ニュルンベルク(Nürnberg、英語:Nuremberg)とは、ドイツ連邦共和国バイエルン州に位置する都市である。
概要
50万を超える人口を抱える都市であり、バイエルン州では州都ミュンヘンに次いで2位、ドイツ国内で14位の規模である。
中世から貿易都市として栄えており、歴史ある町である。第二次世界大戦では、連合軍の攻撃優先目標となり、多くの歴史的建造物も含めて旧市街は大きな被害を受けてしまった。終戦後は多くが再建され、城壁に囲まれる当時の美しい旧市街が再現されている。
19世紀からは、バイエルン随一の工業都市として栄えていた。しかし近年はポーランドなど外国への工場移転が相次いだために縮小傾向が続いており、産業の転換が課題となっている。
ナチス政権下では党大会が開かれたこともよく知られる。また第二次世界大戦が終結した後には、戦争犯罪者を裁いた所謂「ニュルンベルク裁判」が行われた。
ドイツではアドベントの時期に入ると、各地でクリスマスマーケットが開催されるが、その中でもニュルンベルクの旧市街にある中央広場で開催される「クリストキントレスマルクト」は、全国的・世界的に非常に有名である。イルミネーションの光で溢れる広場では、伝統的なお菓子や名物のソーセージ、美しいクリスマスの飾りやクリッぺ等が売られる屋台が多く並び、また子供のためにクリスマスをモチーフにした、移動遊園地型の美しいアトラクションが設置される。後述する多数の各姉妹都市も参加して、それぞれの名産品や料理が販売されることも。見所は非常に多く、毎年世界各地から観光客が殺到する。ところでドイツ南部やオーストリア等では「サンタのライバル」とも評されることのある、クリスマスの天使「クリストキント」が愛されているが、マーケットの名称からも分かるように、ここでも象徴的な存在になっている。ニュルンベルクでは2年に1度コンテストが開かれ、若い女性からクリストキントが選出される、という催しもあり、クリスマスマーケットは毎回クリストキントによる開会宣言から始まる。
毎年2月には、世界最大のおもちゃ見本市として知られる「ニュルンベルク国際玩具見本市」が、市内のメッセで開催されている。商談会にもなっているこの見本市では、招待された関係者しか入場することはできないが、世界中から業界関係者が集結し、6日間の開催期間でおよそ7万人が入場するとされる。
日本人サッカー選手である清武弘嗣、金崎夢生、長谷部誠が在籍していたことがある、プロサッカークラブチーム「1.FCニュルンベルク」は、ここが本拠地である。
様々な有名レースが開催されるサーキット「ニュルブルクリンク」が存在する都市「ニュルブルク」と名前が似ているために混同されることがある。ニュルブルクは同じドイツ連邦共和国でもラインラント=プファルツ州に位置している。
交通
貿易都市として発達していた中世の時代から、交通の要所となっており、現在でも鉄道やアウトバーンの重要な交差点となっている。
3本のUバーン(地下鉄)路線、3本の市電、そして数多くのバス路線によって、市内の交通網を形成しているほか、ニュルンベルク中央駅では4本のSバーン(都市近郊交通)路線や、ミュンヘン、カールスルーエ、ドレスデン、ベルリン、ハンブルクや隣国オーストリアのウィーンなど、主要都市へ向かう中長距離路線(ICやICE)が数多く通過しているため、多くの乗り継ぎ客が降りている。
ドイツではミュンヘン中央駅やフランクフルト中央駅など、日本でいう阪急梅田駅をもっと大きくしたような、伝統的な頭端式ホームの駅がよく知られているが、ニュルンベルク中央駅は地上21線からなる欧州最大の通過式ホームとなっている。そのため下層にある連絡通路も、一直線であるがとても長い。Sバーンは3路線が、駅舎のすぐ近くにあるホーム(1~3番線)を発着しているのに、南西にある都市アンスバッハへ向かう残りの1路線だけが、配線上の理由で一番遠いホーム(22番線)を発着しており、Sバーン同士なのにこの間だけ乗り換えが大変だったりする。
姉妹都市
- ニース(フランス)
- クラクフ(ポーランド)
- スコピエ(マケドニア共和国)
- グラスゴー(イギリス)
- サン・カルロス(ニカラグア)
- ゲーラ(ドイツ)
- プラハ(チェコ共和国)
- ハルキウ(ウクライナ)
- ハデラ(イスラエル)
- 深圳(中華人民共和国)
- アンタリア(トルコ)
- カヴァラ(ギリシャ)
- アトランタ(アメリカ合衆国)
- ヴェネツィア(イタリア)
- コルドバ(スペイン)
関連項目
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