曖昧さ回避
- 現在のイタリアの都市、ナポリの古名。ラテン語・ギリシャ語で新しい市の意味。
- 漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Parte5黄金の風に登場する、イタリアの架空の都市。
- 漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part7スティール・ボール・ランに登場する、架空の国(ネアポリス王国)。
この記事では、2.と3.について解説する。
2.ネアポリス
ジョジョの奇妙な冒険Parte5「黄金の風」の序盤の舞台となる、南イタリアの都市。
風光明媚な観光都市として知られ、「ネアポリスを見て死ね」と言われるほどであるが、治安は悪く、隙を見せればスリや置き引きの被害に遭い、政治家が汚職をやり警官も弱者を守らない。実質この街を支配しているのは裏社会のギャングであり、この街の界隈もギャングを頼りにすることもあるが、その一方で麻薬の売買もそのギャングが関わっている。
本作「黄金の風」は、そんな街で育った主人公のジョルノ・ジョバァーナが、仁義のあるギャングに出会ったことで、自らギャングになり、のし上がっていく事で街に真の平和を取り戻すことが『夢』のストーリーである。
この「ネアポリス」という都市名は上述のとおり、イタリアに実在する都市「ナポリ」の古名であり、本作で描かれている「ネアポリス」は「ナポリ」をモデルした街である。しかし、第5部以外の作中でイタリアに「ナポリ」という都市が実在している描写がある(例:シーザー・ツェペリの父マリオはナポリ一の家具職人、トニオ・トラサルディーの出身地はナポリ、空条徐倫が披露したイタリアナポリ方式フィンガー『くたばりやがれ』)。
これについて公式からの解説はない。憶測だが、本作はギャングを登場させて腐敗した街を描いている為、実在のナポリ市の風評を貶めないために、第5部作中内では「ネアポリス」という架空の街にしていると思われる(第4部の杜王町の所在がM県S市と架空である事を強調しているのも、実名を出して怒られないようにするためと講演会の質問で答えており、同じ理由だと思われる。)。
TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」では、他のロケーション同様実際にイタリアに赴いてロケハンを行っており、原作にもなかった観光名所なども実際のナポリそっくりに描いている。また、同作内ではブチャラティチームのライバルに当たる暗殺チームのアジトも、ネアポリス市内に存在する設定となっている。
ネアポリスの住人
TVアニメ版での描写に基づいた憶測も含まれる。
3.ネアポリス王国
ジョジョの奇妙な冒険Part7「スティール・ボール・ラン」に登場する、架空の王国。
1890年時点での国王はデローヴォⅢ世。ヨーロッパ・イタリア半島中央に位置する面積800あまりの小国で人口は約78万800000人。政治的には中立性を持つが、キリスト教の総本山であるヴァチカンの教皇領の軍事的警備を役割として1302年に建国された。1870年のイタリア統一の際でもこの国の存続は認められたが、貴族やテロリストなど王制に叛逆を企てる者は絶えず、国王の敵は多いと言える。
死刑制度をとっており、本作の主人公の一人ジャイロ・ツェペリは、国家によって死刑執行人の命を受けたツェペリ一族の末裔であり、世襲制によって先代である父親のグレゴリオ・ツェペリの跡継ぎになるはずだった。しかし、国家反逆を企てていた男爵の家に奉公していただけのマルコ少年にですらこの国の法は「国家反逆罪」として死刑を言い渡し、執行人を受け継いだジャイロの初の処刑となる予定だった。
国王から命ぜられる任務を誇りとしたいジャイロは、この判決に『納得』できず異議を申し立てるも認められなかったが、古くからの知り合いである王の使いは助言した。「SBRレースでの勝利は世界中の国々は国家の威信の勝利に匹敵すると注目している」為、優勝すれば戦争に勝利した時と同じように国王は国民の罪刑を軽くする「恩赦」を出すだろう。これがジャイロ・ツェペリがSBRレースに参加した経緯である。
王族に仕える者たちの特徴として、回転する「鉄球」の技術を受け継いでいる。ツェペリ一族は苦痛を与えることなく処刑するために医術を研究し、無限の回転である『黄金長方形の回転』を開発した。一方で、王族護衛官の一族は戦闘のための鉄球「壊れゆく鉄球(レッキング・ボール)」を開発。14パーツもの小さい「衛星」を持つ鉄球を操り、この「衛星」が顔にかすれば数十秒間左側の感覚を無くすことになる。これら2つの鉄球は同じルーツをたどっているのかは不明である。
作中、ファニー・ヴァレンタイン大統領によりSBRレースには北米大陸に9つの部位に分かれた『聖人の遺体』を回収する陰謀が動いていたが、これに対しレースの参加者の一人であるホット・パンツは、ネアポリス王国の命を受けて『聖人の遺体』を回収していた。これにより、ネアポリス王国及びヴァチカンは『聖人の遺体』の存在のみならず、「聖人」の正体をも知っていると思われる。
SBRレース閉幕の数年後、革命によって王制は廃止されてイタリア共和国に属する地方都市(ナポリ)になり、投獄された者は恩赦によって自由の身となった。中世から続いていた死刑執行官のツェペリ一族は他国へ移り住んだと伝えられているが、正確な情報を知る者はいない。
ちなみに現実の世界でも、イタリアの都市ナポリを支配していたナポリ王国は存在していた。しかし、スティール・ボール・ランの開催年である1890年の70年ほど前に解体されている。
ネアポリス王国の国民
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