ニコル・ボーラス(Nicol Bolas)とは、トレーディングカードゲーム『Magic: The Gathering』のキャラクターである。
キャラクター紹介
プレインズウォーカー。 エルダー・ドラゴン。 世界の暴君。
(WotC公式サイトより)
ニコル・ボーラスは、多元宇宙で知られている最古の生き物の一人である―
―かれは数多くの千年紀を過ごしてきているのだ。
彼の邪悪さに匹敵する物は、その無限の知性以外には存在しない。
紹介文の通り、ボーラスは全ドラゴン族の始祖であるエルダー・ドラゴン最後の生き残りであり、多元宇宙(マルチバース)の一つドミナリア/Dominariaにおいて最古かつ最も邪悪なプレインズウォーカーとして、少なくとも2万年前から存在していた、シリーズ最大の悪役である。
悪魔のような狡猾さと高い知性を携え、大魔導士クラスの魔力と変身能力を駆使して数多の敵を殺害し、その力を奪ってドミナリアだけでなく他の次元宇宙にも侵攻、己の支配下に治めている。エルダー・ドラゴンであるためかつては不老不死の存在であったが、プレインズウォーカーの灯が変質したことで不老不死でなくなり、全盛期の力を大きく失ってしまう。それでもなお他のプレインズウォーカーを遥かに圧倒する強さは悪のカリスマ扱いされ、次元宇宙のあらゆる箇所でボーラスを崇拝する者は多い。
外見的な特徴としてはプレインズウォーカーとなる前のエルダー・ドラゴン(伝説のクリーチャー)としての姿とプレインズウォーカーとしての姿で若干異なる。エルダー・ドラゴン時は緑色の皮膚で眼鏡をかけ本を読む年老いたドラゴン(ボーラスは最長老のエルダー・ドラゴンでもある)、プレインズウォーカーとしての姿は外見こそドラゴンであるが大幅にシェイプアップしており、人間の青年のような若返ったスタイルになっている。
ボーラスの目的は全知全能であり、力を得るためならばどのような犠牲も無視し、何者であろうが利用し役目を終えれば容赦なく生贄に捧げ、あらゆる被害をも顧みない。その暗躍は実に多岐にわたっており、マダラ帝国/Madaran Empireの長きに渡る支配からアラーラ/Alaraにおける5つの断片を修復させ失った力を取り戻すための行動、ボーラスが組織した無限連合/Infinite Consortiumを私物化した裏切り者テゼレット/Tezzeretを粛清、後に蘇生させてファイレクシア/Phyrexiaへ送り込んだり、さらにはタルキール/Tarkirの生態系の破壊と精霊龍ウギン/Uginの殺害(後にサルカン・ヴォルの介入により阻止)、エルドラージ/Eldraziの復活にも関与している。
カードとしてのニコル・ボーラス
プレインズウォーカーのカードが1枚、伝説のクリーチャー・カードが1枚、デュエル・マスターズのカードが1枚存在する。
Nicol Bolas, Planeswalker / プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス (4)(青)(黒)(黒)(赤)
プレインズウォーカー — ボーラス(Bolas)[+3]:クリーチャーでないパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。
[-2]:クリーチャー1体を対象とし、それのコントロールを得る。
[-9]:プレイヤー1人を対象とする。プレインズウォーカー、ニコル・ボーラスはそのプレイヤーに7点のダメージを与える。そのプレイヤーはカードを7枚捨て、その後パーマネントを7つ生け贄に捧げる。5
コンフラックス、基本セット2013に登場。基本セットでは初の多色カードでもある。3色8マナと物凄く重いのが難点ではあるが出してしまえばゲームを完全に制圧しかねないムチャクチャな忠誠度能力が揃っている。
プラス能力はクリーチャーでないものエンチャント、土地、アーティファクト、はてはプレインズウォーカーをも無条件で破壊する。対戦相手は攻撃や防御、マナ起点の拠り所にしているカードを破壊されたらたまったものではない。
小マイナス能力はクリーチャーのコントロール奪取。対戦相手は例えば自分がタルモゴイフ出してて8/9とかなってる時にコントロール権奪われたりしたら…
