ハーケンクロイツ(独語:Hakenkreuz)とは、鉤(ハーケン)で十字(クロイツ)な鉤十字型の記号である。
具体的には右回りの万字(卐)を45度回転させた印のことである。
概要
スヴァスティカは西洋において幸運の印であり、主に太陽の象徴的表現として捉えられてきたが、悪名高いナチスの党章として採用されたことによって邪悪なものとして扱われるようになった。現在のヨーロッパ諸国では卐マーク自体がナチスに与する証だとされ、特にドイツでは公的な場所での卐マークの使用は法的処罰の対象となる。そのため、あちらで公開される日本のアニメやマンガなどでは、全くナチスとは無関係な卍(まんじ)すらも削除されたり別の記号に置き換わってたりする。まさに東洋の神秘。
19世紀の考古学者、ドイツのハインリッヒ・シュリーマンによってトロイ遺跡の中から卐が発掘され、卐はインド・ヨーロッパ語族にとって共通の印であったらしいことが指摘されている。また民族主義的なグループや詩的結社のゲオルグ派(詩人達のグループのこと)のマークにも採用されていた。こういった経緯からアーリア人優越論を標榜するナチスドイツの国旗に採用された。ちなみにハーケンクロイツには鏡像もあり、これがちょうど卍になる。ナチスではどちらが正式なものかは明記しなかった。
チャップリンの名作「独裁者」ではハーケンクロイツのパロディーとして「ダブル・クロス」というマークが登場する。こちらの場合は「裏切り」といった意味合いがある。
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