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まったく、アメリカ人好みの浅ましい食い物だ! |
ハンバーガー(hamburger)とは、バンズと呼ばれる特殊なパンに、ミートパティと呼ばれる調味された挽肉などを挟んだ食べ物である。日本では、バンズで挟んであれば肉以外の具材を挟んだ物もハンバーガーと呼称されることが多い。
冒頭にて海原雄山をして「浅ましい食べ物」と称せしめているが、意外にも年収が多い程ハンバーガーに対する出費は高くなる傾向にある (参考) 。
起源
ハンバーグ(hamburg)の名を持つ通り、パンの間にハンバーグを挟んだサンドイッチが元とされている。
そのハンバーガー製法の始まりはアメリカ合衆国とされているが、何しろ肉をパンで挟んだ物であるためサンドイッチと区別がつきづらく、アメリカ国内でさえ正確な歴史は記せていない。
しかし、これをドライブイン形式で売り出したマクドナルド兄弟がハンバーガーブームに火をつけたといわれている。
特徴
元がサンドイッチのため、サンドイッチの利点を受け継いでいる。
すなわち、調理にかかる時間が短い、食器を使用せず簡単に食べることができるなどの点である。
その後、マクドナルド兄弟が工場式の食品生産を取り入れたため、安価な大量生産が可能になった。
「安価なサンドイッチ」であるハンバーガーは現在でもファーストフードの代名詞として世界中で人気がある。
バリエーション
ハンバーガーそのものの基本形はまずバンズの下部(ヒール)を置き、その上にパティ、次いでソース、そしてチーズや具材を乗せ、バンズ上部(クラウン)を戴くことで完成する。
味にバリエーションを出すため、牛・豚肉ハンバーグ以外の食材が挟み込まれる場合もある。世界的にもっともポピュラーなものは揚げた白身魚を挟んだフィッシュバーガーであろう。フィッシュバーガーの代名詞、マクドナルドのフィレオフィッシュは、もともと肉を食さない人向けに考案されたものである。これと同じような発想で、イスラム圏やヒンズー圏などの食肉制限がある地域にラム肉などのバーガーが提供されている。鶏肉もよく使用されており、カツやグリルなどの商品がある。
日本では特にバリエーションが豊富で、モスバーガー・フレッシュネスバーガーを筆頭に様々なハンバーガーが考案された。そのなかでも最も有名なものが、モスバーガーが考案したテリヤキバーガーであろう。いまやテリヤキバーガーを取り扱っていないチェーンは少なく、マクドナルドではてりやきマックバーガーとして一部海外でも販売している。またモスバーガーの地域限定メニューから発展して各地方で「ご当地バーガー」が誕生し始め、日本ではラーメン・カレーライスなどと共に洋食の中では完全に市民権を得たと言っていいだろう。
欠点
最大の欠点として、総じてカロリーと脂肪分が高いことが挙げられる。パティに油分の多いひき肉を使っているため、ハンバーガー1個あたりの熱量は約300~800Kcalほどであり、この時点で相当高い。「メガ」系のハンバーガーの場合、文字通り1000Kcalを超える場合もある。
しかもハンバーガーは単体では満腹感を得にくい特徴があるため、多くの場合サイドメニューと一緒に提供される。その代表がフライドポテトである。フライドポテトは揚げた細切りジャガイモに塩を振ったものだが、この塩味が飢渇感を促進させる。そこであらかじめポテトの塩辛さを見越してコーラを一緒に注文しておくと、ポテトの塩分をコーラで打ち消すというサイクルが生まれる。かくしてハンバーガーで満腹を、ポテトで塩気を、コーラで水分と糖分を補給することになり、この「ハンバーガー・フライドポテト・コカコーラ」はアメリカでは定番的なメニューとなっている。マクドナルドのハッピーセットもこれを踏襲し、「ハンバーガー+フライドポテト+ドリンク」を基本セットとしている。
フライドポテト、即ち油で揚げたポテトは、ハンバーガーをもう1個食べることにほぼ等しいカロリーを持ち、塩分も決して控えめとは言えない。できるだけサラダなどを付けるのが望ましいが、それだと満腹感が得られない。悩ましい所である。
とりあえずコーラをやめてゼロコーラやコーヒーかお茶、野菜生活にしておこうか。ハンバーガーに関しては、マクドナルドなど一部店舗でプレーンと注文すればパティとバンズのみの素のバーガーに出来る。持ち帰って野菜マシマシにカスタマイズするのも良いだろう。魔改造は自己責任で。
いろいろなハンバーガー
テリヤキバーガー
日本のハンバーガー業界最大の発明。名前どおり、魚の照り焼きの際に使われる味醂醤油のソースをハンバーガーに応用した一品。モスバーガーが輩出して以来、日本国内のハンバーガーの定番となった。
ビーフまたはポークパティ、グリルドチキンなどを「テリヤキソース」で味付けし、くどい味付けを和らげるためレタスを挟み、マヨネーズをソースにする。全ての世代にマッチする和風テイストが日本人にも受け、一気に普及した。現在醤油文化圏を中心に海外でも販売されている。反面、ダイエットの天敵っぽい栄養価には要注意。それでもついつい食べたくなっちゃう。
