ハヤブサ(隼)とは、タカ目ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属に属する鳥類のことである。狭義にはそのうちの一種Falco peregrinusのみを言う。
概要
雌雄共に40cm以上の全長を持つ中型の猛禽類。ヨーロッパの全域を含め世界各地に分布しており、日本でも少数ではあるが生育している。
冒頭で述べたFalco peregrinus一種の中にも複数の亜種が存在しているが、そのいずれも総じて「ハヤブサ」と呼べる。しかし日本に生息する亜種Falco peregrinus japonensisのみを単に「ハヤブサ」と呼んで他の亜種を呼び分けることもある。
なお日本でみられる他のハヤブサ属の鳥のうち例えばシロハヤブサFalco rusticolusやチゴハヤブサFalco subbuteoなどは、種小名がperegrinusでないことからもわかるようにハヤブサFalco peregrinusの亜種ではなく別の独立した種である。ただしこれらもハヤブサ属Falcoには属しているため、広義の「ハヤブサ」ではある。
最大の特徴はその飛翔スピードである。現存生物で最速といわれるその速度は降下時には時速300km以上に達し、上空から戦闘機のように小・中型の鳥類に襲い掛かる。視力は人間の約10倍。
徳川家ではその高いハンティング能力から鷹匠の鷹狩によく使用されていた。
片方が死ぬまで同じつがいですごし、獲物を狙いやすい開けた海岸付近の岩場などで繁殖を行う。巣材などは使用せずに卵は地面に直置きし、2個から4個程度の卵を産む。抱卵はメスが主に行うがオスもそれをよく手伝い、交代交代で行っていることも多い。
繁殖期は春よりちょっと前である。恐らく渡り鳥が雛が生まれる頃に多く通りがかるため、雛に餌を与えやすい環境に合わせているからだと言われている。
非常に警戒心が強く人前には滅多に出て来ないため、日本では野生の姿を目撃することがやや難しい鳥になりつつある。いくつかの動物園では飼育・公開されているため、見てみたい場合はそれらを訪問してみるのもよいかもしれない(この記事最下部の「関連リンク」参照)。
長らくは見た目からタカ目とされていたが、DNA鑑定の結果、単独のハヤブサ目に分類されている猛禽類(どちらかというとスズメ目やオウム目に近い)。
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関連項目
- 動物
- 鳥類
- 猛禽類
- ハヤブサ(けものフレンズ)
- 仙台市八木山動物公園 : 飼育中(2017年現在)
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