ナーシェンとは、ファイアーエムブレム 封印の剣の登場人物である。
私は強い…私は賢い…私は美しい…私は正しい…誰よりも…誰よりもだ!
本作の敵国にあたるベルン王国の最高司令官、三竜将の1人。主人公、ロイの住むリキア地方侵略を担当する。裏切りを手引きして内側からの混乱を招く策略を得意としており、リキア~エトルリアを舞台とする中盤までは、彼の手によるものと思われる反乱が随所に見られる。
性格は高慢で他者を見下すナルシスト。さらに部下を切り捨てる事も躊躇しないため人望も薄い典型的な小悪党であるのだが、様々な理由から作中随一のネタキャラとなっており、『ワカメ』の愛称を賜り一定の人気を泊している。その証拠に公式サイトの人気投票では18位と敵陣営でトップとなっている。
初登場は第3章冒頭。国王ゼフィール、同じく三竜将のブルーニャと共にアラフェン城に侵攻し、オスティア領主ヘクトルに致命傷を負わせる。その後は城を部下のスレーターに任せ、自身はラウス公爵エリックの下へと向かう。そこで手土産として捕らわれていたクラリーネにアピールするも、自慢の兄と比べれば月とスッポン、服装、髪型、言葉づかい全てが下品とボロクソに言われてしまう。その際アラフェン城が奪還された事を知り、対策のためにラウスを後にする。
オスティアにてレイガンスに反乱を起こさせ、リキア同盟軍と争わせて両者共に疲弊した所を纏めて始末する作戦を立て、予想通り反乱軍を討ち取り疲弊したリキア同盟軍を後一歩まで追い詰めるも、タッチの差でセシリアを通じて援助要請を受けたエトルリア軍が到着した事で形勢が逆転、撤退を余儀なくされる。
その後はリキア軍を庇護下に入れたエトルリアに矛先を変え、宰相ロアーツを通じてリキア同盟を辺境の西方三島に任務と称して本国から遠ざけ、そこでの同盟軍始末の指揮を部下のフレアーに預けてエトルリア内のクーデターを仕立てる。クーデター発生後は国王モルドレットを人質にエトルリア三軍将の内ダグラス、パーシバルを味方に、セシリア率いる反クーデター派を追い詰める。ゼフィールが止めを加えた事によって反クーデター派を鎮圧した後、ナバタ砂漠にある神将器の回収を命じられる。が、その直後にリキア同盟軍が帰還し、フレアーから受けた同盟軍の始末が誤報と判明。後始末に追われる羽目になりフレアーを囮に王都アクレイアで対策を立てる。しかしこれが原因でナバタ砂漠攻略がおろそかになり、さらに身柄を確保したギネヴィアがミレディの裏切りで再びロイの下へ戻ってしまう。
失態に失態を重ね、ついに三竜将降格の危機に陥ってしまう。汚名返上の最後のチャンスとして、部下でありミレディの弟であるツァイスを裏切り者として捕らえるよう命じて責任を押しつけようとつつ、アクレイアで決戦に望むも敗北、戦死。彼の死後、後釜として三竜将筆頭マードックの右腕であるゲイルが昇格した。
実は元々ナーシェンが三竜将になれたのはベルン人ではないとゲイルに言いがかりをつけたからであり、降格を言い渡された際にゲイルを昇格させると聞かされた時にはよりによってと言うなど目の上のたんこぶな様子が伺える。だが当のゲイルは全く嫌っておらず、他の竜将がナーシェンの訃報を軽く済ませているのに対して気にかけているのは唯一彼だけなのはなんとも皮肉なものである。
このままでは私の能力が疑われてしまうではないか!
