ハッカー文化("ハッカーカルチャー")とは、ユニークな技術を持ったエンジニアやプログラマー達に受け継がれているサブカルチャー文化、思想である。
概要
ハッカーと呼ばれる人達、つまり電子回路やプログラミングなどに常人よりも深い知識を持ち、その技術を用いて技術的問題を必要最低限で解決してしまうことができる人達、コンピュータに深い関心を持ち熱心にプログラミングに取り組む若者もハッカーと呼ばれている。
それらの人々はサブカルチャーへの強い関心が見られる一方、独特の思想や哲学、独特のライフスタイルを伝統的に引き継いでいる。 この文化形態の発生にはコンピュータが欠かせないこともあってか、コンピュータの歴史とも深い関わりがあったり、オープンソースやフリーソフトウェアもこのハッカー文化から生まれたと言っても過言ではない
また一部に、ヒッピー文化などの影響も強く受けていると言われている。
ちなみにハッカーたちとは似て非なる存在、つまり(ブラックハットや)クラッカーやアタッカー、スクリプトキッズ、さらにはハクティビスト達なども、ハッカーを標榜したり、ハッカー文化に依存したりしているためハッカー文化の担い手なのである(らしい)。
ハッカー文化の発端
ハッカー文化の発端はMIT(マサチューセッツ工科大学)の鉄道模型クラブの学生達だと言われている。そもそもハッキングは「ユーモラスなイタズラ 」であった。
例えば、
このような「ユーモラスないたずら」こそがハッキングの起源であり、ハッカー文化の発端であったと言われている。
その他にこの学生達は、とある時にとあるパーツの寄付を募集していた。
そのパーツとは大半は中古の電話機であり、彼らはこの中古の電話機を使いダイヤルを回すと、鉄道電車が適切な線路区間に動かす事ができるシステムを作り上げた。
学生達はこの様な新しく斬新で創造的(笑)な機器の使用方法を「ハッキング」と呼ぶようになっていった
この時から「ハッキング」の定義が少しずつ変化していき、この後に段々コンピュータの世界へと広がって行くことになる。
さらに詳しく知りたい人は スティーブン・レヴィー氏著作の「ハッカーズ」を読んでみるとより「ハッカー文化」について知る事ができるかもしれない。
ハッカー文化(ハッカー倫理)
ハッカー文化やハッカー的思想を持つ者たちには"暗黙のルール"として、「徹底した情報の自由と、徹底した情報の共有」というのがある。
そしてもう一つが「反権威主義」である。権威主義者たちの検閲や秘密主義を否定、真っ向から対立する立場にあるのは前述した「徹底した情報の自由、徹底した情報の共有」という倫理から考えれば当然の事かもしれない。
How To Become A Hacker(ハッカーになろう)ではこの事について「ハッカーらしく行動するために、あなたは検閲や秘密厳守、そして責任ある大人を強要するような圧力や惑わしを使われることに対して、本能的に戦いを挑まなくてはなりません。さらにあなたは信念に基づいて行動するようにしなければなりません。」と述べられている。
なのでハッカーは昔から政治的な活動もしており、1990年代にハッカーグループ「カルト・オブ・デッドカウ」が政治的な意図を持ったハッキング、「ハクティビズモ(または:ハクティビズム)」という造語を作った。
これは「アクティビズム」と「(社会的な問題を)ハックする」という言葉を合わせた造語である。これらの様にハッカー文化には政治的な一面も持っている。
関連リンク
- How To Become A Hacker: Japanese
- ハッカー文化 - Wikipedia
- ハッカー - Wikipedia
- クラッカー (コンピュータセキュリティ) - Wikipedia
- ja.wikipedia.org/wiki/オープンソース
- ja.wikipedia.org/wiki/フリーソフトウェア
- Linux - Wikipedia
- ハクティビズムとは 「ハックティビズム, 政治的ハッカー活動」 (hacktivism): - IT用語辞典バイナリ
- カルト・オブ・ザ・デッド・カウ - Wikipedia
- ヒッピー - Wikipedia
- ドキュメンタリー アノニマス~"ハッカー"たちの生態~ 1/5 - YouTube
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