アメリカでは、アメリカ人向けに調味された醤油ベースの「テリヤキソース」が流通しており、同地での醤油の大半がこのソースに消費されているという。料理法としての照り焼きと、ハンバーガーのテリヤキの味が違うとされるのはこのためである。
ビッグマック
マクドナルド渾身の一品。クラウンバンズ以外の部分を二段重ねにしたアメリカンな一品。
さらにその上にメガマック、そのさらに上に「テラマック」「ヨッタマック」などが存在するらしい…。
その製法上、値段が常に安定しており、またハンバーガーの値段は(各国での)店舗内コストを加味して計算されるため、これを利用した経済指数「ビッグマック指数」は各国間の経済指数の一つとして利用されている。
「メガ」ハンバーガー
全国にメガブームを巻き起こした、マクドナルドの「メガマック」に端を発する商品群。何がメガかというとパティを2枚乗せてしまったのである。パティそのものを大きくしたのではなく、パティそのものを何の遠慮もなくを2枚乗せてしまったのである。しかもその間には何ら味覚的緩衝材が置かれておらず、単体ではさほどおいしくないとされるパティを2枚乗せてしまったのである。上下段に2枚ずつなので、1つのメガマックにはパティを計4枚乗せてしまったのである。
それまでの健康志向はどこにいったのか疑いたくなるような超肉食的栄養価であったが、若年層を中心に大ヒットした。こちらも多くのチェーン店に飛び火したものの、ブームは長くは続かず市場から姿を消していく。そんな中、火付け役のメガマックがテコ入れを施され「クォーターパウンダー」なる新商品として登場。それに続くようにモスバーガーが「とびきりハンバーグサンド」を発売したりした。過去にはロッテリアも29日(肉の日)限定で「絶品チーズバーガー」のトリプルサイズを発売したりしている。
現在はマクドナルドが「夜マック」と題し、ディナータイムにパティを2倍に出来るサービスを実施。クォーターパウンダー販売終了後、増量メニューのポジションを担っている。
ライスバーガー
テリヤキバーガーと並ぶモスバーガーの2大発明のひとつ。パンの代わりにご飯で挟むという仰天の発想で話題となった。意外と安価でカロリーの割りに腹持ちもそこそこという実用性から、モスバーガーの代表商品として定着していくこととなる。現在はコンビニエンスストアam/pmのグーサンドとしてもお馴染み。冷凍食品などでもよく見かける。
ご当地バーガー
2001年前後、長崎県佐世保市の「佐世保バーガー」がブームとなり、全国にご当地バーガーなるものが生まれだした。バンズに米粉を使用した「新潟バーガー」、ハムエッグなどの独自アレンジがコダワリの「唐津バーガー」、函館市の老舗「ラッキーピエロ」などが話題となり、一挙に知名度を上げる。今後、ご当地ラーメンのように定番化していくのだろうか?
主なハンバーガー店
※店舗数は2023年時点(一部除く)
日本で展開されている主なハンバーガー店チェーン
- マクドナルド(McDonald's) 国内店舗数:2951
- もはやハンバーガー小売チェーンの世界的代名詞になったアメリカ企業。
資本主義社会の象徴ともとられ、物騒な国だとチェーン店舗が暴徒に襲撃されることもある。
徹底した省力化と社員教育が特徴。メイドフォーユーというシステムで高速な商品提供を実現。 - モスバーガー 国内店舗数:1281
- 日本発のバーガーショップの代表格。
名前の発音がMoss(コケ、苔)に似ているが気にしてはいけない。
注文を受けてからじっくり作るためファストフードに比して「スローフード」と言われている。
(業態としてはファストカジュアルに分類)
やや高価だが、品質の高さや日本人に合わせた味、ラインナップの多さからファンが多い。 - ロッテリア 国内店舗数:308
- かつてはマクドナルドと覇権を争っており、準マクドナルド的存在であった。
その後方針を転換し、絶品チーズバーガーなどのオリジナル商品で奮闘中。しかし苦戦が続き、最盛期の500店舗から300店舗近くまで減少している。 - フレッシュネスバーガー 国内店舗数:163
- 首都圏を中心に高級志向で勝負するクオリティバーガーショップ。
こちらもファストフードではなく、モスバーガーと同じファストカジュアルの業態を取っている。
店内はアメリカンスタイルで自分で味付けを選択できるスパイス類が充実。 - ファーストキッチン 国内店舗数:57
- 首都圏・関西を中心に展開。通称ファッキン。
近年は他店との差別化をはかり、脱ハンバーガー路線を目指している。 - バーガーキング 国内店舗数:186
- 広大な北アメリカ大陸のバーガーシェアをマクドナルドと二分し、世界的にはマックと双璧を為すバーガーブランド。
ワッパーと呼ばれる巨大ハンバーガーと、後からトッピングを選べるのが特徴。
