バカ殿(バカとの)とは、以下の通称である。
- 頭パッパラパーだったり、無能な君主や社長の蔑称
- 志村けんの持ちネタの一つ。
- 西武6000系副都心線対応車のあだ名。2に由来する。
- JR東海313系やキハ25系のあだ名。これも2に由来する。特に3000番台に代表される前パン車はチョンマゲとダブる為、その傾向が強くなる。但し3と区別する為に「その子」と言われる事もある。
- 細川護熙元首相に対する蔑称。
ここでは2と3を説明する。
2の概要
志村けんの持ちネタの中でも変なおじさん・ひとみばあさんと並ぶ有名なネタであり、現在唯一単独で番組を持つ。その際の番組名は「志村けんのバカ殿様」である。
元々、「8時だョ!全員集合」のコントであり、加えて「ドリフ大爆笑」で放映されていたが1986年にドリフから独立して、単独の番組となった。以降、「志村けんのバカ殿様」というタイトルで今日に至るまで1年に3回程(主に新年・春・秋)放映される番組となった。志村けんのコメディアンとしての姿をゴールデンでみること事もさることながら、大規模なセットを組むコント番組が絶滅状態となっている現在としては、貴重な番組である。また、志村けんが座長を務める舞台「志村魂」でも登場する。
ドリフ大爆笑で放映が始まった1980年代初頭の時点で顔は白塗りに太い眉毛、上に伸びたチョンマゲという現在のフォーマットは完成していた。服装はドリフ時代は金色をはじめ各種の色々な服装が多かったが、現在は朱色で統一化されている。
撮影時期などによっては頭髪のデザインに違いがあり、全員集合ではおデコが広いものが多く、大爆笑においては写真のようなデザインとなっている。PCエンジンのカトちゃんケンちゃんにも登場しているが、おデコは全員集合のデザインに準じたものとなっているが、服装は大爆笑、もしくは「志村けんのバカ殿様」で使われる種色となっている。
性格は無邪気で茶目っ気があり、無類の女好きでまさに65歳児である。基本的には温厚だが、由紀さおり(おなご役)の年齢詐称や嘘をついたなどの時に、バカ殿が怒ると扇子を落とし、ドス(ヤクザ口調)の利いた声になり、尺八の効果音と共に刀を手にして抜くシーンがある。その性格ゆえに家老や家臣、腰元は大いに振り回され、特に家老は常々先代の仏壇に向けて愚痴を言うのが恒例となっている。
そうは言っても、上に立つ者らしく部下に親身になる場面もあったり(上島は除く)なので完全に嫌われてたり、家来が反旗を翻す事はなく、何のかので慕われている。
なお、本名は大昔は「ケンノスケ」(1990年代のバカ殿より)だったが、どうやら現在は演ずる志村の本名の志村康徳のようだ。既に父と母は故人。父親は家老の言う所では名君であったとの事。母親は2回登場、1回目は1990年代前半に登場した。本人が演じ、山姥の様なメイクでお得意のばあさんコント的なしゃべりであった。2回目は2000年ごろに登場、この時は志村の実母が母親役で登場し、本人も流石にたじたじであった。
かつてはおっぱいポロリが当たり前であり、番組後半では人間すごろくでポロリもあるよ!であった。現在ではそうした描写は控えられ、その時代を代表するタレントとのコントが行われたり、後半部分は優香とのコントになっている。なお夏場においてはホラー仕立てのコントになる。また、恒例行事としてその時期に合わせた料理に正露丸や生玉子などを使った、ゲテモノミックス料理も存在している。
なお、細かい所ではあるが志村自身がこの番組の構成に携わっている事もあり、スタッフロールでその名を見る事が出来る。その際は本名である「志村康徳」名義となっている。楽曲も自身が尊敬するビートルズが使用される傾向がある。CMを挟む時などで聞かれる曲が下の曲。
主な登場人物
- 家老(東八郎→桑野信義)
通称「じい」。典型的な時代劇のじいや的な性格である。城下へ行こうとする殿を幾度となく諌めるが、結局は逃げられてしまう。何かとお騒がせなバカ殿に振り回される。先代より仕えており、仏壇に向かって愚痴るのが恒例行事である。そして度々バカ殿のいたずらに翻弄される。そして一番損な役回りも受けてしまう。放映当初は東八郎が家老であったが、東の急逝により桑野にバトンタッチをした。ドリフ大爆笑時代はいかりや長介が演じた。 - 側用人(田代まさし→ダチョウ倶楽部)
バカ殿の側近であり、頑固な家老に比べると融通も効き、若さゆえに時として殿と共にノリノリになって悪さをしてしまう事多数。たまに毒吐いて、殿を怒らせる事もある。長年、田代まさしがこの役を演じてきたが、度重なる犯罪行為によって降板。時を同じくしてダチョウ倶楽部と入れ替わった。ドリフ大爆笑時代は仲本工事が演じた。 - 家臣(乾き亭げそ太郎、ジョーダンズなど)
腰元と並んで演じているが、台詞は余りない。言わばモブであるが、たまにコントに参加する。志村の付き人であった山崎まさやの縁でジョーダンズも出演していた。 - 腰元