このように本編では散々な彼だが、ユニットとしては三竜将だけあってそこそこの水準はある。
クラスはドラゴンマスター。何気に三竜将で竜関係のクラスに就いているのは彼(とゲイル)のみである。16章のボスとしてアクレイア王宮の玉座で待ち構えるが、飛行ユニットの宿命で回復以外の玉座の地形効果(防御、回避アップ)の恩恵を受けられない。しかしその分は専用装備のルーンソードとデルフィの守りで補っており、力押しでは撃破に意外と苦労する。またBGMも幹部という事で今までと違う豪華な曲になっている。ちなみにこの章は外伝の案内人であるダグラス、ツァイスの説得、傭兵魔道士ヒュウの雇用、彼の持つメンバーカードで秘密の店へ…という風にイベント目白押しである。
ルーンソード
本編におけるナーシェンの専用装備。剣としては珍しく間接攻撃が可能で、闇魔法のリザイア同様与えたダメージをそのまま回復する効果を持つ。せっかく与えたダメージもこれと玉座の効果で逐一回復されるので長期戦に陥りやすい。幸い耐久力は15しかないためいっそ壊してサンドバッグにするのも手。
デルフィの守り
専用装備その2。飛行特効を無効化し、対竜騎士のセオリーである弓と風魔法に耐性を得ている。上記のルーンソードと合わせて耐久力に特化した装備であり、本人の性格を考えると妙に嫌らしい。このアイテムは盗賊で盗む事が可能で、今作は能力差なども関係なく無条件に行える。あれば後の攻略の手助けになるのでぜひ奪い取ってしまおう。
またお馴染みの戦闘会話では、冒頭見出しの発言に加え、ミレディ、ツァイス、セシリア、パーシバル、クラリーネと会話があるなど非常に豊富。ちなみにクラリーネにはキレイサッパリ忘れられている。所詮スッポンか。
本編では敵として登場する彼だが、クリア後に解禁されるトライアルマップでは自軍ユニットとして使用可能。条件は本編を1週クリアする事であり、実質モードと同時解禁となる。
まず最大の特徴として、本編で使っていた装備をそのまま持参して来る。特にルーンソードは命中と使用回数に不安はあるものの、仕様の関係で魔法武器ながら力で攻撃力を計算するため(蒼炎以降の作品は魔力依存)他の剣と同じ感覚で使える他、武器の威力も申し分なく、間接攻撃可能な剣4つの内2つは専用武器、残る1つは間接攻撃は10固定ダメージのひかりの剣であるためこの剣の需要は非常に高い。さらに上述した回復効果も合わせて、神将器よりも強い剣と言われているほどである。まあ比較対象がデブ剣じゃあね
そんなルーンソードを本作最強クラスと名高いソードマスターに渡してやれば、高い技と兵種補正、支援で必殺率、命中率を補いつつ、ソードマスターの弱点であった間接攻撃の貧弱さと攻撃をかわせなかった時のフォローを担う形になる。その相性の良さは重さの関係で攻速落ち必至の状況すら気にならないレベルである。ザックリ言うと『一撃で粉砕しかねない攻撃を直間問わずぶっぱなし、とにかく避けて当たっても即回復する』ユニットに変貌する。こうなればもう誰にも手がつけられない。また本編合わせて2つ目となるデルフィの守りも、その有用性は本編をクリアしたなら語るまでもないだろう。
と、ここまでは装備が凄いだけで本人は大した事ないと思われるだろうが、別にそんな事はない。さすがに本編ユニットには見劣りするし、トライアル限定ユニット内でも総合力は最下位。だが、以外とその中では使いやすい部類であり、仮に彼らだけで挑もうものなら縁の下の力持ちは確実だろう。その力は16しかないけど
まず、本作最重要ステータスとされる速さは16ある。規格外なステータスであるギネヴィアは別にしても、ブルーニャとエリウッドに次ぐ値であり、そのブルーニャも攻速落ちで同値以下になるため以外と速い(というより同職でレベルもはるかに高いはずのゲイルが13で遅すぎるだけなのだが)。重さ11のルーンソードと同じく体格も11あるので攻速落ちも起こらず、何の問題もなく取り回せる。おかげで回避能力も据え置きで、火力不足も追撃である程度は賄えてしまう。飛行ユニットという事で障害物も無視していち早く戦場へ駆けつけ、装備を活かした持久力も兼ね備えているので単騎特効もこなせる。本隊が到着する頃には敵は壊滅…は無理だろうが、一番槍としてお膳立てはバッチリしてくれるだろう。また、たとえ装備を剥ぎ取られたとしても、兵種故に仲間を一気に運んでくれる。せっかくなので愛剣を渡したソードマスターを敵陣に放り込んでやろう。
漫画版への記述、何より
本作のコミカライズである『覇者の剣』にも登場。基本的な役割は同じだが、作中でぶっちぎりで顔の変化が激しい。とは言え元々この漫画は前半と後半で別物呼ばれるほど作画が上達しており、見比べると『誰だお前』と言ってしまうようなキャラばかりである。当然ナーシェンもその意味で言われている…わけではない。
