ハイリアの盾とは、ゼルダの伝説シリーズに登場するチート売り物の盾である。ハイ「ラル」の盾ではない。
この項目ではゼルダの伝説に登場する他の盾に関しても述べる。
概要
ハイリアの騎士が構える盾で、通常の店で普通に売っている標準的な盾。
木の板に分厚い金属板を張りつけた小さめの盾で、主に敵が炎攻撃を使用してくる時期に手に入る。
店で売っている普通の盾…のはずだが、ほとんどの攻撃をノーリスクで防いでしまう。しかもいくら攻撃を受けても防御が崩れることがない(攻撃を受けても防御が崩れないのはハイリアの盾より弱い盾にも言えることだが)。
こんな無茶苦茶な性能を誇る上に、手に入れることが出来る時期も早く、長期間にわたってお世話になるためか、多くの作品やイラストでリンクの標準装備になっていることが多い。
このようにゼルダシリーズでも1、2を争うほど強力な装備だが、ライクライクに食われてしまうという弱点が存在する(他の盾も一部を除いて同様だが)。ただし、その場でライクライクを倒せば取り戻せる。また防げない攻撃はさすがにどうやっても防ぐことができない。ちなみに別の方法で防御できる作品も存在する。
多くのアクションゲームでガード行動に何らかの弱点が伴う中、まさに異常性能を誇る。「終盤に手に入る伝説の盾」と言われてもおかしくないレベルである。
というのは後の時代から見た話であり、時のオカリナが出た当時は3Dのゲーム自体がまだまだ黎明期にあり、まだ複雑なシステムを搭載する余地がなかったという面と、大半のプレイヤーが3Dで戦闘すること自体に慣れていなかったという面から、「盾を構えれば敵の攻撃は防げる」というくらいのごく単純な性能で良かったという面がある。
とはいえ、これにはスタッフもどうかと思ったのか、「スカイウォードソード」ではシステム的に盾そのものにかなりの弱体化がかかり、それと共に複数種類の盾が登場するようになった。
……のだが、ハイリアの盾に関しては性能は据え置きで設定のほうが強化され最強の盾という扱いで登場、これ以降は『ほとんどの攻撃を受け止めることができ、しかも破損しない最強の盾』として登場することが多くなっている。
登場作品
- 時のオカリナ
- 何でも屋に80ルピーで売っている。大人と子供にも装備できるが、子供の時は大きすぎるため、コキリの盾のように構えて移動できない。大人では丁度良いサイズのため、普通に構えて移動できる。
構えてさえいればほとんどなんでも防ぐことができる上ノックバックすらしないというのは3D戦闘の黎明期ならではであり、今見れば異常な性能である。
ちなみに、第2ダンジョン「ドドンゴの洞窟」に向かうために火山であるデスマウンテンに向かおうとすると門番に、敵の炎攻撃でデクの盾が燃え尽きる危険性が説明され、なンでも屋で盾を値引きしてもらえるようになるイベントがある。しかし、寄り道してある所を調べると、「無料」で手に入る。 - トワイライトプリンセス
- マロマートで一個だけ200ルピーで売っている。今作ではZ注目をすると自動で盾を構える。また、盾アタックによって敵の飛び道具を跳ね返したり怯ませたり出来る。異常性能は相変わらず。
- スカイウォードソード
- スカイウォードソードでの盾は、敵に攻撃される瞬間に盾を構える動作をする(所謂ジャストディフェンス)という要素が入り、ただぼーっと盾を構えていると「少し強力な攻撃を受けるとリンクが怯み、構えが解かれてしまう」「その際に、盾ゲージ(盾に設定された耐久値)が減少し、0になると壊れて消滅する」という弱体化が施された。
逆に、敵の攻撃をうまく受け止めると盾の耐久力は減らず、攻撃してきた敵のほうの構えを崩すことができるなど盾による防御も敵との戦闘の中に組み込まれた。
炎に弱い「木の盾」系列、雷に弱い「鉄の盾」系列、呪いを含め全てに強く自己修復機能があるが脆い「聖なる盾」系列があり、それぞれ2段階強化が可能。
で、ハイリアの盾はというと何と荒修行(俗に言うボスラッシュ)の景品、通称「べらぼうに強い盾」として登場。
「勇者の力がみなぎる伝説の盾 どんな攻撃でも壊れない!」と解説されている。これまでのシリーズで店の売り物であったハイリアの盾は、伝説の盾にランクアップしたのである。その性能は上記の解説で述べられているように耐久力が無限で壊れることは一切ない。さらに聖なる盾と同様に、あらゆる攻撃を防ぐことができる。
