い」「本人かどうか怪しい」との理由から奏四に一蹴された。
「ある秘密」を共有している関係から、レミとの仲はよろしくない。
実写ドラマ版では賀集利樹が演じる。
関連商品
単行本
単行本特別版、文庫、ゲーム
関連項目
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