彼の場合、作画ではなく表情が変化する。それはまさに顔芸と言えるレベルで崩れまくっており、その百面相はギャグ漫画と称されるほどの有り様である。周囲が回を重ねるに連れどんどん顔が整っていくのに対し、唯一散らかっていく滑稽な様は、ナーシェンのネタキャラ化を加速させた要因となったのは想像に難くない。
ちなみに作者の山田孝太郎氏曰く、他のキャラはなるべく顔を崩さないように気を付けたらしいがナーシェンだけはまあいいかと自重しなかったらしい。
私をゲストにねえ…クックックッ
後作である『ファイアーエムブレム 覚醒』にもゲスト参戦。ちなみに本人ではなく、『英霊の魔符』(様々な世界で伝説となった英雄を象った特殊なカード。英雄…?)から呼び出される幻影である。
いつの間に通信で配信されるユニットの一体で、各作品から印象的な敵将が集められた『その他』カテゴリーに分類されている。このカテゴリーは『最後にやって来たユニットが並べられて24時間が経過してから新しいユニットがランダムで一体やって来る』という特殊な仕様であり、そのため遅い時はラスト10人目になってようやくやって来る。ちなみにページを開いてユニットがやって来た事を確認しなければ次へのカウントが始まらないので注意。
初期クラスはやはりドラゴンマスター。スキルはこの時点で覚えられる物と、ボーナススキルとして本来ならソーサラーを経由しなければならない『復讐』を会得している。レベルは加入時点で最大なので育成するならクラスチェンジ推奨。ちなみに配信ユニットとは戦闘も可能で、初戦闘の際は冒頭見出しの台詞を簡略化してしゃべる。
DLC『光と闇』にも登場。他の悪役キャラの魔符と行動を共にしており、光編では彼らを迎え撃ち、闇編では逆に協力する事になる。そしてそれらの魔符が一斉に襲いかかる決戦編では、マップ南西で飛行部隊を結成している。しかし残りメンバーがシーダ、トラバント、エリンシア、アシュナードと王族ばかりな上部隊で一番自軍に近い位置にいるせいでなんだか下っ端っぽい。初戦闘の際には原作同様のあの台詞を放つ他、マリアベルを対峙させると「寝言は寝て言え」とバッサリ切り捨てられる。
よりによって描き手はあの作者…
TCG ファイアーエムブレム0(サイファ)第5弾にて、封印の剣のキャラとして参戦。レアリティはSR。カードイラストはやはりというか、『覇者の剣』の山田孝太郎氏が担当する。
戦闘力こそ60とやや控えめだが、出撃時に相手の手札をデッキに戻させるスキルを持っている。自分より手札が多い場合と条件はあるが、それに合わせて攻撃の順番を明確化させたり、あえて攻撃せずに戻したカードを再び引かせるというようにナーシェンらしい嫌らしい戦法を展開できる。また、もう一つのスキルは相手の支援スキルを失わせる効果がある。これにより、デッキからパートナーの下へ馳せ参じるミラージュや、支援に重きを置いている紫のカテゴリーは大打撃を受ける。支援スキル持ちはコスト1が大半であるが、格下のやる事などその程度だという事なのだろうか。
また、そんな自身の支援力は30。これは支援の最高値であり、戦闘を強く後押ししてくれる。だが、飛行ユニットの特権とはいえ、支援力0の漆黒の騎士やハーディン以上に協力とは無縁のキャラが最高の援護をしてくれるのはなんともちぐはぐな印象を与えてくる。
実はサイファにおけるナーシェンは発売前からかなり目立っており、第5弾のイラスト初回発表の際にはヒロインのはずのリリーナも差し置いてロイの次(ある意味実質最初に)に描かれた。そんな早い段階で発表されたり、ある程度キャライラストが公開された段階で作られた缶バッジにはロイ、リリーナとセットになったりと弾5弾の主要キャラと言えるほど注目を集めまくっている。美形集団にあんな顔が混じればそりゃあね
そしてSRと能力は同じであるが、希少度が高く、絵が違うSR+版では
何と彼自身が効果を説明しているかのようなテキストになっている。「カレーパンはどこじゃああ!」と宣言するなど、ぶっ飛んだ効果の多い他TCGでも効果テキストまでセリフで浸食するのは滅多にいない。実に彼らしさの再現の極みと言える。更に顔芸も恐るべき事態になっている。
私の美しさに魅入られたようだねぇ
スマートフォンアプリ「ファイアーエムブレム ヒーローズ」では、敵将を仲間にすることができるイベント「大英雄戦」での最初の相手となった。イラストは案の定山田孝太郎氏が担当しており、ピンチ時の顔芸は必見。
現在、通常版とイースター版が実装。
CV:鳥海浩輔
三竜将
通常版。兵種は斧飛行。ちなみに原作では斧は使えないのでさり気なくオリジナル仕様。
イベントマップでのみの入手となっており、そのマップ難易度は高い…のだが、実のところその難易度はマップと取り巻きの強さに起因している。飛行ユニットでしか超えられない山に挟まれている(2マス分)上に、そこには飛行ユニットを落とすために弓兵が待機している。また、迂回するところには取り巻きが集中するようになっている。そのため、高い耐久を持つユニットで迂回路の敵を一つ一つ潰すか、飛行ユニットで山越えし、弓兵を確実に倒してからナーシェン達の攻撃を耐えるかの2択となっている。