こうして盾そのものが弱体化した中、ハイリアの盾はそのチート性能を維持したのであった…しかし、そもそも荒修行をこなせるプレイヤーの場合、だいたいほぼ完璧なジャストディフェンスが出来るため、言うほど有利にはならない、この辺も含めて「勇者が持つにふさわしい盾」である。 - 余談となるが、スカイウォードソードはハイラルが建国される前の時系列のため、ハイラル国のとしての「ハイリア」の盾ではなく、女神「ハイリア」の名を冠していると考えられる。このことから、後世に出てくるハイリアの盾はスカイウォードソードのハイリアの盾の模造品として広まるうち、ハイラル国の盾「ハイリア」の盾と呼ばれるようになったのかもしれない……。
- 神々のトライフォース2
- 今作でも最終装備の盾として登場。システム上は2Dゼルダだが普段は構えておらず、3Dゼルダと同じようにRボタンで構えることで使用できる。
ロウラルのダンジョン「カメイワ」の大宝箱にて入手できる。全ての飛び道具を防ぐどころか、3Dゼルダのように物理攻撃まで防ぐことができるうえに、ライクライクに食べられても失わないというまさに最強の盾と言える。
しかし、この物理攻撃を防ぐという利点なのだが、「防いだときのノックバックがお互いに弱い」「一度物理攻撃を防ぐと、暫くの間物理攻撃が盾を貫通する」「物理攻撃を防いでも敵が弾かれモーションをとらずそのまま突っ込んでくる」ということもあり結局ダメージを受ける、ということがしょっちゅうあるので保険程度に思っておこう。 - ブレスオブザワイルド
- 通常にプレイすれば終盤、ハイラル城の地下にて入手できる。
本作は全ての武器に耐久力が設定されていて、ハイリアの盾も例外でない。が、この耐久力が恐ろしく高く、あのガーディアンのビームを数十発は耐えられる恐ろしい性能を誇る。手に入れさえすればもはや他の盾はいらない。公式チートは健在だった。
それでも無残に壊れてしまっても、イチカラ村のサブクエストを最後まで進めると購入できるようになる。べらぼうに高いが、壊すくらいやりこんでいれば所持金は大丈夫だろう。
その一方、ガードジャストができれば盾の耐久力は消費されないので、それができるなら適当な盾どころかナベのフタで十分、達人には無用の長物であるというのもスカウォと共通。 - ティアーズオブザキングダム
- 前作ブレスオブザワイルドと同じく、ハイラル城跡の地下にて入手できる。
おなじみの超高耐久であり、しかも今作では城下町跡やその周辺に蔓延っていたガーディアンがなぜかいなくなっているため、行きさえすれば最序盤での入手が可能となっている。
前作を遊んでいれば意外だと思える場所に隠されており、ギミック自体も難しくはないため、近くにいる瘴気の手にさえ気を付ければ簡単に入手できる。
再入手には、ハテノ村でとある条件を満たす必要があるため、そちらの方が多少は手間がかかるかもしれない。価格もかなり高いが、それだけの価値がある盾でありコスパも良いため、多くの厄災リンクに愛用されている。
ゲスト出演
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- すべての作品において「リンク」がマスターソードと共に装備している。「盾に当たると飛び道具が消滅する」という特徴を持つ(子供リンク、トゥーンリンクも同様)。
- GC版ソウルキャリバーⅡ
- リンクがゲスト出演した作品。今作では剣と盾の付け替えが可能で、ハイリアの盾は標準的な装備として登場している。
ハイリアの盾以外の盾
- 盾
- 「初代」や「神トラ」における盾の名称。名前をつけるのが面倒くさいと言わんばかりにそのまんまである。
一部の作品では初めから全ての攻撃を防ぐことが出来ず、他の強力な盾を探し出して装備することで多くの攻撃を防ぐことが出来るようになる。
ちなみに2Dゼルダでは盾は正面しか攻撃を防ぐことができず(しかも自分の意思で盾を構えることができるようになったのは「夢をみる島」から)、ゲームの性質上背後や側面を攻撃されることが非常に多いため、もし最高レベルの盾を持っていてもダメージを受けることが多い。
スタッフがどう考えていたかは不明だが、2Dゼルダでは正面以外の攻撃が多いことでバランスが取れていた物を正面以外の攻撃がほぼない3Dゼルダにそのまま持ってきたが故にハイリアの盾が異常性能を誇るようになったと言える。 - 「ブレス オブ ザ ワイルド」では、剣と同じく人や魔物によって作られた様々な特徴を持った盾がフィールド上に散らばっている。耐久力が設定されているため使い潰してまた拾って、の繰り返しでゲームを進めていくことになる。
- マジカルシールド
- 「ゼルダの伝説(初代)」、「リンクの冒険」に登場する最強の盾。
