ハトールとは、「Z.O.E Dolores,i」に登場する架空の機動兵器である。
パイロット(フレームランナー)はかつてイドロに搭乗したラダム・レヴァンズである、
ナフス・プレミンジャー(CV:子安武人)
【ハトール・チャイルド】もう一度思い出して貰おうか……この魔法の力を!
火星バフラム軍が奪取されたイシス(ドロレス)の代替機として急造した白いオービタルフレーム。
イシスと同様にオービタルフレーム一号機イドロの残骸が使用されている。
名称はエジプト神話の愛と幸運の女神であると同時に死の女神であり、ラーの瞳(称号)、雌牛太陽神ラーの娘とも妻とも母ともいわれる(諸説ある)「ハトホル」から。イシスの次に信仰されている。
頭上には太陽(の円盤とも)、雌牛の頭に牛の角と耳を持つとされている。
ちなみにラーの代行として人類を滅ぼうそうとしたことがあるらしいが、その結末は……。
通常は「チャイルド形態」と呼ばれる手足が拘束・収納され、下半身が花弁に包まれたような状態で浮遊して運用される。戦闘機型のコクピットは例によって突き出している。
より高性能・高出力されているためか18m級オービタルフレームと比較してもかなり大型化している。
頭部ユニットは全体的に大きくなっただけでなく、冷却系なのかスリットが見受けられ、牙状にも見える水晶が前面についている。額には「SYSTEM OSIRIS」と刻印されている。
2枚の花弁状の薄い装甲が触手のように動くことで、ブレードやシールドとして機能する他、ホーミングレーザーも発射可能。収束できるのか、極細のレーザーも正面から8本を同時発射する。
椀部もまったく動かせないわけでなく、ドロレスからマス・コントロールシステムを奪い際に展開している。
最大の特徴はベクタートラップによる空間圧縮による応用技。これにはノクティス基地に立ち寄り好き放題演習したアヌビスの戦闘データが応用されている可能性がある。
弾薬庫として利用しているベクタートラップ内に自機を収納してのステルス(隠蔽・隠密)行動が可能。
さらにドロレスの計測から「瞬間移動」していると指摘している。
前者(隠蔽)に関してはナフスの背後から突如出現した際にはイドロやドロレスの開発者であるレイチェルも「ベクタートラップで隠れていたの!?」と驚いているが、後者(瞬間移動)はその解説の場にいたジェイムズが戦闘中に消えた理由に「光学ステルス!?」と疑っている。直後のドロレスが突然背後に現れる、回り込む、という動きを「瞬間移動」と称しているが、具体的・技術的な方法は不明。
公式のあらすじで「空間の狭間に身を隠す」ということまでははっきりしているが、公式のハトールの情報量が少ないため、これがゼロシフトと同じ原理を用いてるものなのか、あるいは擬似的なゼロシフトなのか「ANUBIS」発売後から議論になっている。
(公式のガイドブック・ムック本も存在しないためBlu-rayBOX発売後の現在に至っても不明)
いずれにしても、この形態でリミッター解除したドロレス(イシス)相手に互角に戦えるだけの戦闘力を持つ。
少なくとも、アヌビスと同様の「ベクタートラップに自機を収納」することと、その間にドロレスのセンサーによる観測で「瞬間移動に相当する速さ」で移動できることは間違いない。
最終的にベクタートラップの応用による攻撃の反射で、バーストショットを撃ち返してドロレスにダメージを与え、マスコントロールシステムを奪っている。そしてリミッター解除と同時に彼の前に「彼女」が再び現れている。
ちなみに22話ではラダム(ナフス)は両腰に手を当ててセンサーケーブルに巻きつかれて引き上げてもらうというシュールな搭乗の仕方をしている。待機中も逆さ釣りであるなど、機体の特殊性故なのか……。
【リミッター解除形態】
マスコントロールシステムの回収後、リミッターを解除することでその四肢と翼を解放したハトールの本来の姿。
イドロを思わせる白い装甲と黒のボディに、両足と左右の側頭部に翼状のジェネレーターを持つ。
足の大型ジェネレーターは花弁状の装甲が変形したもので、薄緑色の水晶などイドロの翼を大型化させたものにも見える。
イドロやドロレスのような「ショット」のガンユニットは存在しない(他の機体でもショットにサブウェポンが当てられているものもあるため、低威力で発射したバーストショットが該当するという説もある)。
翼のボリュームと大型機であるため、ドロレスよりも一回り以上大きい。
大型過ぎて、狭い空間を移動する際には翼を纏ってチャイルド形態に戻ったこともある。
ベクタートラップによる機体を空間の狭間に潜ませ、さらに高速移動する能力もチャイルド形態と同様に使えるため、戦闘力は非常に高い。チャイルド形態では花弁状の装甲で防御していたが、この形態では防御フィールドも使っている。
大型にも関わらず、ドロレスを何度となく蹴り飛ばす・殴るなど格闘能力にも秀でている。
この機体にはAIボールが搭載されているが、これが機能しているのか、あるいはドロレスの人格データを元にした幻影がこれに当たるものとして機能しているか不明。この幻影がただのラダム(ナフス)の精神安定のものとして発生しているのか、それともラダム()が望む復讐に機体が答えようとしているのか、あるいはメトタロン(ハトール)自体になんらかの意思があるのかは不明である。
OVA・IDOLOと同様に式場(電脳世界)でタキシード姿の「ラダム」とウェディングドレスのドロレスが、
地球を滅ぼすべくハネムーンと称して未曾有の災厄を引き起こそうと軌道エレベーター落下を目論む。
養子であるレベッカたちさえ眼中にない。
軌道エレベーターが倒れれば、音速を超える速度で下層から地表に叩きつけられながら、自転に合わせて地球に巻きつき、津波や地震で地球は滅んでしまう……。そのハネムーンへ立ちはだかるのは――。
戦闘シーンは決して多くはないが、イドロの後継機であることや独特のデザインなどから今でも人気がある。
兵装
- スマッシュパドル(ブレード)
ドロレス(イシス)と同種の兵装。両腕がブレードに変形するが、もはやソードといえる形状。ドロレスよりも細長いが、ハトールという機体そのものが大型でありパワーもあるため、これを叩きつけるだけでドロレスを圧倒している。掠めただけでもドロレスの装甲を切り裂いている。 - バーストランス
これもドロレスと同じ装備。対要塞用の粒子砲。左右の翼状ジェネレーターの間に粒子を収束して放射する。
軌道エレベーターの末端であり、遠心力で支えるアンカーステーションの岩塊を掠めただけで吹き飛ばす出力。
また、主力調整によるものか、威力を落として岩塊に穴を開けていく様子も見られた。
この際には光条のものと、小型の弾丸として連射する2種類の攻撃が行われている。
25話のラストでは頭上に巨大なエネルギーをチャージして、手に移して照射している。 - バーストショット
25話で発射されている。セルキスに対して攻撃したシーンでハトールが手をかざしているため、このシーンでも使われている可能性がある。威力はイドロほどのものではないが、これが最大出力か不明。 - マスコントロールシステム
無人ラプターの上位コントロールシステム。200機のラプターを同時に操る(無人なので戦闘は自動で行っていると思われる)。膨大な処理能力が求められるため、搭載できる機体は限られている。同時にこれが機体制御に負荷もかけているが、ハトールの圧倒的な戦闘力はリミッター解除によりむしろ向上していたため影響があったか不明。
このシステムが物語の最後に、重大なキーアイテムとなる。
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