ネクタリス(Nectaris)とは、ハドソンから発売された戦術シミュレーションゲームである。
概要
第一作は1989年にPCエンジンより発売。その後続編となるネオ・ネクタリス(PCE SUPER CD-ROM2より)や、一作目の移植版がWindows、リメイク版がプレイステーション、ゲームアーカイブス等で発売されている。
ストーリー
近未来、人類は資源開発のために月へと進出していた。しかしそこに資源独占を目論むガイチ帝国が突如軍隊をもって侵攻、月のほぼ全土を掌握してしまう。ガイチは反逆するものを次々と収容所へと送りこんでいき、さらには地球攻撃兵器「MOA」の建造を開始、あまつさえ地球すらもその手に収めようとしていた。
これに立ち向かうために人々はユニオン(連合)軍を組織。ガイチの野望を阻止すべく、MOA建造基地「ネクタリス」へ向けて反攻を始めるのであった――。
システム
六角形のヘックスで構成されたマップ上を、歩兵・戦車・航空機等のユニットを用いて、自軍であるユニオン軍と敵軍であるガイチ軍が交互に侵攻しあうターン制シミュレーション。どちらかがユニット全滅させるか、両軍にある相手の「収容所」を占領すれば勝利となる。
ユニットは一部隊8体で構成される。戦力の補強は、ユニットが入った中立若しくは敵の「工場」を占領することのみによって行うことができ、いわゆる生産という概念はない。なお、ユニットの回復は工場で行うことができる。
ネクタリスでは、このほか以下のような効果が使われており、これをうまく活用してマップを攻略していく。
地形効果 | 地形によって防御力が上がったり、移動が制限される。 |
支援効果 | 隣接しているユニットによって攻撃力・防御力が加算される。 |
ZOC | ゾーンオブコントロール ユニットの周囲1マスを指し、ここに侵入する相手ユニットは必ず停止させられる。 |
包囲効果 | 防御側のZOCを攻撃側のZOCですべて囲むと、防御側は攻撃力・防御力ともに半分になる。 間接攻撃ユニットの攻撃時には適用されない。 |
上記の中でも、とりわけ「包囲効果」がネクタリス攻略の上でカギであり、うまく包囲を決めるために策を巡らせるのがこのゲームの醍醐味であるともいえる。
ユニット
大まかに分けて「歩兵」「戦車」「自走砲」「軽装車両」「航空機」「対空車両」「野砲」「地雷」がある。ここでは一部主なもののみを挙げる。
歩兵 | ムンクス | 収容所・工場を占領できる。移動力・戦闘能力は低い。 |
戦車 | バイソン グリズリー |
標準型の中戦車。比較的足が速い。 攻撃寄りの重戦車。足は遅めだが攻撃力が高く防御力もある。 |
自走砲 | ナスホルン | カノン砲を持った間接攻撃ユニット。射程はあるが威力はいまひとつ。 |
軽装車両 | ラビット ミュール |
ミサイルを搭載したバギー。攻撃後再移動可能。高速かつ高火力だが紙装甲。 輸送用のトラック。所詮トラックなので攻撃力防御力ともに貧弱。 |
航空機 | ファルコ ハンター |
対空戦闘機。高移動力高火力だが防御は薄い。対地攻撃はできない。 戦闘爆撃機。ガイチ軍の切り札。陸空両対応で高移動力、おまけに固い。 |
対空車両 | ホークアイ | 対空ミサイルを積んだ間接攻撃ユニット。地上には攻撃できない。射程もあり、火力もある。 |
野砲 | モノケロス | 設置型の間接ユニットで輸送ユニットを用いて運ぶ。一度置いてしまえば、長射程かつ高火力。 |
地雷 | ヤマアラシ | 地雷となっているが実際はデコイのようなもので、移動を遮る。攻撃はできない。とにかく固い。 |
この中でも特筆すべきは「ハンター」。万能なこのユニットをどのように相手にするかが、まず頭を悩ませるポイントとなる。(ガイチ軍の切り札という設定通り、大抵ユニオン軍には無く、ガイチ軍に配置されている)。
また、このほかにも続編であるネオ・ネクタリスではバイオ兵器というのも登場してくる。
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関連項目
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