ハイドラとは、ヒュドラ(Hydra)の英語読みであるが、ここではH・P・ラヴクラフトの作品に登場する神性について解説する。
曖昧さ回避
- ゲーム『カービィのエアライド』に登場する伝説のエアライドマシン。 → 伝説のエアライドマシン
- ゲーム『Splatoon』シリーズに登場するブキ『ハイドラント』の略称。 → ハイドラント
- ヒドラ - その他の曖昧さ回避記事。
概要
小説「インスマウスを覆う影」でダゴン秘密教団が崇める主神二柱の一柱で、「父なるダゴン」と一対の女神「母なるハイドラ」として名前が挙げられている。今日のクトゥルー神話では深きものどもの族長夫婦のような扱いだが、ここでは神秘的な存在として扱われていて、もう少し超越的な存在である事を匂わせている。
後にヘンリー・カットナーが、宇宙空間に漂う灰色の粘液の塊として描いている。『魂の射出』というオカルトパンフレットを地球にバラ撒き、魂をアストラル界に放ってしまった人間達の脳を首から上ごと奪って自らの原形質状の身体に植え付けている。「魂の射出」を作成したのが何者かは判っていないが、信者達が作ったか、ハイドラの化身か何かが人間の中に紛れて作ったものだと想われる。
後にリン・カーターが、カットナーの作品に気付かずに、ハイドラをダゴンの女性版とし、しかもグレート・オールド・ワンではなくレッサー・オールド・ワンとした。ロールプレイングゲームも、これを導入した。
後にカットナーの作品が発掘され、ロールプレイングゲームで「母なるハイドラ」とは異なるハイドラとして導入された。この種の場合、片方を片方の化身としてしまえば事は済むのであるが、そうしなかったのはダゴンとの兼ね合いかも知れない。いずれにせよ、リン・カーターのせいで、カットナーのハイドラは「母なるハイドラ」とは別物にされてしまったのである。旧支配者となっているが外なる神と書かれた文献もある。さて、どちらだろうか。
知的種族の頭部と脳を吸収することによって生きる吸血鬼のような存在で、異界の次元に棲んでいるという。別名〈千の顔を持つ月〉。その次元に行くためには幽体離脱を行なう方法が知られ、『魂の射出』にはその方法が載っているという。アストラル体となってハイドラの領域へと引きずりこまれるのだ。決して崇拝されるような神ではない、とされている。
「這いよれ!ニャル子さん」では、ルルイエ直行の水上タクシー・ダゴン君の彼女で同じく水上タクシーのハイドラちゃんが登場している。その他、「マジック・ザ・ギャザリング」の大型クリーチャーや「ダイの大冒険」の主要人物のモデルとして抜擢される事もある。
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関連項目
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