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ニュースステーション

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ニュースステーションとは、1985年～2004年までテレビ朝日系で放送されていたニュース番組である。通称『Nステ』。

概要

1985年放送開始。

TBSのアナウンサー出身でバラエティ番組を中心に人気司会者として活動していた久米宏をキャスター起用し、それまでバラエティ番組やドラマを放送していた平日 22時台にニュースワイド番組という、それまで前例の無かった番組として放送を開始した。プライムタイム枠の帯ニュースとしてはもちろんのこと、制作担当がテレビ局の報道局ではなく番組制作会社（オフィス・トゥー・ワン＝久米宏の所属事務所でもある）に外注して作られたニュース番組という意味でも全く前例の無い、極めて画期的な報道番組であった。

『中学生でもわかるニュース』を目標とし、模型やCGを多用するというそれまでのニュース番組に無かった演出を多用した。また、久米宏自身の意見を番組の中で表明し、それに沿ってニュースを伝えるというスタイルを最初に行った。この演出やスタイルはその後のニュース番組にも多大な影響を与え、90年代以降の日本のニュース番組の直接の基礎を作った番組となっている。
その反面、そのスタイル故に主観的な内容に陥りやすく、偏向報道が起きやすい現在の報道の土壌を招いた元凶となった番組でもある。反自民の報道姿勢から自民党からの取材拒否をされたり、リベラル・反戦（反戦自体久米自身の思想でもある）など左派系の理念が番組の報道姿勢になったことから、右派系・保守系・タカ派の政治家・評論家・メディアから度々批判を受けたり、埼玉県所沢市周辺名産の狭山茶の中にダイオキシンが混入していたという内容を偏ったデータで発表し風評被害を起こした「所沢ダイオキシン問題」などがその結果起こった。

久米宏側の降板要請が1999年頃からあり、一時は契約延長が出来ずに降板という異例の事態も起こった。テレ朝側が何とか再契約にこぎ着けたが、2004年に19年間の歴史に幕を閉じた。最終回ではスタジオセット内の冷蔵庫から久米が瓶ビールを取り出し、ビールを一杯飲むという演出をアドリブで行った。

当初はまったく人気が出なかったが、1986年にフィリピンで起こった人民革命を機に定着した。

これに焦ったのがTBS。それまで『報道のTBS』として民放局では圧倒的に有力だった同局のメンツをかけて、1987年に裏番組として「ニュース22 プライムタイム」というニュース番組を開始。これに伴う数多くの番組移動や打ち切りを強行してまで始めた番組だが、圧倒的な差をつけられわずか1年で打ち切り。
1988年にそれまでのストレートニュースに回帰した「JNN ニュースデスク’88」を始めるもこれも1年で力尽き、1989年に筑紫哲也をメインキャスターに据えた「ニュース23」を始める際に23時台にニュース番組を移動して撤退した。

また、報道に関しては圧倒的強さを誇ったNHKもこの番組を潰すために21時台のニュースを22時台まで延長するなどの試みを行ったが定着しなかった。2000年にそれまでの21時台のニュースと23時台のニュースを統合する形で裏番組「NHK ニュース10」で本格的に対抗することとなった。だがやはり圧倒的な差を縮めることは出来ず、「報道ステーション」開始後の2006年に21時台へと撤退し「ニュースウォッチ9」となった。