大マイナス能力は7点ダメージに手札破壊にパーマネント崩壊というやめたげてよお!な能力。
初期忠誠度5だからプラス能力を2回使えば次のターンでほぼ勝利が決定してしまう。
なお、プレインズウォーカー・タイプは唯一ファミリーネームで書かれている。
公式曰く、「ボーラス様のようなお方を気軽にファーストネームで呼ぶなんて恐れ多い」とのこと。
絶対サルカンだろこいつ。
これほどまでにパワーあふれるカードだが、スタンダード環境での扱いは《残酷な根本原理》[1]のサブというところであった。いいんだよ、《残酷な根本原理》はニコル・ボーラスの強大さをモチーフにしたカードだから実質ボーラス様だし。
Nicol Bolas / ニコル・ボーラス (2)(青)(青)(黒)(黒)(赤)(赤)
伝説のクリーチャー — エルダー(Elder) ドラゴン(Dragon)飛行
あなたのアップキープの開始時に、あなたが(青)(黒)(赤)を支払わないかぎり、ニコル・ボーラスを生け贄に捧げる。
ニコル・ボーラスが対戦相手にダメージを与えるたび、そのプレイヤーは自分の手札を捨てる。7/7
こちらは伝説のクリーチャー・カードなバージョン。やはり3色8マナと重い。飛行で7/7と出せば強いのもあるが、肝は対戦相手に1ダメでも与えれば手札を破壊できる能力だろう。
ダメージもそうだが相手の手札破壊を目的にこのカードを墓地送りにしてからリアニメイトで戦場へ出し速攻を付けて殴るニコル・シュートという戦略が存在する。
ニコル・ボーラス 水/闇/火文明 (8)
クリーチャー:エルダー・ドラゴン/プレインズ・ウォーカー 7000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手は自身の手札から7枚選び、捨てる。
このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体、破壊する。
MTGの弟分のTCG、デュエル・マスターズのジョーク特殊セット「超ブラック・ボックス・パック」にて敵対しているジェイスと共にプレインズウォークしてきた収録されたクリーチャーカード。特殊セットとは言ったが、公式大会の対戦でも普通に使用できる。
登場しただけで手札を7枚も吹っ飛ばし、殴った瞬間に対戦相手のクリーチャーが飛ぶカードアドバンテージの権化。コストは例によって8マナと重量級であり、水/闇/火の3文明混合カードでもあることから使用するデッキも限られるものの、非常に強力なクリーチャーである。
「エルダー・ドラゴン/プレインズ・ウォーカー[2]」という希少な2つの種族を持つ。「プレインズ・ウォーカー」側の参照カードは0も同然だが、「エルダー・ドラゴン」側は「ドラゴン」を参照するカードの影響を受ける点が大きい。
デュエル・マスターズには、数多くのドラゴンが登場しておりサポート用のカードも多い。その中に《龍秘陣 ジャックポット・エントリー》というカードがあり、これをキーとしたデッキに採用されている。
他の追随を許さないほどの圧倒的最強ドラゴンカード…というわけではないのだが、特殊セット収録の高レアリティカードかつ一種のコラボカードであるという出自から再録が望み薄であるため、シングルカードの価格が高騰している。場所によっては1万円の大台に乗ったという話もある。
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関連項目
脚注
- *(青)(青)(黒)(黒)(黒)(赤)(赤)のソーサリー・カード。対戦相手のクリーチャーを1体生贄にし、3枚手札を捨てさせ、5ライフを削る…だけではなく、自分のクリーチャーを1体蘇生して、3枚カードを引き、5ライフ回復する。
このカードは7マナと高コストだが、費用対効果はとんでもなくいい。同様の効果を持つカードのコストをざっくり合計すると18マナかかるという話もある。 - *プレインズウォーカーではない。将来「プレインズ」を参照したり、「ウォーカー」を参照するカードが出ると《ニコル・ボーラス》も影響を受ける。
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