ナグとイェブとは、H.P.ラヴクラフトが創造した双子の神性であり、今日においてはクトゥルー神話上の神性である。
概要
ヨグ=ソトースとシュブ=ニグラスの間に生まれた双子の存在で、宇宙の各地で崇拝されるが、恐ろしさの為、実態が語られる事は無い。
ラヴクラフトは、おそらく両親に準じる強大な存在をイメージしていたと想われるが、何故かリン・カーターは双子を小神と想い込み、そう云い続けて来た。その結果、姿を見せない事もあって、今では完全に小神のイメージで見られている。
ナグとイェブはシュブ=ニグラスに似ているといわれており、クン=ヤンや円柱都市アイレムで中国の易学のような陰陽の存在として崇拝されているとされている。
またある文献によるとナグとイェブは蒸気のガスと固形物で構成された腐敗したのたうつ塊で、その塊には目と口が開閉している、何度も再生と崩壊を繰り返すその塊からは唾液と体液が滴っている鉤爪を持った触手を蠢かせる存在であると書かれている。
ナグとイェブの崇拝はまさに悍ましいものであり、ナグとイェブは崇拝者の精液を搾取し、孕ませることで異形の子を産むといわれている。なおどちらの性別でも死ぬ模様。
魔道士エイボンは男神であるナグと女神であるイェブはサクサクルースが分裂したことで生まれたということを示唆したといわれている。
ナグとイェブはカダスに出現したり、ヴーアミタドレス山の洞窟に潜んでいるということが知られている。
ナグとイェブの名前であるNugとYebはエジプト神話の兄弟神ヌト(Nut)とゲブ(Geb)がモデルではないかといわれている。
ナグ(Nug)
ラヴクラフトはクトゥルーの父親である(クラーク・アシュトン・スミスはナグの連れ合いとしてプトマクを設定)とし、この設定を受けたジョゼフ・S・パルヴァーはクトゥルーの異母妹してナグの娘カソグサを創造した。
一方、ラヴクラフトの設定を知らなかったのかリン・カーターは、ナグをあらゆるグールの祖であるナグーブの父親とした。随分スケールが違い過ぎる・・・
カーターが語った〈食屍鬼の父〉とも言うべきその存在はシャーラッシュ=ホーと同一視されることがたびたびあり、ハスターの父親であるということもまた語られている。
ハイパーボリアではパトマックという名前で知られる存在の可能性がある。
イェブ(Yeb)
一方、リン・カーターは「闇なるものども」の首領ツンスの父とした。
またアブホースを崇拝するものどものリーダーとしても語られることがある。
ハイパーボリアではサクサクルースという名前で知られる存在の可能性がある。
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関連項目
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