ニュートロンジャマー(Neutron Jammer)とは、機動戦士ガンダムSEEDシリーズに出てくる架空の技術・兵器であり今のところ実在はしない。
概要
地球連合軍による「血のバレンタイン」と呼ばれる核兵器を用いた攻撃をきっかけに、核分裂を阻害するものが必要とされプラント(コーディネイターによるコロニー連合国家)で開発された。それがニュートロンジャマーである。作品中では核融合も阻害するかどうかは明らかにされていない。作中の設定の一部によると、該当作品の戦艦の動力として核融合エンジン(主にレーザー核融合)が使用されており、出力の確保や安定性の問題などで大型化してしまうため、MSへの搭載は難しく戦艦等の大型機動兵器に限定されているようである。
そういった描写はスパロボシリーズで顕著に描かれており、宇宙世紀シリーズのガンダムは基本的に核融合エンジンのためにニュートロンジャマーの影響を全く受けない。
また、ニュートロンジャマーは副作用として電波や赤外線などをも妨害する効果を有し、これを転用して誘導兵器などを無力化し、モビルスーツによる接近戦を戦術として組み込むためのECM兵器としても使用される。これは旧来のいわゆる宇宙世紀ガンダム作品におけるミノフスキー粒子に近い性質と言える。
プラントの軍事組織ザフトは開発したニュートロンジャマーを自走式ドリルとともに地上にばら撒き、地中深く埋まったニュートロンジャマーは連合、プラント共に回収は不可能である。(埋まった数がきちんと把握できないためでもある)。また、これにより、地球圏の原子力発電施設は活動不能の状態に陥り、電力供給のストップによるライフラインの潰滅、社会経済の混乱によって相当数の被害者(死者多数含む)を出した。これに乗じてザフトは地球侵攻作戦を開始し、モビルスーツの地上での有効性もあって、地球上の多くの基地施設やマスドライバーを制圧することに成功している。
宇宙戦ではアークエンジェルがニュートロンジャマーを展開するため、オーブや連合もニュートロンジャマーを使用することができると考えられる。
作中では
最初に登場したのは、開戦後間もないC.E.70年2月22日に行われた世界樹攻防戦と言われている。この戦闘でザフト軍は試験的にニュートロンジャマーを投入。その実用性を証明した(戦闘自体は引き分け)。
3月15日、第一次ビクトリア降下作戦が失敗した事を受け、プラント最高評議会はオペレーションウロボロスを決議。核兵器の無力化及び核分裂エネルギー供給阻止を狙い、地球にニュートロンジャマーを散布する事を決める。4月1日、軌道上から無数のニュートロンジャマーが投下され、連合軍の対空砲火をかいくぐって地中奥深くに埋め込まれた。同時に地球上での深刻なエネルギー問題を引き起こし、地球上の国家は窮乏。億単位の餓死者を出し、多大な混乱を招いたためエイプリルフール・クライシスと呼ばれている。一般人を大量に死へ追いやった事、親プラント国家の大洋州連合まで巻き込んだ事などもありザフトの賛否が分かれる原因になってしまっている。当然、被害にあった地球市民は激怒し反コーディネイター感情が活発化。
ニュートロンジャマー・キャンセラー
物語後半では、ニュートロンジャマーを無効化する装置であるニュートロンジャマー・キャンセラーが、ニコル・アマルフィの父ユーリ・アマルフィの主導の元、ザフトによって開発され、モビルスーツに再び核分裂の動力炉を取り付けることが可能となった。
NJCを初採用した「ドレッドノート」を皮切りに、5機のガンダム(フリーダム、ジャスティス、プロヴィデンス、テスタメント、リジェネレイト)が開発された。これらは従来のバッテリー駆動型のモビルスーツを圧倒する性能を有する。
なお、ニュートロンジャマーの効力が主に発揮されたのは「機動戦士ガンダムSEED」までであり、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の時点では既に太陽光発電が普及しており、エネルギー問題に関しては解決済みという描写が「機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY」で描かれている。
関連項目
- 機動戦士ガンダムSEED
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- ドレッドノートガンダム
- フリーダムガンダム
- ジャスティスガンダム
- プロヴィデンスガンダム
- テスタメントガンダム
- リジェネレイトガンダム
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