「初代」では物語を進めると入手することが出来(入手しないことも可能)、「リンクの冒険」では設定上、最初から装備している。「ソウルキャリバー2」にも登場したのだが、マジカルソード同様、登場作品が時系列上で一番新しい時代であるにも関わらず、発売年準拠で古い盾という説明がなされている。 - 勇者の盾
- 「ムジュラ」や「風タク」に登場した盾の名称。デザインは「ムジュラ」がハイリアの盾の小型版で、「風タク」もハイリアの盾に近い意匠ではあるが青ではなく茶色ベースの色になっている。性能はハイリアの盾と同等。
装備出来るリンクの全てが子供のため、子供用ハイリアの盾といったところである。
「4つの剣」シリーズや「大地の汽笛」でも似たようなデザインの盾が登場するが、色や細部が異なる。猫目リンクの標準的な装備であり、「スマブラX」でも登場した。 - ミラーシールド
- またの名を「鏡の盾」。初登場は「神トラ」。文字通り表面が鏡のようになっている。敵のレーザーを跳ね返したり、光を跳ね返して謎を解くことが出来るが、時のオカリナのものはデクナッツの種を跳ね返せないという地味な弱点がある(貫通するとかではなく、種が粉々になる)。
64ゼルダではデザインに変遷があり、「時オカ」ではROMによってデザインが異なり初期版は月と星が描かれていたが、炎の神殿のBGM関係が入れ替わった後期版ではイスラム風のデザインを避けゲルド族の紋章になっている。一方「ムジュラ」のデザインは形容しがたいがとにかく強烈であり、よくネタにされる。そのためか、最終的に装備する最強の盾になる作品が多いにも関わらず、イラストが描かれることはほとんどない。不憫な…。
「ソウルキャリバーⅡ」でも登場。「時オカ」の前期ROMに準じたデザインで、「ハイラル最高の盾の一枚であることに異論を唱える者はいないであろう逸品」と解説されている。受けたダメージの約33%と同量のダメージを相手にも与えるという特徴を持つ。
2Dゼルダでは「神トラ」以降に発売された作品の多くでこの盾が最強の盾として扱われているが、謎解きに使用するのは「夢をみる島」程度。ちなみに「ふしぎのぼうし」ではダイゴロンに普通の盾を味見させると何故かミラーシールドに変化させる事が出来てしまう。きったねぇ - 木製の盾
- 文字通り、木製の盾。3Dゼルダで登場する。名称は「デクの盾」「木の盾」「トアルの盾」など様々。こちらもいろいろな攻撃を防ぐが、木製であるゆえに火の攻撃に非常に弱く、受けると燃えて消滅してしまう。
デクの盾は子供時代で唯一の構えて移動できる盾ということからか、「時オカ」の子供リンクのイラストによく登場し、「スマブラDX」でも登場した。ちなみにコキリのヒスイ風のマークが描かれている。
「トワプリ」のトアルの盾は序盤のイベントで入手できる盾でトアル山羊の焼印の入った丁寧な作りの木の盾だが、一度燃やしてしまうと二度と入手できない。店売りの木の盾で代用は可能。
「スカイウォードソード」では最も安価な盾だが「電気を通さない」という特徴が付加されている。(余談だが、ポケモンにおいて草タイプは電気タイプの攻撃を半減する。「植物は電気を通さない」という認識は任天堂の特徴なのかもしれない)。 - アモスの盾
- 本来は敵であるアモスが装備している盾で、リンクは装備できない。
…はずなのだが、何故か「ソウルキャリバー2」で登場。この盾を装備する時はアモスの剣と一緒に装備する。
肝心の性能は防御力が30%低くなり、代わりにソウルチャージ(「ソウルキャリバー」における溜め動作)で攻撃力がアップするという物。これって剣だけ装備したほうが良かったのではないか。 - 鉄の盾
- 初出は「ふしぎの木の実」で、二番目に強い盾という設定だった。「スカイウォードソード」ではオールメタルの盾で火の攻撃を防げる。「スカイウォードソード」では耐久値が高めで木の盾よりは丈夫だが、電気の攻撃を受けると電気が通ってダメージを受けてしまうという弱点がある。
- 聖なる盾
- 「スカイウォードソード」で初登場した盾。紫色をしている。他の盾に比べてかなり高価だが、消費した盾ゲージを自動的に回復する特徴を持つ。また、電気の攻撃も火の攻撃も防ぐことができる他、呪いの攻撃も防ぐことが可能な万能の盾。自動回復はあるが耐久力は木の盾より低いと言う性質上、ある程度以上の精度でジャストディフェンス出来るかどうかで使い勝手が大きく変わってくる。
関連項目
- ゼルダの伝説シリーズ
- ゼルダの伝説関連項目一覧
- マスターソード
- リンク(ゼルダの伝説)
- 公式チート
- 縛りプレイ
- ゼルダの伝説シリーズにおいて、盾封印はメジャーな縛りプレイの一つである。
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