バーキンが日本に帰って来た! - ドムドムハンバーガー 国内店舗数:27
- いまや絶滅危惧種なブランド。いえいえまだまだがんばれます。
実は大手チェーンの中では最も早く日本でオープンした老舗だったりする。 - Becker's 国内店舗数:-
- 首都圏のJR駅の周りに見かけたお店。サイズの割りにお値段高めの高級志向。
ハンバーガーバンズやクロワッサンをお店で焼き上げる、ベーカリー風のお店。 - ピーク時は40店舗近くあったが、経営悪化に伴い2023年11月にブランドクローズした。
- サンテオレ 国内店舗数:16
- ドムドムよりも更に絶滅危惧種なブランド。だがまだまだがんばれます。
以前は明治サンテオレであり明治乳業グループ(現 明治)に属してた。 - ウェンディーズ 国内店舗数:2
- 首都圏・関西を中心に展開するアメリカ発のブランド。
ケバブスタイルの常時パティ焼き上げによるスピード提供が特徴。 - 最盛期は100店舗にも達したが、現在は都内に2店舗のみ。
- クアアイナ(KUA`AINA) 国内店舗数:36
- ハワイ発の高級ハンバーガーブランド。どちらかというとレストラン。
すごく高いが、お値段相応の最上級バーガーを楽しめるお店として人気がある。 - ラッキーピエロ 国内店舗数:16
- 北海道の函館を代表する名店の一つ。地元民にも観光客にも人気。
中華風のメニューが多いのが特徴。丁寧な調理とサイズの大きさも好評。 - A&W 国内店舗数:23
- 1960年代に沖縄で米兵向けにオープンしたといわれる老舗中の老舗。
ボリュームも全体的にアメリカンサイズ。 - ベアバーガー 国内店舗数:-
- 2009年創業のアメリカのハンバーガーチェーン。
めちゃ高いが健康志向で味にこだわる、NY発、オーガニックなメニューにこだわるのが特徴。 - かつては銀座店と自由が丘店の2店舗があったが、現在はどちらも閉店している。
- シェイクシャック 国内店舗数:13
- アメリカのハンバーガーチェーン。
めちゃ高いが健康志向で味にこだわる、新興の「グルメバーガー」として米都市部などで人気を集めている。
モスバーガー、フレッシュネスバーガーに続く第三のファストカジュアルチェーンとなり得るか否か。 - カールスジュニア(Carl's Jr.) 国内店舗数:7
- アメリカのハンバーガーチェーン。1941年創業の老舗で、米国5位のおよそ2900店舗を構える。
1989年に一度日本進出したが撤退。2016年3月4日に再オープンする。
注文を受けてから調理を開始するスタイルで、とても高いがボリューム感で他社との差別化を図るという。
その他ハンバーガー取り扱ってるカフェ・ファミレス・その他
- コメダ珈琲店 国内店舗数:968
- 名古屋発祥のカフェ・喫茶チェーン店。
喫茶チェーン店としては珍しくハンバーガーを取り扱っている。コメダクオリティなのでとても大きい。 - ケンタッキー(フライドチキン系ハンバーガーも取り扱っている) 国内店舗数:1197
- ご存知世界的フライドチキンチェーン。
チキンバーガーがあるので一応載せている。品質もバーガー専門店に劣らない。 - HOOTERS 国内店舗数:1
- アメリカのカジュアルアメリカンダイニング&スポーツバー。
フーターズバーガーというハンバーガーを取り扱ってる。
フーターズガールというウェイトレスのタンクトップとホットパンツの衣装がかなり強烈な印象を残す。 - 一時は大阪、名古屋、福岡で7店舗を展開していたが、現在は銀座店のみ。
- アンナミラーズ(家庭料理風ハンバーガーも提供している) 国内店舗数:-
- そのラインナップよりもむしろ胸元を大きく開いた独特の「アンミラ制服」が有名だった店。
その胸元を強調した強烈な制服は、二次元業界におけるウェイトレスの標準装甲となり、また後のコスプレ喫茶の萌芽となった。 - 最盛期は20店舗あったが2022年に全ての店舗が閉店。現在はアメリカンパイとチーズケーキのみをオンラインショップで販売している。
- 炭焼きレストランさわやか 国内店舗数:34
- 静岡県内で展開してるげんこつハンバーグでおなじみのハンバーグレストラン。
さわやかバーガーというハンバーガーを取り扱ってる。 - ハングリータイガー 国内店舗数:12
- 横浜を中心に展開してるハンバーグレストラン。
ハングリーバーガーという220gのボリューム感あるハンバーガーを取り扱ってる。
関連動画
関連静画
関連項目
- 料理の一覧
- ハンバーグ
- チーズバーガー
- フィレオフィッシュ
- パン2枚と肉(北朝鮮での呼称)
- はんばっか(一部妖怪の呼称)
- ハンバーガーの日
- ファーストフード
- バーガーバーガー
- ゴラン
- 愛 LIKE ハンバーガー
- バーガースケーター
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