ハンデス三種の神器とは、遊戯王OCGで登場した「強引な番兵」、「押収」、「いたずら好きな双子悪魔」の3枚の魔法カードを指した俗称である。
どれも手札のカードを減らす効果を持つため、「ハンデス三種の神器」という通称で呼ばれる。
また、この3枚のカードは全て同じパックで登場した同期でもあった。
なお、後に「押収」とともに「新・三種の神器」と呼ばれる「ダスト・シュート」、「マインドクラッシュ」についても後述する。
概要
それぞれの効果は以下の通り。
カード名 | 強引な番兵 |
効果 | 相手の手札を確認し、その中からカードを1枚デッキに戻す。 |
他と違いコストを必要とせず、今では再利用が最も難しいデッキに戻させる。
とは言え当時はサーチカードの規制が緩く、墓地の方が再利用しづらかったという事情もあった。
カード名 | 押収 |
効果 | 1000ライフポイントを払って発動する。 相手の手札を確認し、その中からカードを1枚捨てる。 |
番兵と違い墓地へ捨てさせる。三種の神器では最も長く現役を続けた。
また3枚で唯一原作・アニメで使用されたカードでもある。遊戯王GX1話でクロノス先生が十代の手札の死者蘇生を捨てさせた。
カード名 | いたずら好きな双子悪魔 |
効果 | 1000ライフポイントを払って発動する。 相手はランダムに手札を1枚捨て、更にもう1枚選択して捨てる。 |
他の2枚と違い自分で選ぶことはできないが、1枚で2枚捨てさせることができるカード。
単純な枚数では他の2枚よりも多くアドバンテージを得ることができる。
活躍
これら3枚のカードは第二期の第一弾となるパックである2000年4月20日発売のMagic Ruler-魔法の支配者-にて登場。ちなみに同パックには「デーモンの斧」やそれを装備する「マハー・ヴァイロ」、後に三種の神器と同じく禁止になる「強奪」、相手が苦渋を味わうことで有名な「苦渋の選択」等が登場している。
強引な番兵と押収は発売後3カ月後の改訂ですぐに制限になり、双子悪魔は準制限カードとなった。
この3枚のカードもまた、「遊戯王は先攻ゲー」と揶揄された原因となったことは疑いない。何しろこのカードを投入するだけで、 普通のデッキで手軽にハンデスを行えるのである。そして先攻がこれらのカードを連発し王宮の勅命を伏せ、相手の反撃は勅命で防ぐというのがお決まりのパターンでもあった。
2002年に残りの双子悪魔も制限入りしたものの、それでもこの3枚のカードパワーは健在だった。
2004年3月に初の禁止カード制定の時、双子悪魔が禁止カード入り。ここでこの3枚組が初めて3枚揃わなくなり、以後は交代で禁止カードを出入りする形で禁止・制限を行き来する事になる。2005年9月には強引な番兵と双子悪魔が禁止となり、押収1枚だけが現役として環境に残ることになった。このあたりがアニメでの登場機会に繋がっているのだろう。
最後の砦となった押収は2007年9月の制限改訂で禁止となり、初代ハンデス三種の神器はここにその生涯を終えた。
新・三種の神器
2006年、押収が禁止カードになる少し前に、環境を席巻するカードが2枚登場している。
「E・HERO エアーマン」と「冥府の使者ゴーズ」である。
前者は後続のエアーマンをサーチしガジェットさながらの活躍をし、後者は何もないところからいきなり特殊召喚される攻撃力2700の大型モンスターにトークンのおまけつきであり、多くのデュエリストに使用されたカードでもあった。そこで、これらのカードに対抗するために起用されたのが「押収」、「ダスト・シュート」、「マインドクラッシュ」の3枚である。
この3枚はやはりハンデス効果を持つカードだが後の2枚は罠カードである。しかし押収で手札を確認するので、カード名を指定しなければならないマインドクラッシュは必中のハンデスとなり、ダスト・シュートも相手の手札枚数制限はあるものの、それ以外は強引な番兵と同じ、つまり押収orダスト・シュート→マインドクラッシュの流れで相手の手札を手当たり次第に叩き落とすハンデスが再び流行したのである。上2枚は手札にある、手札にあってこそその真価を発揮するタイプのカードのため、ハンデスが有効だったのだ。
結果的にゴーズとエアーマンとマインドクラッシュは3枚同時に制限カード、半年後には押収が禁止カード、ダスト・シュートは制限カードになり、痛み分けという形で新・三種の神器はその役割を終えた。
その後ダスト・シュートは禁止カードに、マインドクラッシュは制限解除となっていく。詳細は各項目へ。
関連動画
関連項目
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