ニコニコアンケートとは、ニコニコ割り込み等を利用した運営の公式アンケートである。以前は「公式ニコ割アンケート」と呼ばれていた。
なお「公式ニコ割アンケート」は運営限定タグなので運営以外は付けることができない。
概要
特定の時刻(大半は19:30~22:30)に動画を閲覧しているユーザーを対象として、動画プレイヤーに表示される選択肢をクリックする形式で行われるアンケート調査。時間帯やアンケートの種類にもよるが、回答者数は数万人から十数万人に上る。
また国政選挙の前後には「ネット入口調査」と称した投票予定先の調査や、「ネット出口調査」と称した投票先の調査が実施されている。こちらはアンケート実施時間が長いため回答者数も多く、2012年総選挙前の入口調査では1,203,671人もの回答者を得ている。
2008年7月29日に初めて実施され、当初は様々なテーマのアンケートが取られていたものの、2011年以降は内閣支持率調査(ネット世論調査)以外はあまり行われなくなっている。なおドワンゴ会長の川上量生は「僕らは特定の政治的主張をするつもりはないが、ネット世論調査については唯一使命感を持ってやっている」と語っている[1]。
実施後数分から15分程度で集計動画がアップされる。なお集計動画の投稿時刻がアンケートの実施時刻より前になっているケースもあるが、これは投稿後にアンケートのデータを読み込むシステムを使用しているためであり、運営が予めアンケート結果を捏造しているわけではない。以前はアップロード者コメントにその旨の説明が記述されていたが、現在は周知が済んだと考えられているためか記述されなくなっている。
政治系アンケートは後日「詳細な考察」として、年代別・男女別などの細かいデータが発表されることが多い。ただし入口調査・出口調査については実際の全有権者の投票結果と極端に異なる(右派勢力の得票率がかなり高く、中道・左派勢力の得票率がかなり低い)分布が毎回示されてしまい、ニコニコ動画ユーザーの政治的偏りが具体的な数字として現れてしまう問題もあってか、2012年総選挙の入口調査を最後に生データの公開は行われなくなった。
2014年11月21日、新しいシステムへの移行により名前を「ニコニコアンケート」に変更。動画だけでなく、生放送、チャンネルなどniconicoのあらゆるサービスに出現するようになった。また、調査終了後すぐに参加者全員の回答結果等を見ることが出来るようになった。ただし、年齢や生年月日、性別等々の個人情報を入れなければならないらしく、躊躇する人が多くなっているのが現状のが現状。アンケートに答えたくない、出現してほしくないというプレミアム会員の方はこちらのアンケート設定ページから「通知しない」を選択してみると幸せになれるかも。残念ながら2017年10月のアンケートではこの設定を無視して画面下部にアンケート参加を促す通知が強制的に出るようになってしまった。しかも「参加しない」の選択肢が無く、無視しても動画を再生するたびに何度でも通知され、その際には動画プレイヤーを上方向にズラして視聴を妨害するという嫌がらせのような仕様になっている。一体何のための設定なのか……
アンケートの種
「政治社会」「バラエティ」「ニコニコ動画」の3ジャンルに分類されている。前述の通り、2011年以降は「政治社会」以外のジャンルのアンケートはほとんど実施されていない。
政治社会
ネット世論調査も参照
政治や社会問題に関するアンケート。公式ニコ割アンケートの大半を占めており、大抵の場合は「ネット世論調査」の副題が付いている。内閣・政党支持率調査や時事問題についての意見を問うものが多いが、著作権・ネット炎上・表現規制などニコニコ動画と関わりの深いテーマを扱うこともある。
回答者数はマスコミが実施する世論調査の比ではなく、また総合結果の集計に際して未成年者の回答を除外したり、有権者全体の構成比と一致するように世代・男女別の重み付けを行ったりと、「実際の世論から結果がかけ離れることを防止するため」(運営談)にさまざまな工夫が凝らされている[2]。
しかし有権者全体から無作為抽出しているわけではない以上、調査対象(=ニコ動ユーザー、特に調査時間帯にアクセスしていることが多いヘビーユーザー)の政治的な偏りを調整する術はない。そして前述の(右派勢力の得票率がかなり高く、中道・左派勢力の得票率がかなり低い)分布が毎回示されてしまい、ネット世論調査の結果は「実際の世論」とはかけ離れたものになる傾向がある。
例えばネット出口調査の結果を見ると、2009年総選挙では自民党356議席(実際は119議席)・民主党92議席(同308議席)、2010年参院選では自民党70議席(同51議席)・民主党19議席(同44議席)など、右派の得票率・議席数が実際より過大に、中道・左派の得票率・議席数が過少に出る傾向が一貫して見られている。
その後ネット党首討論を巡ってニコ動の「場」としての政治的中立性が一部の政党などから問題にされたこともあってか、選挙結果との比較によって政治的な偏りが数値化されやすいネット入口・出口調査の結果は、2012年総選挙の入口調査を最後に公開されなくなった。2013年の参院選では生データを公開しない代わりにこれを資料の一つとして作成した「当確予測」を発表、的中率98%を記録し話題を集めた[3]。前回までの調査結果に基づき、生データからニコ動ユーザーのバイアスを除いて実際の選挙結果を逆算・推測する手法が成功したものと思われる。
バラエティ
主に娯楽に関するアンケート。ネットの流行語や休日の過ごし方などを問うものが多かった。
当初は「とりあえず生中」の「ガールズトークの月曜日アンケート」を定期的に実施していたが、「とりあえず生中(三杯目)」への移行に伴いガールズトークのコーナー自体が廃止に。その後は「メンナクTV~伊達ワルのススメ~」のアンケートに移行するも、こちらも2011年1月を最後に姿を消した。
同年4月にゴールデンウィークの過ごし方に関するアンケートを行ったのを最後に3年近く当カテゴリのアンケートは行われてこなかったが、2014年3月になって「ゲームに関する意識調査」として久々に実施された。
ニコニコ動画
ニコニコ動画の機能や運営に関するアンケート。運営とユーザーの双方向性を確保するツールになるかと期待されたものの、実際には十分機能したとは言いがたく、ニコ動の機能に関するアンケートはニコニコ動画(ββ)時代の2009年9月、その他のアンケートもニコニコ動画(原宿)時代の2011年10月を最後に実施されていなかった。
ニコニコ動画:Zero以降はバージョンアップの度にユーザーからの異論が噴出することになったが、あくまで改善等の要望は個別のフィードバックによるものとされ、公式ニコ割アンケートによる意見聴取は行われなかった。
その後、ニコニコクレッシェンド炎上を機に「ニコニコユーザー満足度調査」を実施するようになり、およそ3ヵ月に1回のペースで実施している。また、第9回以降は調査結果を年1回ユーザーに公表している。
関連動画
政治社会
ネット入口調査・ネット出口調査
バラエティ
ニコニコ動画
関連項目
外部リンク
脚注
- *ドワンゴ会長・川上量生「ニコニコ動画を健全な“出会いの場”にしたいんです」
- *ネット世論調査について
- *niconico、ネット世論調査もとに参院選「当確予測」 121議席中118議席一致で的中率97.52パーセント | ニコニコニュース
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