旬のアイドルやグラビアモデルなどがその役を演じる。ドリフ大爆笑においては年齢を聞いていき、「これ爺、布団を敷け」と言い家老から窘められるのがお約束だった(2回目は言い方を変える)。そうした女子に交じって由紀さおりがおり(殿からは「養老院」「定年制を設けろ」「(高齢者だから)医療費がタダ」「エレファントマン」「シルバーシート」「寒気がする」などと散々言われていた)、大幅にサバを読んで、殿を切れさせてしまうのが恒例行事であった(実際は殿より1学年上)。その際に扇子を前に滑り落とす技法は日本舞踊の型の一つであり、それを志村なりに解釈を加えており玄人筋の評価が高い。たまにいかりや演じる家老からは「お前はサバを読みすぎる」と由紀を嗜めることもあった。回を重ねるごとに若返っていき、確認されている中では、最終的には11歳になった模様。要するに合法ロリともさおりさんじゅうにさいと。 由紀が欠席の時は小柳ルミ子も同様のやりとりをしたことがある。 - バカ姫(優香)
バカ殿の幼馴染であり、やっぱりバカである。あまりのバカっぷりにバカ殿が突っ込みに回るというシーンがしばしば。新年のあいさつは「あまけして、おでめとう」 である。これはいしのようこが「志村けんのだいじょうぶだぁ」時代に使用していたネタである。基本的には幼少時の回想や寝ている時の夢という形でのコントである。 - ナオコ姫(研ナオコ)
バカ殿の隣の国の姫であり、殿の貞操を奪う為に赤マムシに生たまぁごを用意したりとあれこれ画策する。バカ殿が苦手としている相手であり、家臣や居留守などを使って回避しようとしているが、結局乗りこまれる。研はドリフ大爆笑時代では腰元として出演したこともあり、その際は「打首の用意をしろ」「ここはオカマバーではないぞ」とぞんざいに扱われていた。 - 芸者(柄本明)
主にバカ殿が城下に忍び込んだ時に登場。若い芸者に説教をしたり、時事問題を交えた会話をしているのだが、そのうち段々たばこ賃やら何やらの貸した貸さない(それも数十円単位)のケチくさい言い争いになり、その度にすっとぼけるのがお約束である。俳優・柄本明が志村と組んだ時にしか見せない喜劇俳優・柄本明の姿をみる事の出来るコントとして非常に人気が高い - 吉幾三
本来ならば役名での紹介であるが、色々と役を演じているので本人の名前で紹介する。祈祷師や津軽の殿様などの役どころで登場であるが、いずれもIKZO節全開の変態的かつ胡散臭さ満点な役であり、 しかも酒気帯びでの出演である。 - たけし城の殿様(ビートたけし)
おそらくはあの風雲たけし城の殿様と同一人物かもしれないが、定かではない。2000年頃に出演。頭のちょんまげなど意匠は志村と似ているが、前についており、 顔も白塗りではなく黄土色となっている。既にこの当時はどちらかと言えば映画監督としての「北野武」で名が通っていたので、珍しくセットを組んだコントを披露している。ライバルでありながらもお互いを尊敬しあう仲であり、たけし軍団で弟子が「殿」というのはバカ殿の影響であると言う程である。
3の概要
西武6000系は1992年に来る西武池袋線と営団(当時)有楽町線乗り入れに際して製造された車両で、ステンレス車体に青い帯とそれまでの黄色い電車と言うイメージであった西武線のイメージを大きく変えた。有楽町線乗り入れ以外にも自社線内運用もこなし、オールマイティさが売りであった。当初はステンレスの車体であったが、その後アルミ車体へ変更。形式も50番台を付番された。
そして時代は下り、2000年代に入ると13号線(現在の副都心線)への乗り入れに対応する為に改造を行う事となった。
前面の白さと黒く塗られた種別窓跡の姿はあたかも沿線の生んだ日本を代表する喜劇俳優、志村けん演ずるバカ殿とイメージがかぶった為、いつしかそう呼ばれるようになった。6000系の副都心線対応の改造は、機器類の違いがある6101・6102F以外の車両は既に完了しており、この2編成は改造される事無く西武新宿線専用となった。
その後、東急東横線・みなとみらい線との直通を見据えて、東急関連の機器類も追加された。開業までは試運転が行われたが、10両編成にまだ対応していなかったので営業運転に供される事はなかった。そして2012年3月16日より副都心線経由で東横線・みなとみらい線へ直通運転を行うようになった。10両編成なので東横線内では特急や急行と言った優等列車に当てられる。かつて、東急と西武は犬猿の仲とも、永遠のライバルと言われて、伊豆半島や箱根を巡って、戦争とも例えられる時代から比べれば隔世の感がある。
運用は新宿線専用となった6101F・6102F以外は西武池袋線から西武有楽町線を介してメトロ線や東横線乗り入れに充当される。また、野球やコンサートがあると狭山線まで乗り入れて西武球場前駅まで足を延ばす。
運用によってはメトロ線内完結もある為に東武東上線との接続駅である和光市駅行きが存在する。この先に乗り入れる事は当然ながら出来ないが、某忍者風に言えば「西武なのに東武に来たでござる、の巻」になる。また、西武線から地下鉄線方面へ行く途中で人身事故などのトラブルが発生した場合、池袋は池袋でも地上側のホームに入線する。これは他の車両にも言えることである。
なお、志村けん自身も西武線をドリフのコントでネタにしており、「1本逃すと1時間は来ねぇのよ!狭山線」と言っている。ちなみに現在狭山線は日中、1本逃すと30分はこない。ちなみに彼の故郷である東村山を走るのは西武新宿線・国分寺線・西武園線であり、6000系の副都心線対応車が東村山の街を走る事は基本的にはない。
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