ナカヤマフェスタとは、2006年生まれの日本の元競走馬・現種牡馬である。
遥か彼方の夢になっていたモノを、再び手が届く距離まで引き戻した馬。
馬名は冠名+祝祭日(フェスタ)から。
主な勝ち鞍
2008年:東京スポーツ杯2歳ステークス(GIII)
2009年:セントライト記念(GII)
2010年:宝塚記念(GI)
![]() |
この記事では実在の競走馬について記述しています。 この馬を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターについては 「ナカヤマフェスタ(ウマ娘)」を参照してください。 |
概要
競走馬時代
父は暴れん坊で有名なステイゴールド、母はディアウィンク、母の父はタイトスポットという血統。
母系は遡るとシアトリカルやタイキブリザード、パラダイスクリーク、デビッドジュニアらの祖であるツリーオブノレッジの母がいるという良血だが
兄弟はぱっとしなかったからか、はたまた中小牧場生まれだからかセリで1000万(税別)というお手頃価格で取引された。
2歳の秋にデビューするとデビュー勝ち。オヤジと違う。続く二戦目には重賞の東京スポーツ杯2歳ステークスを選択。
ステゴの代表産駒のドリームジャーニーが左回りがダメだったことや地味な感じの血統と思われ9番人気と評価されていなかったが
それを覆すがごとく良血馬をなぎ倒し勝利。クラシックの惑星的存在へと浮上した。
しかし年始の京成杯では道中前がつまり、4角では隣のサンライズキールが予後不良となるなどさんざん不利を食らう厳しい競馬となったが2着に食い込む。
その後はダービーまでを見据えトライアルをパスして皐月賞へ直行し先団につけるが、盛大に前崩れを起こす前の馬が不利な展開の中踏ん張るが8着、
ダービーでは一転後ろから進めるが、一転して前が残る記録的不良馬場では切れ味を削がれてしまい4着が精一杯であった。噛みあわなさはオヤジ譲りなのか。
3歳秋はセントライト記念を快勝するが、菊花賞と古馬初挑戦の中日新聞杯は惨敗に終わり、失意のまま休養に入る。しかし、この休養の前後でステイゴールド産駒でも随一と言われた気性の悪さ(あのオルフェーヴルをも超えるらしい)がなんとか落ち着いたようだ。特に調教を拒否するせいで3歳時はろくに調教もできなかったらしいし。これが翌年の飛躍に繋がる。
4歳春は4月末のメトロポリタンステークスから始動しここはスカっと勝利。その後はステップを挟まず宝塚記念へ直行。
中日新聞杯で当日輸送に難有りということを学んで一週前に栗東入りし備えた結果が出たようで、ブエナビスタらを差し切りGⅠ初制覇を達成した。
この勝利でグラスワンダー以来10連敗中だった関東馬の連敗がストップ。ついでにこのレースの鞍上善臣大先生もオレハマッテルゼ以来のGⅠ勝利となった。
そしてこのレース後、凱旋門賞へ鞍上蛯名正義で挑戦することを表明。3歳馬ながら挑戦表明した皐月賞馬ヴィクトワールピサと共にフランスへ渡ることとなった。
ナカヤマフェスタの調教師は、エルコンドルパサーの二ノ宮敬宇師で、鞍上の蛯名も主戦騎手だったということもあり
チームエルコンドルパサーによる1999年のリベンジマッチ、そして3歳の年末に逝去したフェスタの馬主への弔い的な意味もあった。
前哨戦のフォワ賞ではダンカンこのやろうに逃げ切られるが2着と上々な走りを見せ、迎えた本番凱旋門賞。
最終コーナーでかなりの不利を食らうが、それが逆にステイゴールド譲りの闘魂に火を付けたか、外から猛進。
ついに先頭に躍り出る。勝ったか!?そう思わせたが内から稲妻の如く飛び出してきた当年の英ダービー馬ワークフォースとの叩き合いに敗れ、僅かにアタマ差及ばず2着に敗れる。
エルコンドルパサーのリベンジを果たすことは、10年以上の月日をかけても出来なかった。
不利がなければ…と思わせるが、内から馬群をぶち割って飛んできたワークフォースも道中不利が全くなかったわけではないし、イーブンとは言わないがそれも競馬である。
その後、帰国してジャパンカップへ出走するが14着惨敗。そこで負った怪我で長期休養すると、一度は落ち着いた気性が更にヤバいことに。再びの凱旋門賞挑戦のためのフランス遠征では、調教に連れて行こうとしたら馬房に寝転がって起きようとしない、ようやっと調教馬場に連れ出したら今度は柵を飛び越えて脱走する、などまともに調教ができず、フォワ賞最下位、本番でも見せ場なく後退し敗退。このレースをもって引退、種牡馬入りした。通算成績15戦5勝。
種牡馬時代
種牡馬としては産駒が総じてハチャメチャに気性が悪いらしく、まともに能力通りのレースをしてくれる馬がなかなか出てこない。気性の悪いヘイローの産駒の中で特に気性の悪いサンデーサイレンスの産駒の中で特に気性の悪いステイゴールドの産駒の中で特に気性の悪いナカヤマフェスタの産駒であるから、仕方ないといえば仕方ないのかもしれない。しかしいつか、同父のオルフェーヴルをも超えるような暴れん坊を出して凱旋門賞のリベンジを果たすことを期待したいものである。そのためにはせめてオルフェーヴルくらいでいいから気性のいい馬を出してくれ。マジで。
しかし活躍馬が出なかったために2017年でシンジケートが解散し、2018年は種付け休止と実質引退状態となってしまった。ところがその2018年に2013年産のガンコが日経賞を制し、ようやく重賞初制覇。それを受けて2019年より種付け再開となった。2020年には産駒の1頭で150万円という安値で取引されたというバビットが菊花賞前哨戦のセントライト記念で逃げ切り勝ちを収め話題になった。なおこのバビットも相手が牡馬・騸馬だろうとお構いなしに馬っ気を出す問題児の模様。
また、ナカヤマフェスタを所有していた馬主の和泉信一氏(故人)の息子である和泉憲一氏が所有している繁殖牝馬(キズナII等)に種付けを行う等陰ながらバックアップをしており、種付け数は少ないながらもナカヤマフェスタのリベンジはまだこれからかもしれない。
血統表
ステイゴールド 1994 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
ゴールデンサッシュ 1988 栗毛 |
*ディクタス | Sanctus | |
Dronic | |||
ダイナサッシュ | *ノーザンテースト | ||
*ロイヤルサッシュ | |||
ディアウィンク 1998 鹿毛 FNo.3-h |
*タイトスポット 1987 鹿毛 |
His Majesty | Ribot |
Flower Bowl | |||
Premium Win | Lyphard | ||
Classic Perfection | |||
セイレイ 1991 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig | |
Razyana | |||
*センスオブリズム | Cyre the Blues | ||
Sensibility |
クロス:His Mahesty 3×5、Hail to Reason 4×5、Northern Dancer 5×5×5
主な産駒
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 9
- 0pt