「ニル・アドミラリの天秤」は、2016年4月発売のPlayStation Vita用女性向け恋愛アドベンチャーゲーム『ニル・アドミラリの天秤 帝都幻惑綺譚』を元とするコンテンツである。2017年9月に続編となる『ニル・アドミラリの天秤 クロユリ炎陽譚』が発売。2018年4月よりアニメ化。
概要
舞台は、「大正が15年で終わらなかった日本」である。大正25年、主人公の「ツグミ」は最愛の弟を自殺という形で失ってしまう。彼を殺したのは自分だと思いつめ、更には家のために望まない縁談をも決意するツグミ。しかし、そんな彼女の前にとある男たちが現れた。彼らは、ツグミの弟が死んだのはツグミのせいではないと言う。
あれよあれよという間にそれまでの人生とは全く違う方向へと進み始めるツグミの人生。彼女に待ち受けている運命とは一体どのようなものなのだろうか?
アニメの公式サイトも大正浪漫あふれる作りになっており(ストーリー紹介のトップページが左から右に表示されるのではなく、右から左に進むようになっている。明治、大正時代には右から左に読み書きするのが当たり前だった)「あるはずがなかった大正」がさりげなく強調され、どこか幻想的な作品となっている。
明治の末に日露戦争に勝利したものの、日本が徐々に戦争へと突き進んでいった、どこか華やかさの陰に色濃く影を落とし、人々がそれに漠然とした不安を抱いていた大正時代。そんな状況をうまく表現している。(それが「あるはずがなかった10年」である。実際にはその10年には日本は太平洋戦争へとまっしぐらに進んでいった)
主人公のツグミは、それまでいわゆる「箱入り娘」だったが、様々な成り行きで働くことになってしまう。そして、その職場である「帝国図書情報資産管理局」にも一癖や二癖ではいかない人々が揃っている。それがまた不可思議な、どこか異国情緒があふれる要素を強調するのに一役買っている。
元がいわゆる「乙女ゲー」であるためにアニメにも人気男性声優が多数参加している。岡本信彦や鈴村健一、梶裕貴、櫻井孝宏といった面子である。(本当はここに書ききれないほどの豪華声優陣である)そのため、声優目当てで見始める人も多いかもしれないが、いい意味でそれが裏切られることは間違いない。
大正時代特有の西洋文化と東洋文化が調和した、独特な世界観をうまく表現した今作である。「歴史には興味がない」という方も気が付けばすんなりとその世界に入り込めるだろう。
ファンタジー好き、イケボ声優好き、乙女ゲー好き、大正浪漫好き、どの方面から攻めても死角がない作品である。
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関連項目
外部リンク
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