3すくみの影響をさらに大きくする「深緑の斧」、HPが半分以上残っていれば槍ユニットの追撃を封じ、こちらが確実に追撃できる「槍殺し」と、青属性、特に槍に対して滅法強くなっているなど、自分より弱い相手に対しては徹底的に強気に出られる。ただし赤属性相手は死ぬ。バランスのとれたステータスをしており、「死の吐息」によって切り込み隊長として運用しやすい。
登場してから約3年後、ようやく専用武器「ルーンアクス」を獲得。ルーンソードの効果を反映してか、自分が攻撃する度にHP7回復という持久戦に強い性能となっている。また、特殊効果付与の錬成で相手が何かしらの状態異常を受けていれば戦闘中自分を強化という、弱者をいたぶる彼らしいスタイルが強調されるようになった。ただしHPが勝手に回復するという仕様上「復讐」とは相性が悪いことには注意。
ちなみにこれで「アイオテの盾」を継承or聖印に装備することで原作要素(ルーンソード&デルフィ)を再現できるようになった。
おなじみの顔芸も、奥義発動イラストやダメージを負っている状況とでかなり強調されている。
春色の三竜将
他がエスト、フィル、イドゥン&ファとかわいい娘揃いな中、バアトルと共に参戦。しかも妙にノリノリ。
通常版と比べると魔防を削った分他を強化しているため、ふざけた格好だが使い勝手は向上している。
武器の「黄金のフォーク」は周囲2マス以内に味方がいる時、戦闘中自分の攻撃と守備を強化し、なおかつ攻撃と守備のデバフを無効化する効果。また、「速さの封印」も習得するので相手に対し優位に立ちやすいのが特徴。
余談
ニンドリから発行されているコラム誌『メイキングオブファイアーエムブレム』にはシリーズの各作品と主要なキャラを紹介するページがあるのだが、そこでの封印の剣のページになぜか主要キャラとして紹介されている。
他のメンバーが主人公ロイ、ヒロインのリリーナ、二人の師匠セシリア、ベルン国王ゼフィール、魔竜イドゥン、ファイアーエムブレムを託すベルン王女ギネヴィア、毎回出番がある不死身の輸送隊マリナス、本編には関わらないものの、初期メンバーかつロイの乳母兄弟という特別なポジションのウォルト、というように、どれも載せるだけの設定や活躍がある中で噛ませポジションのナーシェンがしれっと混ざっている。
敵味方問わずもっと載せてもいいだろうキャラがいる中での掲載だが、ニンドリは同書の聖戦の系譜のページにいるアーダンを『読者に人気だったから』という理由だけで入れたと明かしており、ひょっとしたらナーシェンもそういった理由でこうなったのかもしれない。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目を追加してくれてありがとう。おかげで手間が省けたよ
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- アストール(ファイアーエムブレム)
- アレン(ファイアーエムブレム)
- イグレーヌ
- イドゥン(ファイアーエムブレム)
- ウェンディ(ファイアーエムブレム)
- エキドナ(ファイアーエムブレム)
- エリウッド
- エルフィン
- エレン(ファイアーエムブレム)
- オージェ
- カレル
- ガレット(ファイアーエムブレム)
- キャス(ファイアーエムブレム)
- ギネヴィア(ファイアーエムブレム)
- ギース(ファイアーエムブレム)
- クラリーネ
- クレイン(ファイアーエムブレム)
- ゲイル(ファイアーエムブレム)
- ゴンザレス(ファイアーエムブレム)
- シン(ファイアーエムブレム)
- スコットどの
- スー(ファイアーエムブレム)
- ゼフィール(ファイアーエムブレム)
- ゼロット(ファイアーエムブレム)
- ソフィーヤ
- ダグラス(ファイアーエムブレム)
- ダヤン(ファイアーエムブレム)
- チャド(ファイアーエムブレム)
- ツァイス
- ティト
- ディーク(ファイアーエムブレム)
- トレック(ファイアーエムブレム)
- ドロシー(ファイアーエムブレム)
- ニイメ(ファイアーエムブレム)
- ノアどの
- バアトル(ファイアーエムブレム)
- バース(ファイアーエムブレム)
- パーシバル(ファイアーエムブレム)
- ヒュウ(ファイアーエムブレム)
- ファ(ファイアーエムブレム)
- ファイアーエムブレム 覇者の剣
- フィル(ファイアーエムブレム)
- ブルーニャ
- ヘクトル
- ボールス
- マリナス(ファイアーエムブレム)
- マーカス(ファイアーエムブレム)
- マードック(ファイアーエムブレム)
- ミレディ
- ヤアン
- ユーノ(ファイアーエムブレム)
- ヨーデル(ファイアーエムブレム)
- ララム
- ランス(ファイアーエムブレム)
- リリーナ
- レイ(ファイアーエムブレム)
- ワード(ファイアーエムブレム)
- ヲルト
▶もっと見る
- 2
- 0pt